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人気ドラマ『半沢直樹』再び!上戸彩に聞く、半沢直樹の魅力とは?

2020.07.05

CMを見ると続きが読めます。CMを見ますか?

はい

かつて、驚きの視聴率を叩き出し、社会現象となったあのドラマが帰ってきた! 新たなキャストを迎えパワーアップして挑む日曜劇場『半沢直樹』。その半沢を支え、ドラマでも存在感を放つ半沢花役を演じる上戸彩さんに、改めて半沢直樹に対する思いをお伺いしました。

いち視聴者として念願の続編が観れてすごく嬉しいです

Q.まずは、ドラマが決まった率直な感想をお聞かせください!

やったー! ついにやるんだなと。一視聴者としてドラマの続編を待ちわびていたのですごく嬉しかったです。今回が産休明け最初のドラマなのですが、安心して挑めました。

Q.社会現象にもなったドラマですが、プレッシャーはありましたか?

顔合わせの時に監督が言ってくれたんです。「皆さん、前作のときの最初の本読みを思い出してください。数字に左右されず、見ている人たちを元気に、月曜日から頑張ってもらいたいという初心を忘れずに、続編を頑張ってやっていきましょうね」と。

それでみんな力んでいたものが抜けただろうし、すごく懐かしい気持ちになりましたね。その初心を忘れなければ、ブレる事はないだろうなーって。前回も数字を聞いてもちろん喜びますけどそれはほんの一瞬で、それよりも良い作品を作るって言う意識の方が高かったです。

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花のキャラクターは監督のおかげです

Q.奥さんにしたいとの反響も高かった花ですが、上戸さんは花をどう捉えていましたか?

前回のドラマが放送されるタイミングでは、元気でキャピッとした役柄も多く、私はまだ奥さん役の経験がなかったんです。監督からお話をいただいたときに、「いや無理です、まだイメージが追いつかない」と話をしたら、「なにも変えずそのままでいい。銀行員の奥さんに見えないでほしい、むしろ髪も茶髪のままで浮いていてほしい」と言われました。

じゃあ、監督についていきますって感じで花を演じさせていただいたんですけど、私の最初の芝居にさらに監督はアクションをつけ、がつがつ系の男っぽいキャラを作ってくれました。なので、あの花を作り上げてくれたのはジャイさん(監督・福澤克雄)ですね。

Q.花と似ている部分はありますか?

私自身も思ったことをはっきり言うタイプ。みなさんが思う完璧な奥さんというよりは、花みたいながつがつ系という意味では近い部分もあると思います。プライベートでも花のようにできたらいろいろ上手くいくんだろうなと思いますけど、それはなかなかですね(笑)。

私も辛口なので、悪いものは悪いというし、良いものは良いって言う。家族だからこそ優しい言葉をかけないと思います。

今回は私も母になってより花に近い感覚で演じることになります。前回は奥様会ってそんな世界あるの⁉って感じでしたけど、いまはあるんだろうなと思えるし。もしも、私が奥様会に参加することになったら……、よくも悪くも目立たないですかね。うまくなじみ、深く入らずだと思います(笑)。

今回、奥様会があるかどうかもわからないですが、違う女の戦いがあるってヒントはもらいましたのでそこも楽しみにしています。

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堺さんのおかげで花の魅力が開花しました

Q.世間では理想の奥さんなどと評価されていましたが、改めて花の魅力とは?

花はエネルギーがあるのかな。暗いテンションで待たれるより、叩かれたり、言いたいことを言われたりするほうが直樹もラク。花が気をつかっていないからこそ、直樹も気を使わなくてすむのかなと。それらを含め、花を魅力的と思っている人がいるならば、それは堺(雅人)さんのお芝居のおかげだと思います。

外で怖い顔をして、いろんな立場で揉まれ頑張っている半沢直樹が、花の前では一転して柔らかな表情になり口調も変わる。あの男をここまで変えてしまう奥さんという花の魅力は、堺さんの演技が作ってくださったものだと思います。

Q.今回花を演じるうえで気をつけたことは?

