安定した演技とスマートなルックスが人気で、コンスタントに話題作に出演し続けている俳優の浅香航大さん。最近だと『あなたの番です』(日本テレビ)、『心の傷を癒すということ』(NHK)などでの好演が記憶に新しい。長く活躍し続けているが、意外と知られていないその素顔――。tokyo boy camが写真家・森栄喜氏とともにお伝えします。
MY CHARACTER
―キャンプのことしか考えられない―
家にいるときはYouTubeばかり見ています。キャンプが好きなので、焚火とかキャンプ料理といった動画を。キャンプはよく行きます。友達とも行くけど、最近はソロキャンプが多いかな。とくに何をするわけでもなく、テントを設営して火をおこしてお湯沸かして、少しお酒飲んで、適当にご飯を作ってボーッとする。これが最高に気持ちいいんです。
キャンプに行く時間がないときは、キャンプ道具を探したり、家で古いランタンの修理をしたり。凝り性なので、何か興味を持つと極めたくなってしまうんです。だからキャンプにハマる前は、テレビゲームばかりしていました。クリアするまでずーっと寝る時間も惜しんで、というくらい熱中していたんですよ。
釣りも好きなんですけど、これもハマっていたときはかなり頻繁に行っていました。こんなふうにこだわりが強いし、考え過ぎるところもあるので、俺はけっこうめんどくさいヤツだと思います。
仕事でも「もっとこう演じたほうが良かったかな」とか引きずってしまうし、SNSの投稿もたかが1~2行を書くのに30分とかかけてしまうんです。何も考えずにサクサク行動できたらいいなとは思うんですけど。長所は……、素直だと思います! いいなと思った人は崇拝してしまうところがありますから(笑)。

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AS AN ACTOR
―糸を垂らしている日々―
俳優を始めたのは高1のとき。何となく、日常の中で刺激を求めて何かやりたいなと思い、それが俳優かなと気軽に考えて今の事務所に履歴書を送ったんです。そうしたら合格して、そこから舞台を何本かやらせてもらって、その後『桐島、部活やめるってよ』の出演が決まって、だんだん映画やドラマなど映像のお仕事をいただくことが増えていった、という感じです。
正直、最初は演じていてもよく分かっていなかったんですよ。でもだんだん楽しくなっていって、同時に責任感も芽生えてきて、今は「最初に求めていた刺激欲を満たしてもらえているな」と感じるようになってきました。
ただ目標はどこにあるかと聞かれると、正直よく分からないんですよ。漠然と「売れたい」とか「話題作で主役を張りたい」とかいった思いはありますけど、一方でいまだに自分がテレビや映画に出ていることを不思議に感じたりします。だからまだ、目の前のことをやるだけで精一杯。
いただいた役はえり好みせず必死で演じているんですけど、時々何でもかんでもやりすぎなのかな、と思うことも。でも何かの本で読んだんですよ。釣り糸を垂らして何がかかってくるか分からない面白さ、というようなことを。基本戦闘態勢でいれば、思いもよらぬ役に出会えるのかな、と思いながら演じ続けている毎日です。

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ABOUT MY BODY
―とにかく凝り性―
スポーツは習い事としていろいろやってきました。水泳、体操、トランポリン、野球、サッカー。とくに体操と水泳はかなり長くやりましたね。とはいっても、運動神経は人並みだと思います。スポーツ自体もそんなに好きなわけではないので、高校を卒業してからは特にやる機会もなくて。たまに走ったり、ジムに行って筋トレするぐらいです。
ただめちゃくちゃ太ったり痩せたりしやすい体質なので、夜は炭水化物を抜いたりとか、食事はある程度気を付けています。あとは、実は毎日サプリを70錠くらい飲んでいるんですよ。あるスーパーフード系のサプリにハマっていて、それだけで30錠くらい。それ以外にもビタミンB2、B3、B6とか、ビオフェルミンも飲んでいるし……。ここでも凝り性の性格が出てきて、飲み始めた以上は全部を網羅せずにはいられないんです。正直、何が効いているのかよく分からないんですけど、止められない(笑)。こんなふうに凝っていることが多いので、もう新しい何かを始める余裕がありません。
本当は旅行とかもしたいんですけど、今、大きな休みがもらえたらキャンプに行きたい。電波の届かないところに行って、1週間くらいこもりたいですね。薪を取って火をおこし、川の水をろ過して沸かして……。

ニット¥38000、デニム¥51000/アングローバル(セブン バイ セブン)
Photos:Eiki Mori Stylist:Go Negishi Hair&Make-up:Takashi Izuwaki(Lomalia) Interview&Text:Naoko Yamamoto