イケメン

『過去は変えられる』幾つになってもカッコいい!HYDEさんが実践してきた5か条

2019.06.01

昨年6月にソロ活動を再開したHYDEさん。アルバム「ANTI」(※名詞につく接頭語で反抗、反対、対抗、排斥などの意)が5月3日にデジタル配信され、その後は、全米を回るツアーを敢行。アルバムCDは6月19日にリリースされる。そんな幾つになっても輝きを放ち続けるHYDEさんに、カッコいい大人になるための極意を伺いました。

VAMPSというユニットのときも、全米のいろんな音楽フェスに出たりして、ツアーであちこち回ったんだけど、アメリカだと、純粋に今の僕を評価してもらえる感じがあって、それが面白いんです。
僕の場合、日本では何をやっても、“L’Arc〜en〜Cielのhydeが何かやってる”って思われてしまう。既成概念ガチガチなんです。理解してくれてるファンもいるけど、『HYDEのソロ? 興味ない!』みたいな感じで、ハナから否定されることだってある。
日本にいる人たちは、どうしても、これまでの僕の活動を含めての評価になってしまうんですよ。もちろん、応援してくれる日本のファンは有り難いし、嬉しいと思っているけど、常に今が最良だと思っているので僕のことを何も知らない人が、今僕が作る音楽にどう反応してくれるのかが知りたくなるから海外での活動をしてるんです。
ソロでの活動は、何をやるのも自由だから、そうやって純粋に“音楽”として勝負することだってできるわけで、それが楽しいですね。

新アルバム『ANTI』の由来

アーティストとして十分に成功し、人気も名声も手に入れながら、“ロックの血”、あるいは“ロック魂”が、また新たな挑戦へと、HYDEさんを駆り立てる。

アルバムのタイトルは、最初、“ツアーTシャツにどんな文字を描いたらカワイイかな”ってことから考え始めたんですよ。
僕、基本的にそういう考え方をする方で、ソロとしてのセカンドアルバムのタイトルが『6 6 6』(2003年)だったのも同じ理由(笑)。いつもTシャツに描きたい言葉を探しているんです。
で、今回も、『ANTI』ならカワイイんじゃないかと。
ジャケットの絵柄を考えるもの好きなんだけど、今回の蛇とリンゴは、いわゆるキリスト教の“原罪”がモチーフ。アダムとイブは、蛇にそそのかされて、エデンの園で禁断の果実であるリンゴを食べてしまった。でも、僕はそれこそ、ロックの始まりだと思っているんです。
まず反抗することから創造は始まる。文字がカワイイのもあるけど、ソロでやるロックのテーマとしてもぴったりなので、今回のアルバムタイトルは『ANTI』にしました。

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世界中の人がメンバーに

前回のソロ活動時は、プロデュースからソングライティングまで全部自分で手がけ、バンドメンバーも固定だった。が、昨年からスタートしたソロプロジェクトでは、海外の有名プロデューサーとタッグを組んだり、X JAPANのYOSHIKIさんやMY FIRST STORYのShoさんとコラボしたり、縛られることなく活動している。

これまでは全部自分でやったんですけど、バンドじゃなくソロで活動するとなったら、なんでもアリの自由だと思っていたのに、案外、固定概念でガチガチに縛られていた(笑)。今の僕から見るとね。
世界的な視野で見ると、ソロミュージシャンってもっと自由なんですよ。今の僕は何にも縛られてなくて、以前まではメンバーとしか曲を作らなかったけど、今は世界中の全ての人がメンバーだと思っています(笑)。
ギターはこの人、ピアノはこの人って決めるんじゃなく、今は、『ギターはこの人がかっこいい』と思ったら、その人にオファーする。作曲家だってドラムだってピアノだって既成概念にとらわれる必要はないんです。
最終的に僕はプロデューサーになって、自分の好きなアルバムを作ればいいんだから。そのゴールに向けて、広い視野で、いろんなアイディアを駆使して、できたのがこのアルバムです。

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カッコいい大人になるまでに、HYDEさんが実践してきた5か条とは?

1. 栄養補給には迷わず肉を喰らう!
2. 仕事のできる人になる!
3. 好きなことにはどハマりする!
4. 「過去は変えられる」の精神で生きる!
5. “今”という時を謳歌する!

1.栄養補給には迷わず肉を喰らう!

存在そのものがエネルギッシュだ。HYDEさんがカッコいい大人であることは間違いないが、ではそのエネルギーの源はどこにあるのだろう?

あー、最近肉を食ってます。かなり肉食(笑)。
もちろん今までもずっと、肉食じゃない時期なんてほぼなかったけど、『健康のために野菜を摂らなきゃ』みたいな時期はあったんです。それが、結局、“エネルギーを得るなら肉だ!”ってことに行き着いて。栄養補給のために最近は肉ばっかり。炭水化物と野菜はあまり食べなくなった。

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2.仕事のできる人になる!

さっきの“原罪”の話にも通じるところがあるが、HYDEさんの言葉は、何でも根っこを捕まえている感じがする。肉を食べることも、“原始のパワー”がみなぎっている印象があるし、原理とか起原とか根原とか原泉とか。いろんな“原=もと”を掴んだ上で、発言しているようでカッコいい。
では、そんなカッコいいHYDEさんが考えるカッコいい大人とは?

