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9番街レトロ・京極風斗の連載【0か100かで生きてゆく】#9「読書はサブの人生」

2021.12.08

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はい

神保町よしもと漫才劇場を拠点に活動している芸人「9番街レトロ」の京極風斗(きょうごく・かざと)さんは、極端なほどに“0か100か”で生きている。そんな彼にも、もちろんできないことはある。数百から数千円で別の人生を体験できるなら、やってみたいと思いませんか? 今回は、今ある人生をより楽しむために、誰でもできる簡単な方法を教えてもらいました♡

9番街レトロ・京極風斗
連載【0か100かで生きてゆく #9】

ー読書はサブの人生

Illustration: Kazato Kyogoku 

「興味の無い知識」と「睡眠より優先する本」

僕には小学5年生の弟がおります。

以前帰阪した日が、その弟の授業参観日と被りましたので、これは良い機会だと思い、僕が参観することにしました。

「溶ける」とはどういうことか
という理科の授業。

前半はぼんやり聞いていたのですが、僕は中卒です。20分足らずで学校を抜け出しました。

「溶ける」がどういうことかなんて感覚で分かっていればいいですから

 

それにしてもノスタルジーで乗り越えられると思っていたのですが、やはりあの頃と変わらず、興味の無い知識を入れられることに耐えうる脳ではないみたいです。

学校の前の公園で少し本を読みました。

読書は授業と違って、途中でやめられるから最高ですね。

僕は26歳まで大した読書はしてこなかったのですが、
これ↓をきっかけに

最近ではお客様から本の差し入れを頂くことがあり、空き時間に読むようにしています。

日曜日は丸一日劇場にいたりしますが、実働は1時間切りますので合間で読んだり。

幕張やら沼津やらの劇場に出るときは、電車で座っている時間が長いのでそこで読んだりしています。

日中読み切れないと寝る前に持ち越すことになるのですが、布団に入ってからの読書は危険ですね。

さすがオススメ頂いた本ということもあり、やはり面白いので、グングン読み進めてしまいます。

中断して次の日に読んだ方が良いことは分かっているのですが、昔から先の利益より今の楽しさを取ってしまう人間なので、気付けば日が昇り、鳥がさえずり、建設工事がゴリゴリと始まります。

途中で寝てしまえる本は僕にとって面白くない本だということですので、寝られないことが喜ばしいことでもある。という変なジレンマに悩んでいる今日この頃でございます。

Page 2

読書は人生に深みを持たせるための、最も手っ取り早い方法かもしれません。

数百ページの物語を、我々は数時間で読破してしまいますが、その一冊に結実させるために、作者がどれだけの時間をかけたかを考えると震えますね。

 

「時間」とは、その小説を書くために情報を収集し、原稿を書き上げる時間だけではありません。そこに綴られる文字には、作者自身の人生全ての時間が反映されています。

 

数百ページに詰め込んだ数十年です。

 

人は挑戦と失敗を繰り返して成長しますが、一回の人生でできる挑戦の数にも限界があります。

そこで読書です。

経験ではありませんが、情報として他人の分も失敗できます。

読書とはサブの人生なのです。

「人生」が、たった3~4桁円で買えてしまう。凄すぎるではありませんか。

 

この最高のコンテンツを絶やさないために、皆さんには本を買って欲しいのです。

 

ネットの発展もあり、最近は出版業界もなかなか苦しいみたいです。そうですよね講談社さん。

人に人生を伝える仕事が安月給でいいはずがありません。皆さん紙の本を買いましょう。

ね、講談社さん。

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「小説家をリスペクトしているあなたが、小説家でもないのにこうやって文章を書いているのは烏滸がましいのでは?」

なんて声が聞こえてきました。あなたですか?

 

確かにそうかもしれません。

しかし文芸含む全ての芸術は、作者が正義です。

もちろんこの文章にだって、拙いなりに僕の26年が詰まっています。

 

高校や大学を卒業したあなたはもう、中卒の人生を経験することはできませんよね。

僕にはその経験を伝えることができます。

それを読んだあなたは、大卒でありながら中卒の人生を疑似体験できます。

共感の幅が増えるのです。

 

沢山の失敗を知り、人生を豊かにしましょう。

ちなみに、僕が全ての失敗を知り尽くし、人生をやり直したとしても、学校の授業を最後まで聞けるとは思えません。

活かせるかどうかは別問題ですからね。

photo by: Ryo (Kotora)

連載『9番街レトロ・京極風斗の0か100かで生きてゆく』は第2・4水曜日に更新!

PROFILE
京極風斗(きょうごく・かざと)
1995年8月9日生まれ。大阪府出身。吉本興業所属のお笑いコンビ。2019年4月1日に9番街レトロを結成。神保町よしもと漫才劇場を拠点に活動中。
コンビのYouTubeチャンネルは毎日更新!
個人チャンネル「京極風斗の道楽ちゃんねる。」ではアートとインテリアを軸に、好きなことを週2(月・木曜)で配信。絵が得意で、自らデザインしたオリジナルグッズをSUZURIで販売している。

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9番街レトロ・京極風斗の連載【0か100かで生きてゆく】#8「ポジティブとは、振り切ったネガティブである。」

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Photo: Ryo (Kotora) Text & Illustration: Kazato Kyogoku