CDデビューを果たしミリオンセラーを達成。紅白にも出場し、W主演映画をひっさげて松村北斗がViViに帰ってきた! いくつもの夢を叶えほっくんはスターになった。そんな姿をちょっぴりセンチメンタルに見つめながら、“ほっくんの今”に迫ってみよう。ということで今回は、2012年にドラマ『私立バカレア高校』に出演して以来、どの作品でも確かな存在感を発揮してきたほっくん。自身初となるラブコメ映画でW主演を務めた今作への思い、そして俳優業への思いを語ってもらった。
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センチメンタルほっくん
表現力の高さからなのか端正な容姿ゆえなのか、ほっくんは“センチメンタル”や“エモーショナル”という言葉がよく似合う。今回の撮影はそんな魅力を引き出す狙いがあった。しかしあえて事前には伝えず、撮影後に“エモい松村北斗”がテーマだったことを明かすと、「そうだったんですね! 僕、エモいですか(笑)?」と笑った。
「自分ではわからないですけど、“エモい”と言われるのは悪い気がしないです。現代の文化の中心にある感性じゃないですか? エモいって何?と聞かれたら、僕は“魅力的”という意味だと思うので、うん、やっぱりうれしいです。
あと郷愁を感じたり、ちょっとおセンチな気分になることも、エモいって言いますよね。そういう意味では、CDデビューを果たした2020年は、エモーショナルな瞬間が多かったかもしれないです。
今回の映画で同期の七五三掛(龍也)と共演できたこともそう。お互い違うグループで活動していて、離れた場所から一緒になって、同じようにがんばってきたんだなとしみじみ思いました。11年前のオーディションで隣同士で踊っていた僕たちが一緒にお芝居をしているわけですから、それはやっぱりうれしいですよ」
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俳優のほっくん
「完成した作品を見るのも好きですが、俳優業の楽しさを最も感じるのは、やっぱり現場でお芝居をしているとき。自分から出たものと周りから受け取ったものの純度が透き通っているときは、すごく気持ちがイイ。『ライアー×ライアー』の撮影中にも、そういう瞬間が何度もありました。
とくに、みなから別れを告げられ激昂するシーンでは、普段なら空き時間にスタッフさんと冗談を言い合ったりもするのですが、そのときだけは会話もなく、現場からお芝居以外のものが一切排除されていて。あとから完成品を見て、“あぁ、こんな表情をしていたんだな”と自分でも驚きました。
今だから言えるのですが、実はその日の撮影スケジュールはなかなか大変で! 僕、すごくお芝居もお仕事も大好きなんですけど、はじめて“もうこれ以上、お芝居できない……!”って思いましたもん。先に撮影を終えられた森(七菜)さんを見送りながら、僕も早く帰りたくて泣きそうになりました(笑)。そのくらい気持ちが高ぶっていたので、すごいシーンが撮れたと思っています。
あとはラブコメらしいデートシーンでの表情も新鮮に感じました。けっこうアドリブも多い場面だったので、めっちゃ考えましたし、めっちゃ頑張りましたし、めっちゃ難しかったです。
正直なところ、この役をいただいたときに実年齢とのギャップから少し抵抗を感じていたんです。25歳の自分が20歳の大学生・透を演じられるのか不安に思う部分があって。でも演じているうちにいつからか、もっと若い頃だったら演じきれなかった、この作品を理解しきれなかったかもしれないと気づきました。きっと25歳の僕じゃなかったら見えてない部分がすごく多かっただろうし、今この役を演じられて本当によかったです。
透って、人が理解できないほどにすごく素直で、そこが可愛いというか応援したくなるんですよ。だから僕も、素直にセリフや状況を理解して、台本におんぶに抱っこ状態で演じることで、ツンデレな透の二面性が出せたのではないかと思っています。
それに『ライアー×ライアー』はラブコメと言っても、よく見るベタな設定じゃないですからね。だから、僕でも演じられたのかもしれません(笑)。
今回はW主演をさせていただきましたが、とくに主演へのこだわりはなく、これからもたくさんの作品に携わっていきたいです」
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Composition:Noriko Yoshii Cooperation:PROPS NOW