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9番街レトロ・京極風斗の連載【0か100かで生きてゆく】#13「センスは誰にでもある。」

2022.02.09

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はい

神保町よしもと漫才劇場を拠点に活動している芸人「9番街レトロ」の京極風斗(きょうごく・かざと)さんは、極端なほどに“0か100か”で生きている。そんな京極さんの芸人を目指す前の夢は、イラストレーターになること。というわけで、この連載でも毎回京極さんの描くイラストとともにお届けしています。自身の YouTubeチャンネル『京極風斗の道楽ちゃんねる。』でも度々イラストを描く様子を公開し、「センスがあるね」と言われることが多い京極さんですが、そもそも“センス”って何? 絵、ファッション、インテリア……など“センス”というものにイマイチ自信が持てない人は、ぜひ読んでみてください。

9番街レトロ・京極風斗
連載【0か100かで生きてゆく #13】

ーセンスは誰にでもある。

Illustration: Kazato Kyogoku 

「センスがある」人間と「センスがない」人間の差

「センス」という言葉がありますね。

アートだったりファッションだったり文学だったりで優れた感覚を持っていると「センスがある」と言われます。

僕はすごく言われます。

「センスがあるね」と。

実際あるのでそりゃ言われますよね。それはそれは素敵なセンスを持っていますので。

では「センス」とは具体的に何なのか。

僕は、全人類が持っているものだと思います。

「十人十色」なんて大昔から言われているように、人の数だけセンスがあります。

では、「センスがある」人間と「センスがない」人間の差はなんなのか。

これは「晒すことを恐れるか否か」の差でしかありません。

センスは、あるかないかではなく、出すか出さないかです。

例えば絵が下手な人でも、「自分の好きな絵」は分かりますよね。

それがセンスです。表現する技術がないだけで、自分なりのセンスは皆持っています。

『じゃあ結局、絵が上手い奴が「センスがある」ってことじゃないか』

そう思いましたね?

答えは「IIE」です。

ローマ字のいいえ

おっとセンスが洩れました。

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世界で評価されている名画の中に、「これ上手いか?」って絵、正直ありますよね。

パリコレでランウェイを歩くモデルの服を見て、「これオシャレか?」と思ったこと、ありますよね。

「ローマ字のいいえ???」と思いましたよね。

人はそういうものを見た時に、「私が分からないだけだ」と思いがちですが、違います。

それは「あなたにとっては」間違いなく下手な絵で、ダサい服で、キモい変換です。

コレらが評価されている理由はただ一つ。

「堂々と発表していること」

これだけです。

自分自身だけが正義

僕は中卒ですので、学校の授業以外で美術を習ったことはありませんし、独自に勉強したこともありません。

ですので専門的なことは一切分かりませんし、プロから見れば僕の絵は稚拙なのかもしれません。

しかし、僕は自分に絵のセンスがあると信じきっており、それを堂々とお披露目できます。

そうすると、僕の絵が刺さった誰かに評価してもらえます。

こと感覚の話ですから、元来「コレこそがセンス」みたいなもんはありませんよね。

芸術は制作者だけが正義である、とてもフェアな文化だと思います。

自分自身が満足していればそれが芸術なのです。

自分自身のセンスこそが、あなたにとって一番のセンスに決まっているのです。

でも自分に自信がないから「自分にはセンスがない」と思い込み、その代わりに自分が共感できる他人の創作を「センスがある」と感じるのです。

あなたにもセンスがあります。人に見せるのが恥ずかしいだけです。それがいけないわけではありません。なんなら自分の感性を晒すなんて行為は“生物”としては不要なことです。

堂々と自分のセンスを晒せる人が珍しいだけです。

珍しいから凄いと錯覚しているだけです。珍しいことは別に凄いことではありません。珍しいことは、珍しいだけです。

実際に僕の絵を見て、どこが良いのか分からなかった方もいると思います。

それでいいのです。

それがあなたのセンスです。

僕は僕の絵を最高だと思っています。それで十分じゃないですか。

僕の絵の良さが分からない人は、元々感性が合わない人ですから、その人の意見を気にする必要はないじゃないですか。

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世の中には米が嫌いな人間もいます。

主食ですら全員に愛されることは叶わないのです。

裏を返せば、どんなものも、世界人口約80億の中の誰かには確実に刺さります

元々発信することに興味がない人はそれでいいのですが、見てもらいたい気持ちがあるのに躊躇っている人は、是非自分の創作を発表してみてください。

それで叩かれてもいいのです。

そいつらのセンスが自分と違っただけの話ですから。

何より、人の創作をコケにするような人間は、勇気を出して作品を発表したあなたが相手にする人間ではありません。

あなたはそいつらより数百段上のステージにいます。

言いたい奴には言わせておきましょう。

勇気のない誰かの言葉なんて、勇気のあるあなたが気にするものではありません。

ということで、僕のセンスが爆発しているTシャツを紹介します。
https://up-t.jp/market/61d0e54fd755a?PHPSESSID=3er3dnd3jps29skpto0umflur3

こちらの記事でデザインの意味を説明しています。
https://note.com/9th_kyogoku/n/n84fafccbb850

ここまで読んだんだから。ね。

photo by: Ryo (Kotora)

連載『9番街レトロ・京極風斗の0か100かで生きてゆく』は第2・4水曜日に更新!

PROFILE
京極風斗(きょうごく・かざと)
1995年8月9日生まれ。大阪府出身。吉本興業所属のお笑いコンビ。2019年4月1日に9番街レトロを結成。神保町よしもと漫才劇場を拠点に活動中。
コンビのYouTubeチャンネルは毎日更新!
個人チャンネル「京極風斗の道楽ちゃんねる。」ではアートとインテリアを軸に、好きなことを週2(月・木曜)で配信。絵が得意で、自らデザインしたオリジナルグッズをSUZURIで販売している。

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9番街レトロ・京極風斗の連載【0か100かで生きてゆく】#12「レールの敷かれた人生」

#京極風斗
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Photo: Ryo (Kotora) Text & Illustration: Kazato Kyogoku