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9番街レトロ・京極風斗の連載【0か100かで生きてゆく】#11「せめて家賃分は楽しまないと。」

2022.01.12

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神保町よしもと漫才劇場を拠点に活動している芸人「9番街レトロ」の京極風斗(きょうごく・かざと)さんは、極端なほどに“0か100か”で生きている。インテリアへのこだわりも強めの京極さんは最近引っ越したばかり。ゼロから家具を選び、おしゃれに仕上げた今の部屋の全貌とこれまでのインテリア遍歴をまとめてご紹介! 好きなものに囲まれて生活するのってステキ♡ 2022年は新たなインテリアに挑戦してみては……?

9番街レトロ・京極風斗
連載【0か100かで生きてゆく #11】

ーせめて家賃分は楽しまないと。

Illustration: Kazato Kyogoku 

0か100かのインテリア遍歴

僕の趣味はインテリアです。こだわりを持って部屋づくりをしています。

インテリアにおいても0か100かで考えているので、いわゆるミニマリストの時期もありました。

今回は、一人暮らしを始めた大阪時代から今の部屋に至るまでの軌跡と、今の部屋のこだわりポイントを書きたいと思います。

これは僕が大阪の西成区という街に居た頃、実際に住んでいた部屋です。12畳のセパレートで家賃は4万3000円。破格ですね。

写真は引っ越ししたての状態ではありません。2年ほど、この量の家財道具で生活をしていました。

写真でも一際存在感を放つ赤のエッグチェアをとても気に入っておりまして、他の家具を置くとその椅子の邪魔になる気がして何も置けず、ベッドもないので床で寝ていました。

部屋というよりは椅子の舞台といった感じでしたね。

この当時まだ20歳前後でしたので、どんな環境であろうが元気に生活できていました。

これは東京に来て初めての部屋です。

4畳あるかないかの激狭物件でありながら、西成の12畳の部屋より家賃が高く、江戸の恐ろしさを痛感した場所でもあります。

インテリアもクソもない本当に狭い部屋だったのですが、僕は「カッコイイ空間」を諦めませんでした

スーツを並べてみたり

間接照明を買ってみたり

トイレに石を敷き詰めたりと、なんとか良い部屋にしようと頑張っていました。

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僕はこの部屋で、どんな間取りでもインテリアを楽しめる自信を持ちました。

しかしそれにしても環境が悪かった。

狭いとか、収納がないとか、洗濯機が置けないとかは、瑣末な問題です。

 

僕を悩ませたのは壁でした

 

僕の部屋と隣の部屋とを隔てる壁が、大根の桂剥きぐらい薄く、その上、隣人が神経質な方だったので、少し気を抜くとすぐに壁ドンを見舞われていました。

その隣人は24時間年中無休で部屋に居続け、毎日深夜3時ごろになると、肺が裏返るほどの咳をしていました。僕には壁を撫でてやることしかできませんでした

そんな日々が約2年。鋼のメンタルを自負している僕の精神を蝕んだのは、後にも先にも彼だけだと思います。

元気でやっているでしょうか。

ある芸人との出会いがきっかけで、その人が住むアパートに引っ越しました。人生初の和室

和室特有の下積み感というか、しょうがなく住んでいる感じにはなりたくなかったので、和室の良さを最大限に引き出すことを心がけました。

ただ和室用のインテリアを揃えるのではなく、僕が魅力的だと思ったものを、バランスをとりながら配置していくと、みるみる素敵な空間になっていきました。

「できるだけ物を置かずに仕上げる」という今までの考え方から、「できるだけ多くの好きな物を置けるようにバランスをとる」という考え方に変わりました。

YouTubeの個人チャンネルを始めたこともあり、この頃から「魅せる部屋」を意識しだします。

激狭壁薄ハウスから救い出してくれ、大好きな芸人と同じ空間にいられたこの部屋が大好きだったのですが、住み始めて1年経った頃、人並みの給料を頂けるようになったこともあり、引っ越すことを決意しました。

