宇垣美里さんのエッセイ連載。10月のテーマは友だち。今週は宇垣さんが当時を振り返って、研修期間から一緒だった“唯一の同期”への想いや、今も続く友情について綴っていただきました。読者からの相談コーナーも宇垣さんならではの回答が炸裂! 宇垣美里の【私から見えている景色】

第十六章 『フレンドシップ』
(二)
初めて会った時から、なぜだか大好きだった唯一の同期。
特につらかった研修期間、何が関西弁なのか、何が訛っているのかもわからない私をずっと励ましそばにいてくれた。彼女がいたから、どうにかここまでやってこれたんだと思う。
独り行動を好むところ、おべっかが苦手なところ、飄々としているところ。
似ているところはたくさんあって、何かについて意見を求めるとだいたい私と同じような答えが返ってくるので思わず笑ってしまう。
もっとも私の方が何かと未熟で、壁にぶちあたって凹むたびに泣き言いって助けてもらっていた。まるで東京のお姉ちゃんみたい。

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私自身に姉がいたことはないけれど。「同期ってバチバチなんでしょ?」「嫉妬とかしないの?」意地悪なニヤニヤとした表情で聞かれるたびに不思議だった。女の敵が女だなんて、今更流行らないのに。
いったい私たちに何を求めているのだろう。
そういったエンタメはドラマやマンガに求めてもらいたい。会社を辞め、同じデスクを使うことがなくなっても、彼女は私の唯一の同期。
今でも定期的にお茶しながら、あれやこれや、2人だからこそわかる話に花を咲かせる。

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宇垣美里にQ&A

Q. 周りが可愛い子ばかりで自分に自信がないです。
メイクもファッションも努力していますが全然敵う気がしません。 どうしたらいいですか?(えりん 10代女性)
A. この世は戦場じゃないので、
戦わなくていいし勝つ必要もないです。 どうしても戦いたいなら過去の自分と勝負するべきです。 昨日の自分より少しでもおしゃれになれて、 かわいくなれたのなら、それはもう勝ちじゃないですか。 昨日の自分に勝てた! って自信が持てたらきっともっと可愛くなれるよ。
兵庫県出身。2019年3月にTBSテレビを退社し、4月からフリーのアナウンサーとして活躍中。無類のコスメ好きとしても有名で、コラムやエッセイなど執筆活動も行っている。
宇垣美里マネージャーアカウント
▶︎@ugakimisato.mg
※ブラウス¥38000、パンツ¥46000/共にSUSU PRESS(EAUSEENON) タンクトップ/スタイリスト私物
Text:Misato Ugaki Photo:Kisshomaru Shimamura Styling:Ruri Matsui Hair&Make-up:Miho Matsuda Composition:Mayuko Kobayashi