エンタメ

【藤田ニコル×尾崎世界観】「20代の男を養っていた10代後半、クリープハイプに助けられてた」

2022.10.11

CMを見ると続きが読めます。CMを見ますか?

はい

藤田ニコルの新連載「にこホリ」がスタート! この連載はプライベートを殺しがちで休み下手なニコルを救出する企画です。ニコルにとって、音楽は毎日聴くもの。だからせっかく会いたい人に会えるなら、普段から聴いている人と話してみたい! ということで、第1回のゲストは大好きな尾崎世界観さんをお招きしました。

おざきせかいかん
1984年東京都生まれ。クリープハイプのボーカル、ギター担当。2012年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。2014年、初の日本武道館2Days公演を開催、18年にも日本武道館公演を成功させる。2021年12月に6thアルバム『夜にしがみついて、朝で溶かして』をリリース。小説『母影』が第164回芥川賞候補作に選出。今年4月に歌詞集『私語と』を刊行。新曲『愛のネタバレ』が9月末リリース予定。https://www.creephyp.com

Page 2

私、生まれ変わったら音楽やってる人になりたい。

藤田ニコル(以下、二)さっそくですが、休日は何してますか? 私は休み下手で、休みも仕事になっちゃうんですよね。

尾崎世界観(以下、世)ああ、それは一緒ですね。

この前も1週間休みを取って旅行に行ってきたんですけど、せっかく旅行に行ってもYouTubeとか回しちゃって。なんかこれってもう職業病だと思って。

休みの時、ファンには見せない姿で過ごすと、逆に見られてしまった時に恥ずかしいというか。黙っていても勝手に撮られたりするような時代だから、だったら先に自分から休みの一部を見せた方がいいって思うのかもしれませんね。自分もわりとそんな感じで、プライベートというものを極力なくそうとしています。

旅行とか温泉は行きますか?

いや、旅行はしないですね。出かけるのは結構好きだけど、いつも近場で満足しちゃいますね。普段、ライブやツアーでずっと移動しているから、そんなに欲はないのかも。

そうか、それがもう旅行みたいになってるんだ。

その土地のお客さんが来てくれるだけでもう嬉しいし、それが最上級。やっぱり一番その土地を知れる。お客さんが何千人も来てくれると、どんな観光地に行くよりも、その土地の空気が伝わってくるんです。本当に恵まれてますね。だから、どこか行きたいという欲もなくなる。

いいなぁー! 私、生まれ変わったら絶対音楽やってる人になりたいって、毎回ライブを見に行くたびに思う。地方に行って何千人とか平気で集まるって凄いことですよね。アーティストにしかできないことだから。

【ニコル】カーディガン¥13200(SLY)、キャミソール(Tシャツとセット)¥8998(THROW by SLY)、デニム¥15180(MOUSSY)/バロックジャパンリミテッド ショートブーツ¥10500/CHARLES & KEITH JAPAN(CHARLES & KEITH) ピアス/スタイリスト私物 【世界観】ジャケット¥55000、パンツ¥29700/TOMORROWLAND ヴィンテージのシャツ¥66000/Lemontea ●商品情報はViVi2022年11月号のものです。

Page 3

ただただ歩く。そんなデートが理想

女性といる時、デート事情はどんな感じですか? 私とデートするってなったら、どこに連れて行ってくれますか?

どこかなー。谷中とかいいんじゃないかなと思います。谷中・根津・千駄木界隈におすすめの場所があるんですよ。

何するんですか?

ただただ歩く。とにかくいい街なんです。昔ながらの商店街があって、惣菜屋で焼き鳥とか買って、ちょっと歩くと酒屋がある。店の前にビールケースが並べてあって、そこに座って生ビールが飲めるんですよ。

街デート、平和でいいですね。

いいですよ。猫もめちゃくちゃいる街で、あの辺好きなんです。

私は大体車に乗って、六本木の映画館に行って終わり。

しゃれてるなー(笑)。

駐車場からエレベーターに乗ったらそのまま映画館に行けるんでおすすめ。なんか、めっちゃ芸能人みたいなことしてますね(笑)。

Page 4

10代で20代の男を養っていた頃、
クリープハイプの曲に助けられてた。

バンドマンといえば遊んでるって勝手な偏見持ってたけど、そっちタイプじゃないんですか?

アマチュアの時は、わりと女性にお世話になっていましたね。ライブが終わって帰りの終電もなくなると、家に泊めてもらったり。当時下北から中央線で帰ってたんですけど、井の頭線で吉祥寺まで行く間に、何軒か泊めてもらえる場所がありましたね。

そういういかにもバンドマンな時期もちゃんとあったんですね。

20代の前半はそれがかっこいいと思ってたから。地元にいる時、初めて付き合った人にはよくお金を出してもらっていましたね。

私も貢いじゃう派で、そういうのやりたい時期もありますよね。10代後半で20代の男を養ってました。

早いなー!

当時付き合ってた彼氏がベロベロで帰ってきて、もう絶対浮気してるんですよ。めちゃくちゃラメとかついてるし。でも健気だから、コンビニで二日酔いに効くドリンクとかしじみ汁とかいっぱい買ってきて飲ませてあげて。それが楽しかった時期がありました。そういう時に、クリープハイプの激しめの曲をすっごい聴いて助けられていました。

Page 5

なんかポエムみたいなのとか、
送りもしない手紙みたいなものを書いてたり。

『手と手』は、その当時付き合ってた人の曲ですね。

当時、『手と手』めっちゃ聴いてました!

その人の本棚に魚喃キリコの漫画が揃っていて。売れないバンドマンと風俗嬢が付き合ってる、そんなストーリーの漫画を読んでると、自分を肯定してくれるような気がして。今思えばどうしようもない、ヒモみたいなことをしている自分が、なんかいい感じに描かれてる。それを読みながら小学生たちが下校してくる声を聞いて、俺、何やってんのかなって浸ったり。そんな時期もありましたね。

私も脳内が子供だから、聴いてる曲のジャケット写真とかをインスタグラムに載っけちゃうんですよ。しかも、なんかポエムみたいなこととか書いたりして。最近振り返ってたらマジでやばすぎて、その投稿は消しました。

ポエムいいですね。曲付けますよ(笑)。

それはじゃあ、芸能生活引退記念にお願いしていいですか(笑)。

今月の発見

魚喃キリコと谷中

尾崎世界観さんのおすすめは、谷根千(谷中・根津・千駄木)界隈のお散歩デート。かつての尾崎さんのヒモ生活を肯定してくれるような魚喃キリコの漫画は、『strawberry shortcakes』、『南瓜とマヨネーズ』などがおすすめ。

Model:Nicole Fujita(ViVi exclusive),Sekaikan Ozaki Photo:Takuroh Toyama Hair & Make-up:Yukari Hayashi(Nicole),Satoshi Tanimono(Sekaikan) Styling:Kana Tanaka(Nicole),Hiroaki Iriyama(Sekaikan) Text:Chisa Nishinoiri