そしてこれが今の部屋です。

西成区の12畳から8年。遂に千代田区の12畳に辿り着いたのです。家賃はおよそ3倍になりました。

前置きが長くなりましたが、ここから部屋のこだわりを紹介させて頂きます。

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「部屋数」のこだわり。

僕は6畳の部屋がふたつの物件より、12畳の部屋がひとつの物件を選びます。

料理なんかでもそうですが、コース料理や定食よりも、牛丼やラーメンの様に一皿で完結しているものが好きです。

ひとつに絞った方が集大成感があるというか、「これが僕の全て」って感じがしていいですよね。

それに、寝室を作ったとしても、僕の性格上そこに行くのが面倒くさくて結局リビングのソファで寝ると思います。

しかし寝室がないと、メインの部屋にベッドや布団を置くことになります。

寝具ってやつは、どう足掻いても生活感が出てしまう存在ですよね。

故に今までは快眠を諦め、ベッドなしの生活をしていたのですが、さすがに身体を労らないと翌日に影響が出る年齢になりました。

ですので、しっかりとしたベッドを購入し、

ラックで仕切って、半寝室にしました。

結果的に部屋に立体感が生まれて良かったと思います。

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「統一感」のこだわり。

ベースになる家具は色味や質感を統一しています。

僕の部屋でいうと、天板は木材、脚は黒のアイアンで統一。色付きの家具は、青と緑を混ぜて暗くしたような色。調べたら、「鴨の羽色」というのが一番イメージに近いのですが、その類の色で統一しています。

「遊び心」のこだわり。

土台になる家具さえ揃えれば、あとは何も考えずに好きなものを並べていくのですが、好きなものにしてもある程度テーマを絞っています。

「アート」「アニマル」「ネオン」です。

僕はたまに絵を描きますので、それを飾っています。

当然世界に1枚のものなので、これ以上ないオリジナリティです。

ちらちら写っていますが、可愛い動物達。

カバやら

サメやら

ナマケモノやら

キツネやら

チンパンジーやら。

動物が多いのは寂しさを紛らわすためかもしれませんね。

 

そしてネオン

ワクワクしますよね。ただのおしゃれな部屋ではなく、遊び心のある空間を心がけています。

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「楽」のこだわり。

極力手間のかからない部屋にするようにしています。

観葉植物を置いているのですが、

これはフェイクグリーンってやつです。日に当てる必要も、水をやる必要もありませんし、虫も湧きません。

掃除はロボットに任せていますし、洗濯機も乾燥機付きのものを買いました。

料理もしないので基本生ゴミは出ません。

文明の利器の力をお借りして、家事を極限まで削っています。

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「水回り」のこだわり。

僕は「シルバーライン」と呼んでいるのですが、奥から、ゴミ箱、シンク、冷蔵庫、洗濯機、画像に収まりませんでしたが洗面台まで、全てシルバーで統一しています。

人間も水回りも、清潔感が大事です。

シルバーは清潔感も重厚感もあって最高ですよね。

語り出すとキリがないのですが、これだけこだわると部屋に帰るのが楽しくなりますし、人を呼びたくなります。

部屋の環境を整えるために少々お金はかかりますが、例えば居酒屋やカフェよりも良い空間を作れたら、そこに行く費用は抑えられますよね。

それに、良いものは後々売ることもできますので、長い目で見れば決して高い出費ではありません。

僕はそれはそれとして居酒屋にも行きますが。

今まで関心がなかった方は、一度自分の部屋と向き合ってみては。

僕はこうやって晒していますが、普通はそんなことはしないので、センスだなんだは気にせずに、とりあえず好きなものに囲まれてみてください

その好きなものたちが、より輝く部屋を目指してみてください

寝るだけの部屋では、家賃がもったいないですよ。

photo by: Ryo (Kotora)

連載『9番街レトロ・京極風斗の0か100かで生きてゆく』は第2・4水曜日に更新!

PROFILE
京極風斗(きょうごく・かざと)
1995年8月9日生まれ。大阪府出身。吉本興業所属のお笑いコンビ。2019年4月1日に9番街レトロを結成。神保町よしもと漫才劇場を拠点に活動中。
コンビのYouTubeチャンネルは毎日更新!
個人チャンネル「京極風斗の道楽ちゃんねる。」ではアートとインテリアを軸に、好きなことを週2(月・木曜)で配信。絵が得意で、自らデザインしたオリジナルグッズをSUZURIで販売している。

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9番街レトロ・京極風斗の連載【0か100かで生きてゆく】#10「きっと僕は結婚できない」

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Photo: Ryo (Kotora) Text & Illustration: Kazato Kyogoku