【第8話】フラれる覚悟はできている『明日、きみがいなくなる前に』

2020.07.28

ついに廉(れん)への告白を決意した琴葉(ことは)。夕方、スタッフに呼ばれた場所に行くとそこには廉ではなく、昴(すばる)の姿があった。「大事にするから、廉じゃなく、俺を選んで」と琴葉に告白する昴。弱っている時にずっと支えてくれた優しい彼……しかし、廉への想いを諦めきれない琴葉は、昴を振った。昴の優しい記憶を思い出し涙が止まらない琴葉。その時、廉が現れ……。『明日、きみがいなくなる前に』マイクロコンテンツ最終話をお届けします♡
※「AbemaTV『恋する❤︎週末ホームステイ』 短編ノベル・イラストコンテスト」受賞作品です。

「廉、君……」
「まだ何にも言ってないのになんで……。まさか、俺が呼び出す前に誰かにフラれたのか? もしかして昴か? あいつ……!」
「ちが……」

慌てて立ち上がった私の目の前で、廉君は辛そうな表情を浮かべていた。どうしてそんな顔をしてるの……?
「誰がお前のこと、泣かせたんだよ」
「……廉君だよ!」
「え?」

私の言葉に、廉君は驚いたように声を上げる。私は覚悟を決めると、小さく息を吸い込んだ。
「私が泣いているのは、いつだって廉君のことだよ。優しくされたり冷たくされたり廉君のちょっとした行動で泣いちゃうの! 私は廉君が好きなの! たとえ廉君の好きな人が私じゃなかったとしても、私は……!」

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「勝手に決めるな」
廉君は私の言葉を遮ると、そっと手を伸ばして私の手を握りしめた。
「好きでもない相手、呼び出すわけないだろ」
「え、だって廉君は私が呼んだから来てくれたんでしょ?」
「ちが……。ああ、くそっ。そういうことかよ」

訳が分からない私と違い、廉君は何かに気付いたようで小さくため息をつくと私の目を見つめた。
「……正直、最初はずっとみくるのことが好きだって思ってた。明るくて話しやすかったし、一緒にいて気が楽だった。でも、なんでか知らねえけど琴葉のことがずっと気にかかってて。俺以外のやつと一緒にいるところ見るとイライラするし、誘うって言ってたのに誘って来ねえし。それで最後にみくるともう一度話をして、それでやっと気付いたんだ。俺が好きなのはお前だって」
「嘘……」
「嘘じゃねえよ」
「だって私、ずっと片思いだと思ってた。今日告白して、それでフラれて帰るんだって覚悟決めてたのに、そんな――」

最後まで言い終わるより早く、私の身体は廉君の腕に抱きしめられていた。
「好きだよ。琴葉のことが好きだ。だから……俺と、付き合ってください」
「……はい! 私も、廉君のことが大好き!」

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こうして私たちの恋の旅は終わりを迎えた。
でも――。
「今度、さ。学校終わったら会いに行くから」
「え?」
「だから週末以外も一緒に過ごそう。俺、もっとたくさん琴葉に会いたい」
「……私も廉君と一緒の時間を過ごしたい」
 きっとここが私たちの恋の本当のスタートライン。

▶︎次回はmurayamamura1515さんの作品『悪魔とキッス!』を配信します。お楽しみに!

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作者:望月くらげ