イケメン

語学、映画、ライブ。山PがViViに語った、ぶっちゃけトーク♡【山下智久のP’s STYLE】

2019.01.01

〝山P的なもの〞を発信していくViVi連載〝P’s STYLE〞。

今回は、アルバムやツアー、映画などなど自分史上一番忙しかった、という2018年を赤裸々に語ってもらいました♡8000字のロングインタビュー、最後までじっくり読んでね!

今度の映画の役は、藍沢先生とは似ても似つかない
ちょ〜〜〜〜悪役(笑)

この一年間は、正直、デビューしてから一番忙しかったかもしれない。特に後半はヤバかった…………。7月は、日本で『劇場版 コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命〜』の宣伝もあって、いっぱいテレビにも出て(笑)。8月は、『サイバー・ミッション』っていう映画の宣伝のために中国を回ったりしてたの。しかも弾丸で(苦笑)!  2年前に撮影して、日本より先に中国で公開されたんだよね。その時も、国が大きいから移動は全部飛行機。移動時間は長いし、観光する時間とか一切なかったな。

『サイバー・ミッション』でのオレの役は、『コード・ブルー』の藍沢先生とは似ても似つかない、ちょ〜〜〜悪役(笑)! サイバーテロを企てる、裏社会のボスなんだけど、オレ、普段から、「俳優の仕事や自分の音楽を通して、みんなにいい影響を与えたい」って言ってるじゃん? 今回はもうその信念から完全にかけ離れちゃってたね(笑)。

でも、そんな役の設定とは関係なく、オレ自身にとっては、すごく面白かったし、刺激的だったし、勉強になった。いい経験ができた。撮影場所は、シンガポールとか上海とか、ずっと海外で。メインキャストも、香港と韓国と日本とか、バラエティに富んでいて。もちろん、オレにとっては初めての海外映画。セリフは全編英語。一瞬中国語も入ってくるけど。現場でのコミュニケーションも英語。初めてにしては、なかなかタフな現場だったと思う。

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ニコラス・パウエル監督は、『ボーン・アイデンティティー』のアクション監督も務めた人だったから、いろんなことが自由だったり大胆だったりして、最初は面食らったし、日本と違った……ちょっとルーズな撮影スケジュールに慣れるまでが大変で、全然慣れなかった(笑)。

具体的なことを言うと、最初に渡された台本のセリフを覚えていっても、現場でどんどん変えられちゃう。台本は叩き台みたいなもので、その場その場の閃きや思いつきで、セリフが変わっていく。噂には聞いていたけど、間近で目撃した時は、「あ、これがあの……」って、ちょっと目の前がクラクラした(笑)。

流石に母国語じゃないからさ、一言二言ならともかく、ある程度の長さのセリフを、「やっぱりそこはこうして」って言われても、すぐには対応できないじゃん。だから、事前に相談してもらえるようにお願いをして、一応、対応してもらえたかな。

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英語はね、常にまだまだだって思ってる

でもね、現場の雰囲気も日本と全然違ったけど、仕上がった映画の内容も、試写を見て、「あー、全然違う!」って思ったよ。サイバーアクションだから、CGとかもお金かかってるし、スピード感とか、いい意味でのドライなノリとか。「外国映画だ!」って思った。

今はもう慣れちゃったけど、例えば最初に海外旅行に一人で出かけて、めっちゃカルチャーショック受けて、ちょっと危険な目にも遭ったけど、日本に戻ったら、なんか自分が一皮剥けてたとか、そういうのってあるでしょ? 大人になると、そういう強烈な初体験ってどんどん減っていくけど、今回はまさに、久しぶりに冒険した感じ。

ちょっと悔しいのは、2年前に撮ったから、当時はまだ英語の発音が今ほどクリアじゃなくて。今の方がもっと流暢に英語を操れるのになって思った。でも、だからと言って今が完璧ってことは全然なくて、英語はね、常にまだまだだって思ってる。

映画では、ちょっとだけ中国語も喋ってて、2年前の撮影の後、本格的に習いたいな、なんて思ったこともあったけど、中国語は母音や子音の種類が多くて、その発音がとにかく難しい!  発音のハードルが高過ぎることもあって、英語ほど、モチベーションが上がらないんだけど。

語学の習得って、どの辺を目標にするかで、モチベーションが変わってくると思うんだ。「とにかくコミュニケーションを取れればいい」だったら、ブロークンでいいし、ジェスチャーも交えて、恥をいっぱいかきながら実践で学ぶこともできる。

でも、オレの場合は、それを使って音楽や芝居の表現をしたいわけでさ。ただ通じればいいってもんじゃない。裏方の仕事だったら、ブロークンでもいいけど、「英語が喋れる日本人の役」なのに、片言の、日本語訛りだったら悔しいじゃん? 音楽をやっていることもあるけど、音はすごく大事にしたい。発音だけじゃなくて、リズムとかも。……まあ、そんな悔しさもあるけど、この映画も、一人でも多くの人に見てもらえたらなって思ってます!

