腸トラブルにおいて、便秘に匹敵するほど多いのが下痢。にもかかわらず、悩む声があまり聞こえてこないのは、「お腹がピーピーのほうが痩せやすい」とまことしやかに語られているからかも⁉ が、しかし、“下痢=痩せやすい説”は大きな間違いだということが発覚! そこで、下痢について詳しく専門家に聞いてきました。
ViVi世代が気になる悩みを解決する手段をリサーチし、信頼できる専門家からアドバイスをもらおうという企画「こっそり相談。ViVi保健室」。
Q.しょっちゅうお腹をくだします。お腹がスッキリして痩せそうなので気にしていなかったけれど、本当は便秘と同じくらい問題アリ! というのは本当ですか?
A-1:下痢で出るのはごく少量。実は便詰まりの“汚腸”状態かも!
A-2:下痢は、肌あれにも老化にもつながる“美の敵”
A-3:下剤ダイエットで美しくなる可能性はゼロ
A-4:腸内環境を整えて、排便リズムを整える
A-1:下痢で出るのはごく少量。実は便詰まりの“汚腸”状態かも!
お腹をくだすと、便がすべて出きったような感覚になる方が多いようですが、腸内がからっぽになるくらいの下痢はそうそうあることではありません。下痢になると排便の回数が増えるので、たくさん出たように感じますが、実は腸内の細菌環境が悪化し、たまっていた便の一部がちょびちょびと出ているだけ。下痢でスッキリ爽快! というのは気分的なことで、実際には悪い菌&便が詰まったひどい“汚腸”状態になっていることが多いのです。
A-2:下痢は、肌あれにも老化にもつながる“美の敵”
Aー1でも説明したとおり、下痢の陰には“隠れ便秘”というリスクがあります。便を健全に出しきれなかった場合、不要なものを腐敗する前に便として排出し、解毒するというシステムが機能していないことになります。腸内にたまった毒素が体内に吸収されれば、血液の質が落ち、その血液が全身を巡れば、美しい肌や若々しさを損なう決定的な要因となります。下痢が続くような“汚腸”状態を放置すると、身体的にはもちろん、メンタル的にも健康な状態を維持する妨げに。できるだけ早く改善するほうがいいでしょう。
A-3:下剤ダイエットで美しくなる可能性はゼロ
下剤を飲んで無理に便を出し、体重を落とす“下剤ダイエット”というものがあるようですが、危険なので避けるべきです。便秘でもないのに下剤を常用すると、下痢と同じような状態になり、食物の栄養を小腸から吸収する前に排出してしまって、栄養不足状態に陥ることもあります。その状態が続けば、人体のあらゆる細胞に元気がなくなり、質も低下します。そう、“下剤ダイエット”を続けると、肌も髪も爪もボロボロになる可能性が高いということです。
A-4:腸内環境を整えて、排便リズムを整える
若い女性が下痢になる大きな要因のひとつが冷え。腸内環境を整えるために食べているヨーグルトでお腹を冷やし、下痢を起こしている可能性もあるのでご注意を!
腸内環境を手軽に整える方法としておすすめなのが“美腸おやつ習慣”。常温に戻したヨーグルトに、腸内細菌のエサになるオリゴ糖のシロップを入れ、薬局やコンビニなどで手に入るファイバー(食物繊維)サプリを混ぜれば完成です(野菜をたっぷり食べている方であれば、ファイバーサプリは混ぜなくても問題ありません)。“美腸おやつ”はいつ食べてもいいのですが、活動的な朝や昼よりも、夜食べるほうが腸内環境を整える効果が高いという報告もあるので、ぜひ試してみてくださいね。
先生のアドバイス
“下痢は、思っているほどの便ドッサリ効果はなく、ダイエットは期待できません。むしろ、美しさのレベルを落とすことになるので、腸内環境を整えて改善しましょう”

私は、お通じの良い日だけ連絡しあう便友がいるの★
illustration/Pantovisco