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宇垣美里が「本の虫」から「文章を書く側」になるまでのエピソード

2021.01.21

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宇垣美里さんのエッセイ連載、1月のテーマは「何かを新しくはじめること」について。年が明けて新しいことに挑戦する人たちに向け、宇垣さんがずっと愛し続けている”本”にまつわるエピソードをお届けします。幼い頃から現在まで、1つのことを愛し続ける姿がとっても素敵!『宇垣美里の【私から見えている景色】

第十九章 『何かをはじめるということ

(三)

ずっとずっと続けていることってなんだろう、と振り返ってみると、真っ先に浮かぶものが読書だった。

物心ついたときにはまわりに本があふれ、週末には必ず図書館へ行き、本屋に寄ればおねだりしてお目当ての新刊をゲット。
幼少期に読むものに困ったことなんてなかった。

中学生になれば図書館の本を読み漁り、高校生活ではお小遣いの大半を本につぎ込み……社会人となった今でもそれは変わらず、家の収納の大半を本が占領している。床が抜けるのも時間の問題だろう。

重い、かさばる、落ちてくると痛い。
それでもなかなか減らせないのは、その本たちこそが私を作り上げたものに他ならないからだ。

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読み続けたことで蓄積された語彙が知識が、山のようにある。

自分が言葉にできなかった感情や情緒に本が名前を与えてくれた。人生で壁にぶつかった時、その乗り越え方は物語の主人公たちから学んだ。
なによりも読書が好きだ。あの本の続きを読むまでは死ねない、そう思って乗り越えてきたいくつもの夜。

いつしかそれが仕事に繋がったこともあった。
誰に褒められるわけでもなく、ただ好きだからこそ一生懸命になって割いた時間は、ひとつひとつは小さな点であっても、いつか繋がって線になり実を結ぶことがある。
無駄なことなんてひとつもない。

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宇垣美里にQ&A

Q. 仕事のペースが遅いのが悩みです。睡眠時間を削っても溜まっていく一方で常にパンク寸前です。宇垣さんはパンク寸前になった時にはどう対処しますか?(yuki 20代男性)

A. シンプルに寝ないですね。締め切り前はだいたい泣きながら“まだ寝てないから日付は変わらない!”とか言ってパソコンにしがみついてます。計画性が欲しい。まあ当日はそうなるにしても、私は絶対前もって書くとか無理なので、それを踏まえて締め切りのスケジュールを組んでもらうようにしています。それでもパンクしそうになったら、叫びます。ぎゃゎー!!!!って家で喚きながら踊り狂ったら、ちゃんと自分が馬鹿だなって気づいて冷静になれるので。一度しっかり狂うことにしてます。

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宇垣 美里(うがき みさと)
兵庫県出身。2019年3月にTBSテレビを退社し、4月からフリーのアナウンサーとして活躍中。無類のコスメ好きとしても有名で、コラムやエッセイなど執筆活動も行っている。

宇垣美里マネージャーアカウント
▶︎@ugakimisato.mg

宇垣美里『私から見えている景色』 連載一覧

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Text:Misato Ugaki Photo:Kisshomaru Shimamura Styling:Ruri Matsui Hair&Make-up:Miho Matsuda Composition:Mayuko Kobayashi