山P的なもの〞を発信していくViVi連載〝P’s STYLE〞。アップデートか、バージョンアップか。とにかく山Pは、会うたびにでっかくなっている。自ら動いて、いろんなことを吸収して、それを咀嚼して、栄養にする才能も天下一品。9月から、山P最大の"アウトプット"であるコンサートが始まる。今の山Pが考える"PLAY"の意味とは……?

サングラス
スタイリストさんが揃えたバラエティに富んだ約30本のサングラスから、山P自ら、パパパッと(たぶん)直感で8本をセレクト。デザインに合わせてのフリー演技は、表情やポーズのバリエーションも多彩。一瞬、映画のワンシーンみたいに見えちゃったりして、"さすが!"の一言。あまりの撮れ高に、連載史上最短で撮影が終了! ちなみに今年のサングラスは、ゴールドのフレームが人気だそう。
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インタビュー:PLAY
サングラスって、昔からライブの小道具とかに使ってるけど、オレの場合、「よし、このタイミングで外そう!」とか、そういう計算はしたことないんだよね。なんかね、コンサートの空気が、勝手に外すタイミングを教えてくれてる気がする。もっと言えば、ファンの子が〝今だよ!〞って合図を送ってくれてるような……そんな感じ(笑)。
今月のお題は〝PLAY〞かぁ……。なんか最近ね、オレがオレを作ってるんじゃなくて、周りがオレを作ってる気がするんだ。役とかはとくにそう。無理に自分を作らなくても、その時感じたことを素直に出していけば、その場にいる人やその場の空気と、一番いいジャムセッションができる。「コード・ブルー」のメッセージもそうなんだけど、〝今を生きる〞って大事じゃん? 精一杯今を生きて、自分がやらなきゃいけないことを明確にして、実行していく。その上で、いいメッセージを伝えていけたらサイコーだよね。
〝PLAY〞って、〝芝居〞とか〝遊び〞とか〝演奏〞とか〝行動〞とか、いろんな意味があるけど、今の気分は、自分が〝演技者”とか〝表現者”というよりも、〝行動する人〞でありたいなと思う。なんかね、オレの人生の目的って、結局は〝社会貢献〞なんじゃないかって気がしてるの(笑)。たとえば、〝猟奇的な役をやって役者として成長したい〞とか、そういう欲望ってもうなくて。この役を演じたあとに、人がどんな気持ちになるか。今はそれしか興味がない。一応〝アーティスト〞って肩書で仕事してるけど、こと芝居に関しては、最近、エゴイスティックな部分がどんどん削がれていってる。演技するときはもう、〝自分〞なんていないし、実際いらないんだよ。作品のメッセージを届けられればそれでいい。ただ、オレの場合は、音楽でエゴの部分は表現できるから、そこは恵まれてるなと思う。エゴの一切ない表現と、エゴの部分をエンターテインメントに昇華した表現。今のオレは、その2つのバランスで成り立っているのかもしれない。
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コンサートの準備が始まってるせいもあるけど、今、頭の中は仕事一色! だって、俳優とかアイドルとしての仕事が終わっても、山下智久として、いろんな刺激をくれる人たちとクリエイティブな話をしたいし。30代になって、どんどん仕事が面白くなってきた。オレ、11歳からこの仕事してるんだけど、最初の15年ぐらいは、自分の人生に現実味がなかったのね。でも、大人になると、社会の仕組みもわかってくるから、「じゃ、ここでこの人と知り合えば、ここがこう広がるかも!」とか、仕事がもっと面白くなる方法がいろいろ見えてくるわけ。そうなると、止まってられないんだよね。オレって案外、ロックな性格なのかも(笑)。「それいい!」って思うと、いてもたってもいられなくなっちゃうの。
コンサートのコンセプト? 演出に関しては、バランスを大事にしたいかな。ほら、世の中って、陰と陽とか、月と太陽とか全部がバランスをとって存在してるじゃない? だから、BrandNewなものとOld Schoolなもの、2つの要素を見せられるようなコンサートにしたい。アイディアが浮かんだら? メモってますよ、ケータイに。(ケータイを見ながら)好きな言葉とか。映画観た後にこのカットがよかったとか。「ポストカード作りたい」とか「酒、控える!!」とかメモってある(笑)。こうして見るとヘンな人だ(笑)。
何より、コンサートをしてなかった2年間で、オレのマインドがバージョンアップしてるからね(笑)。精神的にも肉体的にも、33歳の山下智久のありのままを、全部を曝け出したい。最終的には、オレのライブを見にきてくれた人が、「自分を大事にしよう!」って思えるようにしたいの。格闘技でも、ミットをめがけて殴るのと、ミットの後ろをめがけて殴るのとでは、威力が全然違ってくる。それと同じように、「カッコいいとこ見せるぞ!」だと、そこまでしか届かないけど、オレは、もっとみんなの奥の部分めがけて歌って踊るつもり。そうしたら、オレの感情やエネルギーが、みんなの深いところまで届くって信じてるんだ。
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中国の初めて行った場所にこんなに沢山の人が集まってくれて感無量だった。
山下智久
1985年4月9日生まれ。千葉県出身。主演映画「劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-」が大ヒット上映中。2年ぶりのソロコンサートは、9月21日から12月9日まで、千葉、大阪、福岡、北海道、愛知、等全国13都市を回る。オリジナルアルバムも11~12月に発売予定!
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