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社会に対する違和感にアクションを!可愛い広告として多くの人へ発信続けるクリエイター

2021.04.01

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「好き」なモノやコトを仕事にしたい。皆が憧れることだけど、それって実際どうなの? 「働く」と、楽しいことも大変なこともどっちもあるはず。自分らしく「コレが私の仕事です!」って、胸を張ってイキイキと仕事をしている先輩たちに話を聞いてみたよ。今回は、クリエイティブディレクター/arca代表 辻愛沙子さんをご紹介します♡

profile
1995年生まれ、東京都出身。arca株式会社の代表。社会派クリエイティブを掲げ、広告から商品プロデュースまで領域を問わず手がける越境クリエイター。2019年春、女性のエンパワメントやヘルスケアをテーマとした「LadyKnows」プロジェクトを発足。報道番組『news zero』にて水曜パートナーとしてレギュラー出演中。

インターンから学生社員、やりたいことを追求し起業・独立の道へ

― 今の仕事を選んだのはなぜですか?

昔から絵を描いたり曲を作ったりするのが好きだったこともあって、元々クリエイティブな業界に行きたいということは決めていました。その上で、社会に対するモヤモヤとか違和感、好きな世界観をより多くの人に届けたかった。オープンな場所で、不特定多数に向けて表現できる手法として「広告」が最適だと思いました。

― 社会人1年目の頃の仕事のしかたや、これまで手掛けた企画を教えてください。

当時はとにかく目の前の仕事に全力を尽くしました(笑)。ネーミングの提案を100案ほど出したり、自分から手を挙げて打ち合わせについて行ったり。立てる打席にはすべて立って、フルスイングすることで自分のフォームがわかってきました。

たくさんの人に届いた最初の仕事は、「お台場ウォーターパーク」の空間デザイン。一方向的な広告で広めるのではなく、お客さんが自発的にSNSでシェアしたくなるような空間を目指していました。ウォールアートやスタジオなど、様々なフォトスポットに「#OWP」(会場の略語)を忍ばせ、自然とハッシュタグ付きの投稿が増える仕組みに。たくさんの人にシェアし てもらえたので、これには手応えを感じました!

でも、どの仕事も「自分の可愛いと思う色をたくさん使いたい!」「この会社のゲームが好きだから打ち合わせを見てみたい!」というように、「好き」から始まっています。いい企画を作れたのは、好きなものとやりたいことを周りの人に言いまくりながら、目の前の仕事を全力でやり続けた結果じゃないでしょうか。

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― Tapistaでの「選挙へ行こう!キャンペーン」や、ミルボンの「『女子力』って何だろう。」と問いかける広告も話題になりましたよね。

タピオカブームが「若い女性のあいだで流行した=バカなもの」と思われたり、自分が「“若いのに/女性なのに”バリバリ仕事をしていてすごいね」という褒め言葉をもらったりすることに違和感を持ち始めたんです。だから若い人が選挙に関心を持つきっかけになるような企画を作ったり、これまで言われてきた女子力へのイメージを考え直してもらえるような広告を作りました。それから徐々に社会課題に意識が向いていって、「社会派クリエイティブ」に。可愛い広告として発信すれば、たくさんの人が見てくれるのではと思いました。

― 社会課題の解決に仕事として取り組むというのが重要ですね。

それぞれが立っている領域でアクションを起こさないと社会は変わらないと思います。ジェンダーのことでいうと、クリエイティブの世界で私は広告を通して女子力を問いかけるし、エンタメの世界では脚本家の野木亜紀子さんが『逃げるは恥だが役に立つ』を作る。金融の世界では、社会文脈を踏襲する企業に投資をする動きもあります。目的が同じであれば手法は多いほどいいので、いろいろな場所からアクションを起こしながら連帯していくことが大事です。「arca」は1月に独立したので、「社会にアクションする仕事は継続できる」という前例を作れるように頑張ります!

― 辻さんは、自分で自分を最大限に生かせる場所を作っているように感じました。

小中学生の頃は姉が買っていた『ViVi』や、好きな漫画で読んだキラキラした世界に憧れていました。一方で通っていた学校は校則が厳しくて、「これは偏った価値観なんじゃないかな?」と思い始めたんです。他の世界を知らないことへの焦りもあったので、留学先をネットで調べて両親にプレゼンして。早くに留学を決めました。この頃は「自分にできることは何か」をいろいろな場所に行きながら探していたのかなと思います。自分を外に向けて表現する場所がなかったから、内向きな自分探しのようになっていたのかも。その場所が仕事で見つかって、ようやく人生が始まったような気がしています。

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「お台場ウォーターパーク」の空間デザイン

初めてバズった仕事です! 美容院で両サイドに座っていたお客さんが「夏はお台場のナイトプールに行きたい!」と話していたときには名乗り出たい気持ちでした(笑)。

マトメージュメーカー

2020年はマスクや自粛期間でなかなか「可愛い」を楽しめなかったじゃないですか。だからディズニーにおしゃれをして行くように楽しんでもらえたらと作りました。アイコンにしてくれる人がたくさんいて嬉しかったです!

Ladyknows

厚生労働省などの難しそうなデータを見やすく、わかりやすく発信するために始めました。せっかくクリエイティブを生業にしているので!

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