エンタメ

宇垣美里がどうしても捨てられないチケットに宿る記憶とふと思い出す瞬間について

2020.08.13

宇垣美里さんのエッセイ連載。8月は宇垣さんの“捨てられないもの”をテーマにエッセイをお届けしています。今週は、旅や芸術好きの宇垣さんならではの“チケット”にまつわるエピソードを綴っていただきました。「自分らしく生きる」ということは、かんたんなようで難しい。次のステップへと歩みはじめた彼女から見えている世界は、もしかしたら私たちとは少しだけ違うのかも。宇垣美里の【私から見えている景色】

第十四章 『捨てることができないもの

(二)

やっとの思いで手に入れたミュージカルのチケット、海外で見たオペラの入場券、ドイツで行った古城ツアーのチケットや、美術館や博物館、はては映画館のチケットまで、ほとんど全部とってある。

パンフレットや日記帳に挟んだり。海外旅行で手にしたチケットは、使った地図や余った紙幣、航空券と一緒にジップロックに入れて国ごとに保管してある。たまに本のしおりにすることも。

扱いは割とぞんざい。
別に改めて振り返ってみることなんて、ほとんどない。それでも、私の中では“ごみ”には分類されないんだよなあ。

Page 2

ただとっておいているだけなのだけれど、捨てることなんて、できない。
きちっと保管する場所を決めているわけではないから、昔読んだ本を読もうとして思いがけず出会うこともある。

ぱらりと落ちたそれを手に取れば、蘇るあの時の記憶。この予期せぬフラッシュバックが好きで、チケットたちを捨てられずにいるのかもしれない。

今日も今日とて、冬眠前のリスのように、家のどこかしらにせっせと記憶のスイッチを埋めている。

先ほど英英辞典を開くと鳥獣戯画展のチケットがはらりと落ちた。何年前のものだったか、ミスマッチすぎてちょっと笑ってしまった。

Page 3

宇垣美里にQ&A

Q. 宇垣さんのエッセイを毎週楽しく読んでいます! 感謝の言葉を口にしたり表現するのが苦手で、気持ちはあるのに相手に伝わっていないことが多く悩んでいます。宇垣さんはどのように感謝の気持ちを相手につたえていますか?(Yuua 20代女性)

A. わーい! いつも読んでくれてありがとうございます!
感謝を伝える時はいつも全力! 好きな気持ちとか嬉しい気持ちとか、ありがとうとか、伝えすぎるぐらい伝えても足りないくらいかなと思ってます。別に言ったところで何も損なわれないし、相手だって嫌な気持ちになることはないだろうし、言うだけタダなんだから、その機会があるならばんばん伝えればいい! もったいぶる意味がない。あと私嬉しいことあったらすぐ小躍りする! まあ別に踊らなくてもいいんだけど、とにかくカッコつけずに素直にぽーんと思ったままの感謝を伝えれば、きっと伝わると思います。

NET ViViでは宇垣さんへの質問を募集中

宇垣 美里(うがき みさと)
兵庫県出身。2019年3月にTBSテレビを退社し、4月からフリーのアナウンサーとして活躍中。無類のコスメ好きとしても有名で、コラムやエッセイなど執筆活動も行っている。

宇垣美里マネージャーアカウント
▶︎@ugakimisato.mg

宇垣美里『私から見えている景色』 連載一覧

※花柄ワンピース/スタイリスト私物
Text:Misato Ugaki Photo:Kota Shouji Styling:Mana Kogiso(io) Hair&Make-up:NAYA Composition Mayuko Kobayashi