実写映画版の『耳をすませば』で、大人になった月島雫と天沢聖司を清野菜名さんと松坂桃李さんが熱演! 国民的な超名作の世界に飛び込んだ感想や、劇中の2人のように夢を追い続けるための秘訣とは?
両手を広げ、空を見上げたくなるような映画です
──不朽の名作の実写映画版に出演することが決まったときはプレッシャーを感じたのでは?
清野 本当に最初は『どうしよう!』と思いました。とても歴史がある作品で、しかも雫ちゃんの10年後を演じるなんて、すごいことになったなと。作品を愛している方々に受け入れてもらえるように、とにかく一生懸命演じたいと思いました。
松坂 僕もお話を聞いたときは、ちょっと後ずさりするような感覚になりました。でも、大好きな作品ですし、純粋に10年後のオリジナルストーリーを見てみたい気持ちもあって。その好奇心に引っ張られて前に進むことができた気がします。
──お互いのお芝居について、印象に残っているシーンを教えてください。
松坂 聖司がチェロを弾いて、雫が歌うシーンがあるのですが、歌声が素晴らしすぎたんですよ。
清野 ありがとうございます(笑)。
松坂 撮影現場でも本当に雫の歌声が聞こえた気がしたし、試写を見たときも同じ感覚になったので。音楽の力によって、お互いを想う2人のピュアさが際立っていましたし、心が洗われましたね。
清野 私もあのシーンが大好きで、演奏が始まった瞬間に自然とウキウキしてしまって、ただただ楽しく歌うことができました。テーマソングである『翼をください』も前向きになれるパワーがある曲ですし、映画館を出た後に、自然と顔を上げて歩きながら帰りたくなるような作品だと思います。
松坂 そうですね。なんなら、空を見上げながら両手を広げたくなるんじゃないかな(笑)。
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──雫は作家、聖司はチェロ奏者を夢見て奮闘していますが、松坂さんと清野さんが考える「夢を叶える秘訣」とは?
清野 やっぱり雫みたいに、地道に努力を継続することが大切ですよね。悩んだり挫折しそうになっても、諦めないで続ける……遠回りにも思えるけれど、結局はそれが一番の近道なのかなと。
松坂 僕の場合は、人にはそれぞれ出番があると思うんですよ。いつか自分の出番が回ってくることを信じて、そのときに力を発揮できるように努力を積み重ねておくことが大事だと思います。

【松坂さん】全てスタイリスト私物 【清野さん】トップス¥36300/マービン&ソンズ(ワイエムウォルツ) シルバーイヤーカフ¥22200、イヤリング¥48400/ススプレス(ラナスワンズ) ●商品情報はViVi2022年11月号のものです。

松坂桃李 1988年10月17日生まれ。神奈川県出身。2019年公開の映画『新聞記者』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。映画『ラーゲリより愛を込めて』が12月9日に公開予定。
Photo:Nobuko Baba(SIGNO) Styiling:Satsuki Shimoyama(for Kiyono), Akira Maruyama(for Matsuzaka) Hair&Make-up:Hitomi Mitsuno(for Kiyono), AZUMA(for Matsuzaka/Mrepby MONDO artist-group) Composition&Text:Satoshi Asahara