仕事のできる人! 特に男は絶対そうだね。僕からしたら、仕事ができる人は、ルックスに関係なくカッコよく見える。芸能人でもそう。例えば芸人さんなんかは、芸が達者で面白かったら、十分カッコいいでしょ? 逆に、ルックスがすごくいいのに、才能もなくて努力もしないような人がいたら、僕はその人のことは“カッコいい”じゃなくて、“残念”って思う。芸能界みたいな特殊な世界じゃなくても、普通の社会でもそう。飲食店の店員さんでも、スマートな接客ができる人は、カッコいいよね。
僕も音楽の仕事を始めてから、レコード会社の社員の人とかと接することが多くなって、その時に思った。社会には、かっこいい人とそうでない人がいる。仕事の現場では、ルックス関係なしに、周囲にちゃんといい影響を与えられる人が圧倒的にカッコいいんだって。
だから、女の子が、お金持ちを好きになるのも当然だと思うよ。だって、仕事ができなきゃ、お金持ちにはなれないから。
よく、若いタレントがお金持ちの実業家なんかと付き合っているのを見て、“どうせお金が目的でしょ?”みたいな言い方をする人がいるけど、僕は、それは僻みとか妬みにしか聞こえない。
金を持てるだけの才能があって、仕事ができるから、その人はカッコいいし、モテるんです。仕事で、ちゃんと人に認められるだけのことをやっているんだと思う。

3.好きなことにはどハマりする!

確かに。成功している人は、ちゃんと努力している。とはいえ、その努力の部分に光を当てて、“カッコいい”と言えるHYDEさんがカッコよすぎるわけだが、見た目も中身も音楽もカッコよさの塊であるHYDEさんは、20歳の時、どんな夢を描いていたのだろう?

単純に、音楽で飯を食いたいなと思ってました。好きでもないことでお金を稼いで暮らしていくのは嫌だった。“バンドをやってたら女の子にモテるかも”とか、そういう邪な考えは全然なかったです。とにかく好きなことをやってご飯を食べたかった。20代は結構働いたと思う。今も休みはあんまり無いけど(笑)。
今の人って週休2日もあって文句言ってるじゃない?「働け!」って思う(笑)。それだと好きなものは手に入らない。スポーツ選手が人より努力するから上手になるのと同じ。僕は夢があるから働くし、楽しく遊ぶためにも働く。

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4.「過去は変えられる」の精神で生きる!

では、感銘を受けた言葉は?

YOSHIKIさんがよく言う『過去は変えられる』って言葉。僕も昔からそう思っていましたね。今と未来によって、過去は変えられるんです。
どんなに辛いことがあっても、後になって、『ああ、これを得るためにあのことがあったのか』と思えたら、辛かった過去も、よかったと思えるようになる。あった出来事は変わらないけど、その印象がガラッと変わるんです。
僕も学生時代、ひどくいじめられた経験があって、そういう経験って、自分の性格形成にすごく影響するんですよね。でも、今が幸せなのであれば、いじめられた経験も自分にとってよかったかもしれない。僕だって、あの時いじめっ子に出会わなければ、もっと調子に乗って、今とは違う人生になったかもしれない。そう思うと、そのいじめっ子のことはずっと憎んでたけど、『今の自分があるのはあいつのおかげかもな』って思える。
最後が幸せなら、関わった人すべてに感謝できる。だから未来によって、過去は変わるんです。それは、常に思ってます。どんなに辛いことがあっても、最後に笑って死ねれば、それは“勝ち逃げ”ですよ(笑)。

本なら、矢沢永吉さんの『アー・ユー・ハッピー?』。気分が落ちているときに読むと勇気付けられます。
矢沢さんって、本当にドラマチックな人生を歩んでますよね。信じていた人に裏切られて、多額の借金を背負って、でもそれを返済して、今や何個もビル建ててる(笑)。
トラブルがあったときも、この本を読めば、『なんて自分は小さいんだ』って思える。あんなすごい人いない。少々事件があっても、矢沢さんに比べたら全然大したことないもんな、と思えます(笑)。さっきの『過去は変えられる』の言葉を地で行く人です。いろんなトラブルや苦難を乗り越えて、今の矢沢さんがある。

5.“今”という時を謳歌する!

最後に、20歳前後のまだ何者でもない女の子にアドバイスをお願いすると、「うう……」と珍しく言葉を詰まらせながらも、素敵な言葉をくれた。

“今”を謳歌してほしい。その年齢にしかできないことって、案外いっぱいあるから。
もちろん、何かを始めるのに早いも遅いもないんだけど、ファッションとか遊びとかだと、若いからこそ無茶できることもあるし(笑)。『あれをやっておけばよかった』みたいな悔いを残さないようにね。
恋愛に関しても、それを結婚に結びつけたいなら、早いうちから色々経験するべき。運命の出会いがすぐにあれば良いけど、そのままだと無いかもしれない。恋愛ばかりは、多少は痛い目みないとわからないこともある(笑)。
これも、『過去は変えられる』の精神で果敢にぶつかっていくといいんじゃないかな。

Photo:Keishi Asayama Text:Yoko Kikuchi