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9番街レトロ・京極風斗の連載【0か100かで生きてゆく】#28「人は皆、人見知り。」

2022.10.12

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神保町よしもと漫才劇場を拠点に活動している芸人「9番街レトロ」の京極風斗(きょうごく・かざと)さんは、極端なほどに“0か100か”で生きている。そんな京極さんは人との関わり方も“ゼロヒャク”……!? 人間関係に悩んでいる人はぜひ読んでみて!

9番街レトロ・京極風斗
連載【0か100かで生きてゆく #28】

ー 人は皆、人見知り。

Illustration: Kazato Kyogoku 

人との関わり方

皆さんは人見知りですか?

僕の体感で言うと日本人の8割は人見知りだと思います。

僕は人見知りではありません。

 

と思っていました。

 

一口に人見知りと言っても、いろんなタイプがありますよね。

単純に人と関わるのが苦手な人

仕事と割り切れば明るく関われる人

初めて会う人とは普通に喋れるのに、2回目以降の関わり方が難しい人

もっと色々あるのですが、僕はこの中でいう番目です。

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一夜だけの親友

後輩の芸人に、福岡にある警固公園(けごこうえん)という場所を紹介してもらいました。

終電も無い時間。そこにはとんでもない数の若者が集まっていました。

そこで何人かと「親友」になったのですが、誰とも連絡先を交換しませんでした。

 

もう会いたくなかったからです。

 

誰にも芸人であることは言わず、フリーターだとか、ニートだとか、消防士だとかの設定で喋っていましたし、他にも色々適当に話したので、次会った時に何の辻褄も合わないからです。

初めて会う、その上で二度と会わない人に対して僕は異常に雄弁になります。発言に責任が無いからですね。

見た目の冷たさに対して話す内容が熱いと、人は「この人の中身まで知れた」と錯覚します。

なので相手はすぐに僕に打ち解け、すぐに仲良くなります。

そして僕は、きっと向こうもそうしているものだと思っています。

こうなると架空の人間同士が喋っているのですから、いよいよ面白いですよね。

そんなことを繰り返しているので、僕には、各地に「一夜だけの親友」がいます。

 

一度だけ、岐阜の親友に大阪で声をかけられたことがあります。

ぼんやりとしか記憶に無いその人は、「会えて嬉しい」とはしゃいでいました。

テンションだけは無理やり合わせましたが、そこには何も喋れない僕がいました。

その人が会えて嬉しい僕は岐阜で作った僕なので、素の自分では何も言えなかったのです。

 

「あれ? ワイってもしかして人見知り?」

その時にそう思いました。

自分であって自分ではないから、初対面の他人と関われていただけで、初めから「本当のことを言わないといけない」というルールがあったとしたら、僕はきっと、その人とは仲良くなっていないのです。

でもこれってみんなそうじゃないですか。

そうなんだろ?

正直に言ってみろよ。

程度の差はあれど、人は皆、潜在的に人見知りであり、人見知りか否かの基準は、本人がどっちを主張するかだけで決まる。

のではないのでしょうか。

 

そう考えると、人見知りで悩んでいる人も、もう少し楽に生きられると思います。

そしてそういうことなら、こう言っている方がよいので言っておきます。

 

僕は人見知りではありません。

photo by: Ryo (Kotora)

連載『9番街レトロ・京極風斗の0か100かで生きてゆく』は第2・4水曜日に更新!

PROFILE
京極風斗(きょうごく・かざと)
1995年8月9日生まれ。大阪府出身。吉本興業所属のお笑いコンビ。2019年4月1日に9番街レトロを結成。神保町よしもと漫才劇場を拠点に活動中。
コンビのYouTubeチャンネルは毎日更新!
個人チャンネル「京極風斗の道楽ちゃんねる。」ではアートとインテリアを軸に、好きなことを週2(月・木曜)配信。
そのほか、絵が得意で自らデザインしたオリジナルグッズをSUZURIで販売している。
Twitter @9th_kyogoku
Instagram @9th.kyogoku
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9番街レトロ・京極風斗の連載【0か100かで生きてゆく】#27「知ってる世界より、知らない世界。」

#京極風斗
『0か100かで生きてゆく』

Photo: Ryo (Kotora) Text & Illustration: Kazato Kyogoku