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【藤田ニコルインタビュー】“気を遣う”のは人に気を遣わせないため 連載「ニコ論」第19回

2022.06.20

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こんにちは! 藤田ニコルです。この連載では、私が24年の人生で感じてきたこと、学んできたことを通じて、どうやって今の藤田ニコルが出来上がったのかを考えてみることになりました。あまり過去は振り返るタイプじゃないけど、良い機会をもらったから、思い出して話してみようかなって。私の経験が、みんなの仕事や勉強、友達付き合いの参考になったら嬉しいです。第19回目の今回は、仕事場での気遣いについて。

“指示待ち”はしない。常に気づきのアンテナを張るようにしてる

気遣いっていうと、「男の子からモテるため」とか「職場で上司のウケを良くするため」って思う人が多いかもしれないね。
でも私にとっては、気遣いは「人から愛されるため」じゃなくて、「気持ちよく仕事をするため」のもの。

気持ち良く仕事するためにやっているのが、“気づきのアンテナ”を張りめぐらせること。

たとえば、雑誌の撮影の時には、「もっと別のポージングがいいのかな?」と思ったら提案するし、「もうすこし肩出したほうがカッコよく見えるかな?」と思ったら、自分で襟を下げてみたりすることもある。

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ファッション撮影の時って必ずスタイリストさんがついていて、服を調整する場合は、スタイリストさんが駆け寄ってきて直してくれる。
でもスタイリストさんは、だいたいカメラマンさんが撮影した画像が映るモニターを見てチェックしているから、そこからカメラの先にいる私のところまで急いで走ってきて、服を直して、またパソコン画面のほうに戻って……という感じになるんだよね。

あと、スタジオで撮影している場合は、土足のままで上がってはいけない場所もあったりして。私たちモデルがはいている靴は、裏がきれいに拭いてあるから問題ないんだけど、スタイリストさんはいちいち靴を脱がないといけない。

ちょっとしたことではあるんだけど、そこに手間や時間が発生する。
だから、肩を見せるぐらいのことだったら自分で直しちゃえばいいじゃんって。
その方が速いし、スムーズに現場が回るよね。
もちろん、スタイリストさんの手が必要なこともたくさんあるから、そういう時はお願いするんだけど、自分でできることなら、わざわざスタイリストさんの手を煩わせることもないかなって。

これは、10代の頃からそうだったかもしれない。
「自分から動いたほうがいいな」とか「今、なんか現場の雰囲気的にしっくりきてないな」と思う時は、積極的に動くし、提案もする。
スムーズに気持ちよく仕事ができるってすごく大事なこと。
誰かに指示されるのを待ってボーっとしているんじゃなくて、いつも気づきのアンテナは張っておいた方がいいと思う。

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失恋してどんなにつらくても、仕事には持ち込まない。
それがプロだと思うから

現場での気遣いといえば、プライベートを持ち込まないってことも大事。
この連載でも話したことがあるけど、私はショックなことがあると、とことん落ちこんじゃうタイプ。

でも、それを仕事の現場に持ち込んだらダメだなって思う。
たとえ失恋して、めちゃくちゃつらくて毎日泣いて過ごしている時でも、カメラの前では何事もなかったかのような顔で笑ってる。
現場に行ったら、スイッチをオンにして、ひたすら仕事をすることだけに徹する。
プライベートなことを仕事に持ち込むのって、やっぱりプロじゃない。

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仕事相手は友達じゃないから、私が失恋したかどうかなんて、みんなには関係ないからね。
だって、「私、失恋してめちゃくちゃ落ち込んでるんです」なんてメソメソしてたら、周りの人に「うわ~、どうしよう……」って気を遣わせちゃうよね。
そんな状態で良い仕事ができるなんて思えない。
だから、“人に気を遣わせないために気を遣う”って大事なことだと思う。

仕事への気遣いの根底にあるのは、「期待に応えたい」っていうことかもしれない。

ViViの撮影に毎回全力で挑んでいるのも、ViViモデルとして期待されていることに応えたいから。
私がViViモデルになったばかりの頃は、「なんで、こんな子がViViモデルなの⁉」って、反感を持つ読者も多かったみたい。
私のインスタのコメント欄は荒れまくりだったし、「あなたがViViモデルなんて嫌です!」みたいなDMを個人的に送ってくる人までいたくらい(笑)。
これまでのViViモデルとはカラーが違かったし、当時は「にこるんビーム」の印象が強かったから、反感を持たれるのはある程度予想してはいたけど、「ここまでか!」って正直、ビックリしたよ。

でも、一方で、みんなViViを大好きなんだなってすごく感じたんだ。だからこそ、こんなふうにいろいろな反応があるんだろうなって。
こんなに読者から愛されてる雑誌なんだから、雑誌を好きであり続けてもらえるように、ViViモデルの一員として頑張ろうって思えたんだ。

そんな私もViViモデルになって5年。
後輩も増えてきたし、自分の立ち位置も変わってきた。
大人として考えておかないといけないこともたくさん出てきたなって思う。
私が目指す大人像については、また次回!

次回更新は7月4日(月)お楽しみに!

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Text&Composition:Miho Otobe Photo:Mayuko Kobayashi Stylist:Hitomi Imamura Hair&Make:Rei Fukuoka(TRON)