宇垣美里さんのエッセイ連載、今月のテーマは「食」について。甘いものが大好きな宇垣さんが、甘いものを食べても肌が荒れたり太ったりしないように、気をつけていることって? 宇垣美里の【私から見えている景色】

第二十章 『丁寧な食事』
(二)
家に必ず数種類あるチョコレート、時折思いついたように買って帰るシュークリームにエクレア、プリン。甘いものがやめられない。
白砂糖はよくないってみんなが言うけれど、そんなのもちろん承知の上。食べた後はとにかく眠いし、食べすぎるとしっかり太る。体は正直だ。
それでもなお、毎日のように摂取してしまうのは、簡単な話、甘いものが好きなのだ。
ゆったりと口の中で甘さを反芻し、脳髄を溶かすような危険な刺激にうっとりする時間、これこそが至福、生きている意味! それがないなら、生きていることなんて、面白くもなんともない。

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昔はどうしても細くなりたくて、自分を罰するように甘いものを禁止していた。誰に言われたわけでもないのに。
痩せたからといって、誰かが愛してくれるわけでも、許してくれるわけでもないのに。そのせいか、ぎすぎすした目をしていた。
今は制限することなく、だからといって口寂しいからと無駄に摂取することもなく、厳選されたその時一番食べたい甘くて美味しい物を食べる。
自ずと適量を選ぶようになり、肌が荒れたり太ったりすることもなくなった。
ほんのちょっぴり悪いことを知ってる人の方が、魅力的なものだ。
甘い物を楽しむ余裕がある今の自分が、私は一番好き。

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宇垣美里にQ&A

Q. 10代のころから自分の顔にコンプレックスがあり写真を撮ったり鏡に映るのも憂鬱です。 宇垣さん流のコンプレックスを受け入れる方法があれば教えてください(HARA 20代女性)
A. 自分の甘ったる顔がほんとタイプじゃないわー、って鏡見るたびに思うんですけど、かといってそう思い続けるのもしんどいので、肯定するしかないんですよね。なので、嫌なところはたくさんあるけれども、そのものの集合体としての私の顔は好きと思わざるを得ないというか。まあ今世はこんな感じのフィジカルかーって受け止めてます。後はメイクとかで好きな雰囲気に寄せるかな。あとは“かわいいよ!”って家族とか友達とかに言ってもらう! すると大体満足しますね。まあ、悩んでも変わらないことにあまり心を割きたくない、無駄だから。
兵庫県出身。2019年3月にTBSテレビを退社し、4月からフリーのアナウンサーとして活躍中。無類のコスメ好きとしても有名で、コラムやエッセイなど執筆活動も行っている。
宇垣美里マネージャーアカウント
▶︎@ugakimisato.mg
※Tシャツ、パンツ/全てスタイリスト私物
Text:Misato Ugaki Photo:Kisshomaru Shimamura Styling:Ruri Matsui Hair&Make-up:Miho Matsuda Composition:Mayuko Kobayashi