【第4話】どんどん深まる彼への想い!『明日、きみがいなくなる前に』

2020.07.24

勇気を出して廉(れん)をツーショットに誘った琴葉(ことは)。琴葉の誘いに廉はOKし、ふたりは水族館デートを楽しんだ。「次はどこに行こうか」と話をしていたとき、みくるが廉の元に現れツーショットに誘う。廉は躊躇なくみくるとツーショットに行き、それを見た琴葉はショックを受けるが……。『明日、きみがいなくなる前に』マイクロコンテンツ第4話をお届けします♡
※「AbemaTV『恋する❤︎週末ホームステイ』 短編ノベル・イラストコンテスト」受賞作品です。

翌日、朝食を食べ私たちは植物園と動物園が一緒になっている施設へと向かった。その入り口に七人目のメンバーが立っていた。
「はじめまして。山村順太、十八歳。高校三年生です」
そう言って自己紹介をした順太君の第一印象は静香ちゃんだったらしい。植物園の中でツーショットに誘っている現場を目撃してしまった。

「積極的だなぁ……」
でも、私だって昨日、廉君と約束したんだもん。今日も誘うって。
「私、誘ってくる!」
「頑張れ!」
昴君に背中を押され、私は少し離れたところにいた廉君のところへと向かった。
「れんく――」

「廉、一緒に回ろう!」
「いいよ、行こうか」
でも、私が声をかけるよりも先に、みくるちゃんが廉君を誘ってしまった。
「っ……」
仕方がないってわかってる。みくるちゃんだって廉君と話をしたいと思うのは当然のことだもん。でも……。
「っ……」
「――琴葉ちゃん」
「昴、くん……?」
「俺とツーショット行こうか」
みくるちゃんが廉君を誘うところを見ていたのかもしれない。昴君があまりにも優しくそう言うから、私は泣きそうになるのをこらえて小さく頷いた。
楽しいはずの植物園は辛い気持ちの方が大きくてなかなか楽しめなかった。今頃、廉君とみくるちゃんは何をしてるんだろう、とか二人でどんな話をしているんだろうと思うとどんどん悲しくなていった。
そんな様子に気付いてか、私が俯くたびに昴君はいろんなものを指さして声をかけてくれた。

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「――ありがとう」
「何が?」
休憩しようか、と座ったベンチで、お礼を言う私に昴君は不思議そうに首をかしげた。
「私が廉君をツーショットに誘えなかったから声かけてくれたんでしょ。ごめんね、気を遣わせちゃって」
「そんなことないって。俺が琴葉ちゃんと一緒に回りたいなって思ったから声かけただけだよ。だからそんな申し訳なさそうな顔しないで」
「……うん」
「次はうまくいくかもだし、もう一回頑張ってみようよ」
「……うん」
でも結局、廉君を誘えることなく私の恋ステ二日目は終わった。

こんなにも話したいと思っているのに、うまくいかない。
会えない五日間、私は廉君のことばかり考えていた。
次会ったらどんな話をしようか、とか。ツーショットに誘うときの言葉とか。そんなことを考えているうちに、あっという間に週末になっていた。

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会えない平日の五日間にどんどんと廉君への想いが大きくなっていった。今なら、この気持ちの名前がちゃんとわかる。私は、廉君が好きなんだ。
でも、廉君は――。

顔を上げると、廉君が笑っているのが見える。二週目の今日も廉君の隣にいるのはみくるちゃんだ。あそこにいるのがどうして私じゃないんだろう。そんなことを考えるだけで涙が出そうになる。
「琴葉ちゃん?」
「でも、誘わなきゃ、だね」
溢れそうになる涙をなんとかこらえると、私は隣を歩いていた昴君に言った。口に出して言わなきゃ決心が揺らぎそうになるから。そんな私の気持ちが分かったのか、昴君はにっこりと笑って私の背中を押した。
「頑張れ」
「うん」

少し前を歩く二人のところへと小走りで向かう。ドキドキが止まらない。でも、廉君と話をしたい。そのために頑張るんだ。

▶︎【第5話】は7月24日13:00更新!

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作者:望月くらげ