人には聞きづらい“女子の保健室的なお悩み”について、専門家にしっかり取材をして信頼できるアドバイスをもらおう!という企画『ViVi保健室』! 今回は、女子のあるあるなお悩み「便秘」について。なんと1週間出ないこともザラという、超絶頑固な便秘に悩む女子のSOSに、腸のエキスパートのドクターがお答えします!
Q.めちゃくちゃ頑固な便秘に悩んでます。普通にしてたら絶対出なくて、薬を飲まないと1週間くらい余裕で出ません。肌は荒れるし、お腹もぽっこり。この地獄、どうしたら解消できるの?

A-1:出ない日にちに関係なく、“すっきり出ない”なら、それは便秘です!
A-2:デブ化、肌荒れだけじゃない。便秘で命を落とすケースも!
A-3:薬は長く使うと効きにくくなるものもあるので要注意!
A-4:便秘にいいといわれるヨーグルトは1種類を2週間食べ続けて
A-5:朝は排便のチャンス! 「したい」と思わなくてもトイレへ
A-1:出ない日にちに関係なく、“すっきり出ない”なら、それは便秘です!
よく「何日出ないと便秘なんですか?」と聞かれるのですが、便秘とは、便が“すっきり出ない”状態のこと。水分不足でコロコロした硬い便でも、下痢のような軟便でも、“出きってない”と感じるならそれは便秘なのです。
また、男性に比べて女性の方が便秘になりやすいという特徴が。①ホルモンの影響、②筋力が男性より弱い、③ダイエットをしている場合は特定の栄養素が不足しやすい、などがその理由。だからこそ、日々の対策が必要なのです。
A-2:デブ化、肌荒れだけじゃない。便秘で命を落とすケースも!
「みんな便秘だし」なんて、侮ってはいけません。便秘は悪化すると、入院が必要になるような大きな病気につながることもあるのです。ある21歳の女性のケースでは、便秘から腸閉塞という病気になり死に至ってしまいました。死後の解剖の結果、なんとその女性の腸には7キロもの便が溜まっていたそうです。
病気にならずとも、腸に便が長期間溜まったままだと、そこから発生した有害物質が腸から血管に吸収され全身に回り、いろいろな悪影響を及ぼします。頭痛や肩こり、だるさに悩まされたり、栄養の吸収が悪化して皮下脂肪や内臓脂肪がつきやすくなり、太りやすくなるのもその一つ。
ニキビや肌のくすみ、毛穴の黒ずみといった肌荒れも、便秘が一因です。
A-3:薬は長く使うと効きにくくなるものもあるので要注意!
便秘対策はまず、早寝早起きといった規則正しい生活や栄養バランスのよい食事、適度な運動から。それでも出ない場合にのみ薬に頼りましょう。
便秘薬にビサコジル、センナやアロエなどの成分を使った刺激性と、酸化マグネシウムなどを使った非刺激性の2種類があります。週に一回程度使うなら刺激性便秘薬でもいいのですが、常用するならクセにならない酸化マグネシウムがオススメです。便秘薬に頼りすぎず上手に服用しましょう。
A-4:便秘にいいといわれるヨーグルトは1種類を2週間食べ続けて
腸の善玉菌に良い作用を及ぼすため、便秘対策の代表選手のようにいわれてるヨーグルト。
さまざまなビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を配合したタイプがありますが、残念ながら「すべての人の便秘を解消できる」という菌はありません。自分の腸に合う菌が入ったヨーグルトを探すコツは、2週間続けて食べてみて調子がよくなるかどうかチェックすること。
ヨーグルトには便秘だけでなく、花粉症やアトピー性皮膚炎を改善する、内臓脂肪の減少を促すなどさまざまなメリットがあります。ただ、脂肪分が多いのでダイエット中なら低脂肪タイプがオススメ! 糖分が気になる人は、低糖質タイプを。
A-5:朝は排便のチャンス! 「したい」と思わなくてもトイレへ
夜食べたものが消化され、胃の中が空っぽになる朝は、排便のチャンス。便意がなくともまずトイレに行ってみましょう。
「時間がない!」と焦っていると出にくくなるので、少し早起きして余裕を持つこともポイント。長時間便座に座っているのはあまり体によくないので、2分座って出なければいったん諦め、胃腸を刺激する効果のある炭酸水を飲んでみて。
先生からのアドバイス
すぐに解消しようと焦らず、食生活の見直しや適度な運動など、まずは“自力で出す” 習慣をつけましょう!

人前で便秘って言うと恥ずかしいから私は『BNP』って呼んでるワ★ みんなもお試しあれ!
illustration/ Pantovisco