昨年はドラマで演じたピュアなヤンキーが大好評。さらなる活躍が期待される杉野遥亮さんに、最新出演映画『やがて海へと届く』への思い、そして気になる恋愛観を伺いました!
彼女に絆の強い同性の友達がいたらモヤッとするかも
――突然消息を絶ってしまったすみれ。この映画は、その事実をどう受け止めていいか分からずもがく人たちを描いています。杉野さんはどのような思いで演じられたのですか?
僕が演じたすみれの恋人・遠野は、すみれは亡くなったものと現実的に考えようとしていて、その気持ちは分かるなあと思いました。それは本当に吹っ切れているのかもしれないし、もしかしたら、すみれを忘れられない自分にイラ立っているのかもしれない。僕自身、迷いながら演じていたので、そういう人間のもろさ、そして深さみたいなものを遠野に投影できたのではないかと思っています。
――一方でこの作品は、すみれと親友・真奈との絆も印象的です。それゆえすみれと遠野の関係はどこか壁があるようにも見えたのですが、もし自分の彼女に、自分以上に強い絆で結ばれた同性の友達がいたらどう思いますか?
僕は、自分の“好き”と彼女の”好き”が釣り合わなくなれば、一緒にいないほうがいいのではないかという考えです。だからそこが釣り合っていれば、どんなに絆が強い同性の友達がいてもいいと思います。とはいっても、実際に遠野の立場だったら『俺にはすみれしかいないのに』とモヤッとしてしまうかも。自分にも同じくらい絆の強い友達がいたらいいのでしょうけど……。
――すみれはどこかミステリアスな女性。それゆえ遠野も真奈も、「自分はすみれのことをどれだけ知っていたのだろう」と苦しむわけですが、杉野さんはミステリアスな女性ってどう思われますか?
僕は分かりやすい人がいいです! 何を考えているのか分からない人に対しては様子を伺うので、疲れてしまいます。僕自身、ミステリアスなところはまったくなくて、思ったことが全部顔に出てしまうような人間ですから。
――昨年は『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』で演じたヤンキー役が大きな話題に。それに伴って、何か環境の変化はありましたか?
僕、エゴサーチをしないんです。それでも今回は、肌で反響を感じました。たとえば周囲の人から、『知り合いのお母さんがファンになったって』などと言われる機会が増えました。そういったことはこのドラマが初めてだったので嬉しいし、素直に自分で自分を肯定してあげたいなと思います。……でも、それぐらいかなあ。とくにそんな大きな変化はないです。もっと欲しいなと思いますけど(笑)。
Page 2

ジャケット¥429000、Tシャツ¥100100、ネックレス(上)¥105600、(下)¥95700/クリスチャン ディオール(Dior) ●商品情報はViVi2022年5月号のものです。

Ⓒ2022 映画「やがて海へと届く」製作委員会
合わせて読みたい♡
Photos:Nae Styling:Lim Lean Lee Hair&make-up:Yasushi Goto(OLTA) Interview&Text:Naoko Yamamoto