前回と別人に見えないようにということは意識しました。DVDを振り返ったときにすごく幼くみえましたが、それでもいいから前回に合わせようと。あと、私は前作からあえて自分以外の部分の台本を読まないようにしていて。直樹がどんな顔をして家にいようとそれは花にはわからないと思うので読む必要がないかなと。

なるべく見なくていいものは見ない。自分の見ている直樹だけをみて自分のできることをやる。放送をみて経緯を知る感じでしたね。なので、今回も本読みで1話の内容は知りましたが、2話以降は読んでいないです。

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堺さんとは会うたびに続編やりたいと話していました

Q.半沢直樹メンバーと改めてお会いしてどうでしたか?

堺さんとは、放映後もCMなどでお会いしていたんですが、会うたびに「続編やりたいね」と話をしていました。先日、顔合わせのときに、ムードメーカーの香川(照之)さん、ミッチー(及川光博)をはじめ、レギュラーの皆様にお会いして。やっぱりすごく個性的な方ばかりなので、『半沢直樹』ファンとしてはすごく楽しかったです。

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Q.『半沢直樹』最大の魅力とは?

言いたいこともいえず、いろんな成果を横取りされたり、立場や年齢もあって、戦いたいのに戦えなかったりする人が、世の中にたくさんいると思うんです。正当に評価されない人がたくさんいるなか、あのドラマを見ることで半沢と一緒に戦っている気持ちになれる。視聴者の皆さんに、月曜日から「今日も頑張るぞ」「今週もがんばるぞ」って思ってもらえるドラマだと思うので見ていて気持ちいいですよね。

私も改めてDVDを見返して、すごく楽しかったです。飽きることなく、どんどん引き込まれて行く。ものすごいエネルギーを感じます。見ながら「半沢頑張れ、負けるなー」、「いったれ、いったれ」って気持ちになる。花もそういう気持ちなんだろうなと思います。

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背中を叩いてくれる女性のほうが支持されるんだとびっくりしました

Q.花に対する反響もすごくありましたが、半沢花を演じていて変わったことは?

常に味方でいてくれる奥さんより、背中を叩いてくれる奥さんのほうが支持されるんだとびっくりしました。現場で監督や男性陣が、「そんな毎日、あなたならできる!みたいなプレッシャーをかけられたらやっていけない」と話していたんです。男性ってそういうもんなんだなーと。

女性が思う奥さんの理想像ってちょっと違いますよね。いつも後ろから見守ってくれる、大丈夫と暗示をかけてくれる昭和の女性が好まれるのかなと。だから、花みたいに、ばしばし叩いてくれる人のほうが指示されるんだなと発見がありました。

あと、一番不安だった、妻という演技をこれだけの人にみてもらったのは自信になりました。その後の演技もスムーズにできたし、奥さん、お母さんって役を定着させるドラマのスタートが、『半沢直樹』でよかったなと思います。

Q.前作の最終回では出向という形で視聴者を見事に裏切りましたが、続編に期待していることは?

前作の最後は、もうとにかく映画化!と思っていました(笑)。スッキリさせてくださいと。なので、今回はスカッとしたいですよね。弱者がちゃんとフィーチャーされて、評価される人は評価される、そんな世の中になったらいいなと思います。

INFORMATION
ドラマ『半沢直樹』

「倍返しだ!」という名言で社会現象を起こしたあの『半沢直樹』が帰ってくる! 東京中央銀行のバンカー・半沢直樹が、銀行内で行われていた数々の不正を明らかにするも、まさかの出向を命じられるという衝撃の展開で終えた前作。今作は、その半沢が出向先でまたしても次々とトラブルに巻き込まれ、理不尽な要求を突きつけられる。半沢は今回も問題を乗り越え「倍返し」出来るのか⁉︎ 7月19日スタート! 毎週日曜よる9時〜(TBS系)初回25分拡大SP。

Photo: Yuzo Toge  Hair & Make-up: Keiko Nakatani(AVGUST Styling:Masae Hirasawa  Text: Nirai Ikeshiro