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「好き」を仕事にしたい20代へ。美容家・神崎恵からのエール「失敗も、アンチの声すらも活力にして」

2022.10.17

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キレイな女性の共通点は、揺るがない自分らしさを持っていること。美容やファッションだけでなく、自分の内側にも目を向けて、「こうなりたい」という理想像に向かって努力を惜しまない。日本を代表する美容家である神崎恵さんも、そんな生き方を貫くことで唯一無二の個性を磨いてきた存在。20代で結婚や出産、離婚を経験しながら、自分の好きなことを仕事にするために神崎さんが実践してきたメソッドをご紹介します! 神崎さんのメソッドが詰まった書籍『神崎メソッド』は好評につき11/11にオーディブル版も発売決定。あわせて要チェックです。

20代は試行錯誤を繰り返し
30代でようやく見つけた『美容の道』

著書の累計発行部数は150万部、Instagramのフォロワー数は60万人を越え、今や絶大な影響力を誇る神崎恵さん。しかし、20代の頃は誰もが憧れるようなキラキラな日々を過ごしていたわけではありません。

10代の頃、週刊ヤングジャンプの「全国女子高生制服コレクション」でグランプリを獲得したことをきっかけに芸能界デビュー。体調を崩したことをきっかけに、惜しまれつつも20歳で引退。23歳で最初の結婚をして2人の子どもをもうけると、自分の“やりたいこと”を我慢する日々を過ごしていたそう。

「家族のサポートに専念したいと思っていたものの、お母さん同士のコミュニティって厳しいんですよ。『週に何回も外食するなんて子どもがかわいそう』のような共通認識がたくさんあって、そこから外れると批判されてしまうことも。だから、同性から嫌われないような“良いお母さん”になるために頑張らなきゃいけなくて、自分のやりたいことをやっている場合ではなかった。でも、そんな日々に戸惑いを感じるようになったんです。“ママ”や“奥さん”とだけ呼ばれていたら、どんどん自分がなくなってしまいそうで。そんな思いから、あらゆるスクールに通って自分の可能性を探り始めました」

その後、29歳からシングルマザーの道を選択した神崎さん。その時点では、自分のやりたいことや強みが分かっていなかったという。

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「最初から『私はコレだ!』って、自分の進むべき方向が見えている人なんてほとんどいないと思います。私もそれが見つかるまで、手当り次第にいろいろなジャンルの本を読んだり、資格の勉強をしたりしました。2人の子どもを育てる生活費を稼がなければいけないから、税理士資格について学んだりとか、他にもさんざん悩んだり失敗したりしました。そうやって試行錯誤を繰り返して30代になり、ようやく見つけたのが美容の道だったんです」

「いつか幸運が訪れるかも」と、チャンスを待っているだけでは、目の前の状況は変わらない。どんどん新しいモノに挑戦してトライ&エラーを重ねてみないと、本当に自分に合った道は見つからないのかも。神崎さんの最新刊『神崎メソッド』でも、「好き」を仕事にするための心構えが綴られています。

「『好き』を仕事にしている人って、すごく気楽で幸せそうに見えるかもしれませんが、努力を見せないだけで、きっと死に物狂いで頑張っていると思います。人気YouTuberの方々だって、自己プロデュースの戦略を練って、何日も徹夜をして、身を削りながら動画を作っている人が多いですよね。やっぱり好きなことでお金を稼ぐためには、それぐらいの覚悟が必要。私も30代は美容で食べていくために、とことん美容にのめり込みました。必死になっている姿は他人から見たらダサかったかもしれないけれど、周囲の目なんて気にならないくらい夢中でした。『夢見たもんは強い』って、今でも思います。だから、若い読者の方々にもいっぱい夢を見て欲しいですね

転んで傷つくなら、
治癒力も吸収力も高い20代のうちに

「失敗は成功のもと」や「若い時の苦労は買ってでもせよ」といった有名な教訓も、自分の手で人生を切り拓いてきた神崎さんが言うと説得力が。

「先行き不明な時代に生きていると『失敗したくない!』と思いますよね。でも、私の人生、本当に失敗ばかりです。何度も転んで、痛い思いをしてきたので、もう二度とあの頃に戻りたくないです(笑)。ただ、たくさん失敗したからこそ、経験値が増してタフになるし、自分なりの成功法則も見えてくるんです。だから私は、治癒力も吸収力も高い20代のうちに傷ついておいてよかったと思うようになりました。もっと大人になってからだと、安全圏から飛び出すのが怖くなるし、プライドが邪魔をして失敗しない道ばかり選んでしまうかもしれない」

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雑誌『Como』でモデル活動をスタートした神崎さんは、当時はまだ珍しかったママ向けの美容について徹底的に研究。自分を売り込む努力を続けたことで、誌面で自分が主役の冠ページを任されるように。美容家としての道を本格的に歩み始め、34歳で初の書籍を発売。好感度に縛られず、本音で自分の考えを発信したことが読者の信頼を集めることにつながったようです。

「ママ美容はスキマ産業だったこともあり、まずは多くの人に興味を持ってもらうことが課題でした。“好き”だけではなく“嫌い”の感情でも惹き付けたかったので、『嫌われても構わない』という覚悟を持ってみんなが避けてきたような言葉も使って情報を発信してきました。賛否両論を巻き起こせたら成功。
アンチレビューさえも活力にしてたくさんの書籍を作ってきました。今回の『神崎メソッド』も、私が日頃から心がけていることや工夫していることを綴っているのですが、すべての項目が皆さんに刺さるとは限りません。『この考え方は好きだな』『自分とは違うけど、こんなやり方もあるのね』と、読んでくれる方の何かのきっかけになったら嬉しいです」

プロフィール
神崎恵 1975年神奈川県生まれ。3人の息子をもつ母。本人が主宰する、ひとりひとりにカスタマイズしたメイクや生き方を提案するアトリエ『mnuit』は、募集開始とともに満席。そのブレない生き方、常に自分を更新していく姿は、現代を生きる女性たちにとって唯一無二のロールモデルとなっている。美容誌ばかりでなく、毎月数多くの雑誌、メディア、イベントなどで活躍中。自らの経験に裏打ちされた言葉やおすすめのモノコトが、世代を問わず支持されており、自身のInstagramのフォロワー数は60万人を超える(2022年2月時点)。

Photos:kim Ju Styling:Maki Akabane Make-up:Yasuko Ishizeki Interview&Text:Satoshi Asahara