沖縄出身のバンド「MONGOL800」の名曲がモチーフの青春映画で、佐野勇斗さん、森永悠希さん、眞栄田郷敦さん、鈴木仁さんと注目の若手俳優が競演! 劇中でも見られる息の合った掛け合いで、作品の魅力を語ってくれました。
誰もが知っている、「小さな恋のうた」がモチーフの青春映画
「ほら あなたにとって 大事な人ほど すぐそばにいるの」……と、歌詞を見れば誰もがメロディーが浮かび、口ずさみたくなってしまうはず。そんな超名曲である「小さな恋のうた」がモチーフの青春映画に出演することになり、4人とも最初は大きなプレッシャーを感じていたとか

じつは、中学生の頃に初めてカラオケに行って歌ったのが『小さな恋のうた』だったんですよ。僕が音楽にハマるきっかけとなった曲だといっても過言ではなくて。その名曲を生み出したモンパチ(MONGOL800)さんは偉大な“レジェンド”ですから……生半可な気持ちでは挑めないと思いましたね。

「幅広い世代に親しまれている名曲を扱うことに、僕も責任の重さを感じていました。ご本家・MONGOL800さんのファンの方々の期待を裏切るわけにはいかないし、クランクインの5ヵ月前から全員で楽器の練習を積み重ねました。僕はドラムの経験者だったけど、仁や郷敦はイチから始めたから大変だったんじゃない?

ベースに触るのは初めてで、正直に言うとめっちゃ大変でした。最初は楽譜を見ても意味不明で、学生時代に音楽の授業で手を抜いていたことを後悔しました(笑)。一方で郷敦はどんどん上手くなるから、内心焦っていましたね。

僕はギターだけでなく、役者として本格的に芝居に挑戦するのも初めてだったので不安が大きかったのですが、演奏の技術では負けるわけにはいかないと思って必死に練習したんです。

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映画は高校生の4人が校舎内でゲリラライブを決行するシーンからスタート。見事に息の合ったパワフルなパフォーマンスで、努力の成果を冒頭から惜しげもなく披露している。

僕は普段M!LKというグループでもボーカルを担当しているので、その経験を生かしながら全力で暴れました。カロリーの消費量が半端なかったけど、これまでにないような達成感を味わえましたね。好きなことに全力で打ち込む彼らを見て、目の前の壁を乗り越えるパワーを受け取ってもらえたら嬉しいです。

ライブシーンは演奏していて心から楽しかったですし、努力してきたことが報われたような感覚になりました。『青春ってこういうことだよね』という初々しさが映像にも出ていると思います。

あのシーンで披露した『DON’T WORRY BE HAPPY』も、モンパチさんの名曲のひとつ。あれこれ悩まずに、テンションを上げて自分の殻を破れるようなナンバーですよね。

僕は学校生活で何かに熱中した記憶がないので、今回の作品を通して“青春”を体感することができました。高校時代の自分にアドバイスするなら、『もっと貪欲に遊びな』って言いたい(笑)

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お互いのことをどう思っている?

郷敦は見た目通り真面目でストイックなんだけど、減量中なのに僕の誘惑に負けてアイスを食べたりとかかわいい弟みたいな一面がある(笑)

仁君は自分の意思を貫くような芯の強い一面があるから今回のようなクールな役柄が似合うけど、実際はかなりの“ゆるキャラ”です。

え、そうかな?

わかる! いつもマイペースでふわふわしているし、現場にいるだけで空気を和らげてくれる存在ですね。

いやいや、安心感では森永くんには勝てませんよ。撮影中フランクに声をかけてくれるだけじゃなくて、僕たち3人を部屋に招いて料理をふるまってくれたことも。包容力がすごいんです!

劇中でもバンドの縁の下の力持ちであるドラムを担当していたけど、“頼れる兄貴”というよりは“主婦”のように周囲への気遣いを欠かさない人です。

勇斗こそ、天真爛漫なキャラは劇中で演じた役柄と本人がリンクする部分もあるけど、実は周りをよく見ていて。空気を読みながら現場を盛り上げることができる才能の持ち主なんですよ。

うんうん、その通り!

謙遜しないんだ(笑)
沖縄でのオフタイムの過ごし方
沖縄が舞台の物語だけに、オフタイムには現地で観光を楽しむこともできたのでは?

海岸のシーンが多かったものの、残念ながらギリギリ海水浴ができない季節に撮影したので……。

本当は4人で離島に行ってスキューバダイビングがしたかったのですが、スケジュールにも余裕がなくて。美しい海を目に焼き付けることしかできず。

4人で水族館に行こうとしたこともあったよね。でも、撮影現場からは遠かったので、時間が足りなくて断念しちゃいました。ゴールデンウィークに4人でリベンジしに行きたいです!

いやいや、手遅れだよ! 全員の休みが合っても、もはやチケット取れないでしょ。来年行こう!(笑)

あまり観光はできなかったけど、現地の方々の温かさに心を打たれました。沖縄って、タクシーの運転手さんが100%話しかけてくれるんですよ。

みなさん、人との距離感を埋めるスキルが高いよね。それはモンパチさんの音楽にも表れている気がします。僕も、もっと心を開いて、自分をさらけ出して、たくさんの人の心を動かせるような表現者を目指して頑張りたいと思います。

森永さん・ビックサイズTシャツ/SUB-AGE.(サベイジ) パンツ/roundabout(ラウンダバウト) その他/スタイリスト私物 佐野さん・鈴木さん・眞栄田さん分すべてスタイリスト私物

© 2019「小さな恋のうた」製作委員会
撮影/池満広大(TRON) スタイリスト/伊藤省吾(sitor)、山口美帆、MASAYA、田村和之 ヘアメイク/松田陵(Y’s C)、青木理恵(SOUP)、Misu(ADDICT_CASE)、牧野裕大(vierge)