ダイエット情報があふれる今。でも、実際に何をどうすればいいのかわからないと悩む人も多いのでは? ダイエットする前に、なぜやせるのか、そのためにはどうすべきかをきちんとお勉強しましょ♪

白金台おがわクリニック院長。普段の健康管理をするかかりつけ医をモットーに、一人一人に合うシンプルで長続きする生活習慣を指導し、老若男女問わず、健康な心・体へ導く。
痩せるメカニズムを学ぶ
自分のカラダのこと、わかっているようでわかっていないもの。どうするとやせるのか、その仕組みを知ることが最初の一歩。


そもそもどうしてやせたり、太ったりするの?
A.人はエネルギー量のバランスでやせたり太ったりする。
「人は食べることでエネルギーを得て、そのエネルギーを生きるため、活動するために使用します。そのバランスが体型に関わってきます」(小川先生)

食事から摂取した栄養をエネルギーに変換
エネルギー代謝
骨格筋・肝臓・脳が全体の6割を消費する
「食事から得たエネルギーを栄養素に変えるのは、骨格筋・肝臓・脳がほとんど。脳は糖質のみエネルギーに変換します」
↓↓↓↓↓↓↓↓
消費の内訳

身体活動▶︎安静状態よりも多くのエネルギーを消費する動作。
運動▶︎トレーニングやスポーツなど、計画的・意図的に行うこと。
Page 2

1日の適正な摂取エネルギーの導き方は?
A.運動量低めの20代の女性の場合1日約1800kcalの摂取エネルギーが目安
「厚生労働省発表の20代の女性の1日の必要エネルギーは1700~2300kcalです。エネルギー必要量は『基礎代謝量×身体活動レベル※1』で導きます。健康的な体重を目指し維持するためには『適正体重※2』の必要エネルギーを目安に」


基礎代謝はみんな同じ量なの?
A.個人差はありますが、体が大きい人、体温が高い人、筋肉量が多い人は高め。また、生理2~3日前にも高くなります
「基礎代謝は年齢や体格によって差がありますが、ViVi世代の平均的な基礎代謝量は1100kcalが目安になるでしょう。また、女性ホルモンの分泌量の変化が体温に影響を及ぼすため、月経開始2~3日前に基礎代謝量が最も高くなり、月経中に最も低くなります」

食事・運動の両立が必要ですね?
A.食事と運動を軸にライフスタイルの見直しを!
「“やせる”には生活全般が大きく関わるので、まずは現状の生活習慣の把握を。記録アプリを使うのも手です。やせてそれを維持する、つまりダイエットは長期戦。客観的な目線を持ち、振り返ることができる環境があることが長続きするコツになります」
Page 3

絶食で落ちた体重はなぜすぐ戻るの?
A.過度な制限は反動を呼び、逆効果が起こります
「極端に食べないと体は飢餓状態に。ガマンしたストレスも加わりドカ食いして、脂肪を溜め込む負のスパイラルに。食事はもちろん、運動も極端なことは避けましょう! 最近の若い女性は、糖質を摂りすぎor厳しく制限している、両極端な傾向が見られます。脳は糖質からしかエネルギーを得られませんので、糖質は必要です。また、甘いドリンクから摂取する糖質はすぐに体脂肪に変わりやすいので、食事から摂ることが重要」

どのくらい消費エネルギー量が増えると1kgやせるの?
A.-約7000kcal=脂肪1kg減。体重だけで計らないこと。
「摂取エネルギーより消費エネルギーが7000kcal上回ると1kgの脂肪が減ると言われています。ただし、体重が落ちるときは、脂肪だけでなく、筋肉や体内の水分なども一緒に落ちるので体重1kg減=体脂肪1kg減ではありません。必要な筋肉量は維持しながら体重を落とす必要があります」
合わせて読みたい♡
Photos:Akiko Mizuno Illustration:itabamoe Composition:Masami Oguma