宇垣美里さんのエッセイ連載。今週は、宇垣さんがつい集めてしまうというレイングッズについて綴っていただきました。雨の日のおでかけも楽しくなるアイテムとは? フリーアナウンサーとなり、次のステップへと歩みはじめた宇垣美里から見えている世界は、もしかしたら私たちとは少しだけ違うのかも。宇垣美里のエッセイ連載【私から見えている景色】

第十二章 『雨に馳せて』
(三)
使う機会は本当に限られている。というのについつい集めてしまうのがレイングッズ。
これはもうひとつの趣味といっても過言ではない。
ついつい集めてしまうのが、傘。
パッと花が咲いたような明るい色のものが大好きで、家にたくさんあるというのに見かけるとすぐ買ってしまう。
オレンジにリボンのワンポイントがちりばめられているものや、ベースは紺色だけど白や紫、ピンクの細やかな星がパラパラ降っていてまるで夜空のようなもの。
プレゼントでもらった朱色に太めで濃い深紅の縁取りがしてある日本の老舗メーカーのもの。
イギリス王室御用達メーカーのすっぽりと体を覆うドーム型のビニール傘にはキスマークの雨がプリントされている。
今日はどれを使おう、なんて毎度毎度悩んでしまう。贅沢な悩みだ。

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一度お気に入りの傘を電車に忘れてしまったのがかなりのトラウマになってしまって、移動が多い時はついつい何の変哲もないビニール傘を使ってしまうのは本末転倒というかなんというか……。
レインブーツも使いやすい紺色のものから、可愛すぎて買ってしまった全体が白く少しヒールのあるものまで。後ろに大きなリボンがついているのがお気に入りポイント。
さあ次はどの組み合わせでお出かけしようか、もはや雨の日が待ち遠しい。

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宇垣美里にQ&A

Q. 数ヶ月前に勤めていた会社を辞めましたがいろいろ考え、今は戻りたい気持ちしかありません。宇垣さんでしたら、この場合どういった行動をとりますか? 毎日胸が苦しいです(涼音 20代女性)
A.失ったものってキラキラして見えることが多いけど、それを手にしていた時捨てたくてたまらなかったのだから、また戻っても同じことになるだけかなと思います。どうしたって後戻りできない選択をした後は、いかにそれを正解にするか、しかできることはなくて。だからそもそも戻りたい気持ちになるような“いろいろ考え”は、あなたのためになる熟考ではなかったのではないかな。捨て去った可能性に対して誠実であるには選んだ道を大切に歩んでいくしかないんです。あの選択は間違いだったかも? なんて、考えるだけその頃頑張った自分に失礼ではないですか。きっと、あの時辞めてよかったって思える日が来るよ。そう思えるように頑張ってみて。辞めたから見えてくる道があるはずだよ。きっと大丈夫だよ。
兵庫県出身。2019年3月にTBSテレビを退社し、4月からフリーのアナウンサーとして活躍中。無類のコスメ好きとしても有名で、コラムやエッセイなど執筆活動も行っている。
宇垣美里マネージャーアカウント
▶︎@ugakimisato.mg
※衣装:ピンクワンピース¥38000/ブライト ライト(ライト) レギンス/スタイリスト私物
Text:Misato Ugaki Photo:Kota Shouji Styling:Mana Kogiso(io) Hair&Make-up:NAYA Composition Mayuko Kobayashi