1月25日公開なのでヨロシク!

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イブでは、せっかくだから
いろんな感情になってほしい

なんて、赤裸々に自分のことを語るはずだったのが、初っ端からすっかり宣伝になっちゃった(笑)。

そう、今日のテーマは〝赤裸々なオレ〞。

でもね、今年一番オレが自分を赤裸々にさらけ出した活動って、音楽制作なんじゃないかって思う。11月28日に「UNLEASHED」っていうアルバムをリリースして、全12曲のうち、何と11曲!自分が作詞に参加しました〜! もうね、楽曲制作にめっちゃ関わった! 歌詞を書くためのまとまった時間なんて取れないし、例えば、「いついつまでに何曲分の歌詞書くぞ!」って思っていても、孤独な作業だから、いざ書き始めたらこれがまた、全然終わりが見えない(泣)。

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結局、『コード・ブルー』の宣伝で全国を回ってる時とか、『サイバー・ミッション』のプロモーションで中国に渡った時の道中とか、ツアーの準備の合間とか、だいたい移動中に書いてた。多分、締め切りがなかったら、書いて、直して、書いて、直して………永遠に終わらなかったと思う(笑)。締め切りがあったから、「よし、これでいこう」って踏ん切りをつけられた。

でも、オレがガッツリ楽曲制作に携わってみてわかったのは、オレが作っているのは、ライブのための音楽なんだよね、やっぱり。音楽活動の最終目標はライブでさ。それも、一人一人の顔が見えるような、ライブハウスとかホールぐらいのハコでの、一体感のあるライブがいい。オレに会いに来てくれるのも嬉しいけど、それ以上にもっと、いろんな感情になってほしい。音楽に浸って、煩悩とか、雑念とか、そうやって日常的に自分を苦しめるものから、解き放たれてほしい。オレが、解き放ってあげたい。

それができるのが、エンターテインメントの、音楽の力だと思うから。

また、さっきと同じ話を繰り返しちゃうけど、’18年の後半はそんなわけで、楽曲制作やレコーディングと並行してツアーが始まって、9月は、安室奈美恵さんの沖縄でのラストライブにお邪魔させてもらったり、そんなビッグなことも重なって、フィジカルも、メンタルも、あと脳みそも、ずーっとフル稼働してた感じ。9〜10月は、ヤバかった。限界超えるかと思った。なので、この場を借りて大きな声で主張したい。

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「休みをくれ!」「最低1ヵ月の休みを!」って。オレ、多分これ以上働いたら、仕事ボイコットしちゃうと思う(笑)。そのくらい、ギリギリのところまで来たよ。今年は。

音楽に関しては特に、プレイヤーとしてステージに立つだけじゃなく、制作のほうにも関われるだけの経験を積んだし、人任せにするんじゃなく、自分でもちゃんと責任を持つことにした。

いつの間にか、自分でできることが尋常じゃなく増えてきた感じがする。まあ、20年もやってれば当たり前か(笑)。あとは、あんまり人任せにしたくない性格もあるかもしれない。何でかっていうと、一旦任せたら、オレ、もう何も言えなくなっちゃうから。中途半端には関わりたくない。そもそも、自分がそうだから。

任されたのに、途中で口出しされるとイラっとする(笑)。だって、任されたなら、最後まで責任持ってやりたいでしょ? 誰だって。

この人になら任せられるっていう人は、もちろんいるんだよ。でも、アルバムは、大勢の人が関わるものだから、自分で責任持ってやったパートはもちろん、人に任せたパートも、最後は全部に目を通した。だから、今のオレが、このアルバムには一番赤裸々に反映されていると思う。

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もう一度言います。
ツアーが終わったら僕に長い休みをください!!!

