夏ドラマ『ハケンの品格』でのイマドキ新入社員が「ハマリ役すぎる!」と好評を博した杉野遥亮さん。11月公開の映画では一転、静かにヒロインを見守る青年を好演しています!
青春時代に戻れるなら、好きな人と夕日の中を下校したい
――パラカヌーを描いた映画『水上のフライト』。杉野さんは主人公・遥を支える颯太を演じていますが、どのようなキャラクターですか?
「颯太は親に愛されずに育ったという、心に傷を負った青年です。でも親以外の多くの人から愛をもらったことで、その愛を周囲に返したいと思うようになり、遥のことも支えていきます。僕自身は颯太のような経験がないので、颯太の本当の気持ちは想像することしかできません。でも何かをもらったら何かをあげたいと思う、そういうことかなと思って演じていました」
――この作品は、交通事故で車椅子生活になった遥が、パラカヌーと出会いパラリンピックを目指す青春映画です。杉野さんにとって青春の思い出とは?
「僕は早く大人になりたいと思って、トガッてたんですよね。だから授業をサボって反抗したりしていました。これはこれで必要な時間だったと思いますけど、100%良い思い出ではないです(苦笑)」
――もし戻れるなら、何をしたいですか?
「好きな人と一緒に夕日の中を下校したり、ダラダラとお喋りしたり、とかしたいです。LINEがくるだけでもときめくとか、そんな経験、憧れるなあ(笑)」
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――颯太の遥を支える姿にはキュンとさせられました。杉野さんは好きな人を支えたいタイプ?
「うーん、支え合いたいかなあ。相手が弱音を吐ける場所になりたいし、自分もネガティブな部分を受け入れてもらいたいし。でもそれってお互い自分をさらけ出すことだから、月日を重ねないと難しいですよね。僕もけっこうカッコつけちゃうタイプですし……」
――前回『ビビビッ‼』に登場いただいたときも、人に支えられてきたから、これからは自分の力で歩くことで周囲を支えたい、とおっしゃってましたよね。
「だから僕、『ハケンの品格』で演じた井手君が大好きだったんです。彼は御曹司で自己中に見えるけど、実は媚びを売らず、自分の好きなものを堂々と好きと言える人。すごく魅力的だなと思いました。自粛期間中に『ONE PIECE』を1巻から読み直していて。主人公のルフィもそうですけど、今は自分の正解を信じて突き進む人に憧れているのかも」
――『ONE PIECE』って100巻近くありますよね⁉ それはかなり憧れていますね!
「はい(笑)。嫌われてもいいから自分を貫くって難しいけど、少しずつ近づけている実感はあります!」

1995年9月18日生まれ。千葉県出身。2015年、FINEBOYS専属モデルオーディションでグランプリを獲得。2017年に映画『キセキ―あの日のソビト―』で俳優デビュー。最近はドラマ『ハケンの品格』(日本テレビ)での好演が話題に。公開待機作に『東京リベンジャーズ』がある。

Ⓒ2020 映画「水上のフライト」製作委員会
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Photo:Tetsuya Maehara Styling:Shogo Ito Hair&Make-up:Akihito Hayami Interview&Text:Naoko Yamamoto