皆さんこんにちは。花上惇(はなうえじゅん)です。一体私が何者なのかって? 私は、悩めるギャルズの駆け込み寺。普段SNSで活動しているラブリーでチャーミングな、今一番ホットなギャルよ(言うだけタダ)。現代社会を生きるやんごとなきギャルの私たちは、常日頃、世の荒波に揉まれながら人生をサバイブしているわよね。この連載では、普段エンパワーメントを発信している私が、これまでに出会った人物や作品、フレーズの中から、人生に影響を受けたものをpick upして、そこで思った考えをシェアしたいと思うの。
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もしもあなたの大切な人が亡くなったら
連載第9弾で取り上げるのは、エマ・ワトソンが海外ファッション誌のインタビューで語ったこの言葉。
I never believed the whole ‘I’m happy single’ spiel. It took me a long time, but I’m very happy [being single]. I call it being self-partnered.
(私はこれまで「独身でも幸せ」という大袈裟な主張を信じたことは一度もなかった。時間はかかったけれど、今はシングルで本当に幸せ。私はそれをセルフパートナーと呼んでるわ)
参照:『VOGUE UK』2019年
2019年、UK版の『VOGUE』のインタビューで、エマ・ワトソンが語ったこの言葉が話題になった。これまで数多の恋を経験してきた彼女が悟った、シングルならではの幸せ。そして、恋人がいなくても幸せを感じている状況を「セルフパートナー(Self-partnered)」と表現をしたことが、世界中に衝撃を与えた。
1年のうちでクリスマスほど独身であることに寂しさを感じる日はない
ここだけの話、今年2022年の私の目標の一つは、クリスマスまでに彼氏を作ることだった。鈴木亮平さん似のイケメンマッチョと腕を組み、表参道でウキウキデートをしている予定だったわ。
これを必死でタイピングしている現在、11月26日。ついこの間までハロウィンで盛り上がっていたのに、気づけばうっかり、クリスマスまで残すところ1ヵ月を切ってしまった。
どこへ行っても全てがクリスマス仕様。
お店の飾り付けも、流れるBGMも、街路樹の電飾も、何もかも。それらに若干うんざりしながら、「どいつもこいつも浮かれやがって畜生が」、なんて捻くれた事を思ってしまうの。
そうね、認めるわ、完全なる負け惜しみよ。だってきっと、今私に彼氏がいたとしたら、全てがキラキラ輝いて見えるはずだもの。それは自分でも分かっているの。
普段、シングルウーマンとして生きるうえで、“おひとり様”であることへの負い目や、肩身の狭い思いをすることは殆ど無いし。たとえひとりでも、人生を楽しく生きているつもり。
愛だの恋だの、あればいいけれど必須ではないと。それでも、クリスマスの時期だけは、街全体が私を苦しめにきている気すらしてしまう(笑)。
私みたいな人種を“クリぼっち”と言うらしい。
“クリぼっち”とは、“クリスマスに一人ぼっち”の略語である。いい加減にして(笑)。
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この時期にもなると、あらゆる場面で今年のクリスマスの予定の話題になるけれど、先日、ちょうど私もそのようなシチュエーションに出くわして、咄嗟に「仕事です。」と嘘をついたわ。
それと同時に、無意識にクリぼっちだと思われるのを回避しようとした自分にすこぶる嫌気がさしたの。
仕事も趣味もある、家族も友達もいる、恋人がいないだけ。たったそれだけなのに、何を嘆く必要があるのかしら。何が惨めだというのかしら。
ある時、アメリカ人の友人からこんな話を聞いたことがあるわ。そもそも“クリスマス=恋人と過ごす日”と言う概念は日本だけのものらしい。あくまで、クリスマスとはキリスト教の祝祭であり、信者の多い欧米諸国では、イエスキリストが生まれた日を祝う「降誕祭」という認識だと。
“恋人”というより、“家族だんらん”というイメージなんだそう。
日本の人口は、世界の1.6%ほど。それを考えたら、私は今まで、こんな小さな島国の少数派な風習に躍らされ、落ち込んだり、惨めな思いをさせられたりしてたのかと思えてきて、何だかちょっとイライラしちゃうわ(笑)。
だけど世の中には、「彼氏いなくて可哀想~」とか、この時期になって急にマウントを取ってくる人もいるわよね。だけど、いくらクリぼっちを回避したいからといって、誰でもいいわけじゃないし。無理して、焦って、変なダメ男を捕まえて後悔するくらいなら、おひとり様をエンジョイする方が数段マシ。
一人で表参道を歩いたっていいじゃない。
隣のイケメンマッチョから、腕を差し出されなくたっていいじゃない。
自分で自分にクリスマスプレゼントを買ったっていいじゃない。

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たった一つ足りないだけで、何も持っていない気分になる必要はない
私が言いたいことは、たった一つの足りないもののせいで、何も持ってない気分になる必要はないということ。
100点満点の人生という教科において、一時的にマイナス1点を食らっただけで、それは別に赤点を取ったということではない。
99点だって学年トップの成績であることに変わりはないの。そんな微かな失点に心を乱される必要はないということ。
だから私は、自分自身のクリスマスプレゼントにGUCCIのレザーグローブを買うわ。ラッピングにクリスマスカードを添えて。

ネックレス、イヤーカフ(シルバー)、リング/@heres_