ツアー? 久しぶりだから楽しんでるけど、好きな音楽をやれて、みんなと直に会えるのは快感だけど、それだけじゃないね。だって、俺一人が足捻挫しただけで終わりだから。最終日の幕が開くまでは、自己管理に細心の注意を払わなきゃいけない。

幕が開いたら、もう他のことは考えないけど、始まるまでは不安だし怖いし、心細さもある。でもみんなが来てくれるからさ、できる限りのことはやるよ! もちろん!

大人になって、やれることが増えていくのは、もちろん嬉しいことでもあるんだけど、人間ってどんどん欲張りになって。もっとここはよくできないか、もっとここはこうしたい、とか。本番が終わるたびに修正点が見つかったりする。そうやって、一回一回ブラッシュアップしていくのも、もう性分だから、やらないと気持ち悪いんだけど、でも継続するためには体力も持久力も精神力も必要で。

時々、いつまで持つのかな、って不安になることもある。だからもう一回言います。ツアーが終わったら、僕に休みをください(笑)。

今回のライブは、そんなわけで、アルバムツアーじゃなかったんだけど、アルバムはアルバムで楽しんでもらえたら嬉しいし、ライブはライブで、今のオレができることをガッツリ詰め込んでる。

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ライブを構成する上で、一番気をつけたのはバランスかな。さっきも言ったけど、オレ、エンターテインメントって、いろんな感情にさせることだと思ってるから。あとは、日常の雑事を忘れさせること。

世の中って、何か一つのもので100%埋め尽くされることってなくて。女がいれば男がいて、朝があれば夜があって、光があれば影もある。プラスとマイナスもそうだし、高い低い、長い短い、暗い明るい、強い弱い、早い遅い、大きい小さい……。音楽って、常にそういう相反する要素を内包して、時間の変化の中で、その揺らめきみたいなものを抽出することができるんだよね。だから、その音楽の波長とか波動が、自分の中の波長や波動と呼応した時に、ほんの一瞬かもしれないけど〝無〞になれる。

オレのファンの方たちも、ViViの愛読者も、普段は、いろんな悩みや煩悩や雑念を抱えてるんだと思う。でも、本読んでる時とか、ドラマ見てる時、音楽聴いてる時とか、何かに没頭した時、一瞬、その日常の嫌なことを忘れることってあるでしょ? オレは、ライブでその瞬間を提供したい。一瞬かもしれないけど無になって、頭がスッキリするような、そんな時間をね。

でも、本当に20年前は想像もしなかった。自分が、こんなにたくさん歌詞を書いて、アレンジに意見を言ったりするようになるなんて。人生って、本当に想像つかないことの連続だよね。今回、アルバムの曲に英語詞を乗せた理由の一つは、聴いてくれた人が、そこから英語に興味を持ってくれればいいなって思ったから。

単語ひとつだって、知らないより知ってた方がいいしね。発音も、ネイティヴじゃないけど、ネイティヴが聞き取れるように、ちゃんと作ろうとしています。だから、このアルバムがみんなの向上心とか、好奇心のちょっとした入り口になればいいなと思ってる。

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俺が一瞬でも〝無〞になれるのは
芸術に触れた時

アルバムのプロモーションに絡めて、こないだは「アナザースカイ」という番組でロスに行かせてもらった。どうしてロスかっていうと、友達が住んでいるところがロスだった。

「ここが僕のアナザースカイ」って言うのは、ちょっと恥ずかしかったな。

でも、ロスに1ヵ月プライベートでいられるなら無になれるけど、短期間だったら、ロスにいたとしても、雑念にふり回されちゃう(苦笑)。だから、無になれるときは、オレの場合は、芸術に触れてる時なんだよね。どこの国とか関係なく、いいものを見て、触れて、聞いて、その感動に没頭できたら、それが一番のリフレッシュになる。

あ、だけど今回は絶対、きっちり休みはもらいます!

PROFILE

山下智久

1985年4月9日生まれ。千葉県出身。2018年は、主演映画『劇場版 コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~』が2018年の邦画第1位を記録する大ヒットに。約4年ぶりとなるオリジナルアルバム「UNLEASHED」が絶賛発売中。初の海外進出作『サイバー・ミッション』は2019年1月25日(金)より全国ロードショー。

Photo:Yuhki Yamamoto Styling:Masanori Takahashi Hair&Make-up:Emiko Taira Text:Yoko Kikuchi Design:ma-hgra