Netflixの超話題作『First Love 初恋』で若き日のヒロインを熱演! 今作だけでなく、デビュー当時も宇多田ヒカルさんの名曲に導かれてキャリアを切り開いてきたそうです。
一歩を踏み出せたのは宇多田ヒカルさんのおかげ
――『First Love 初恋』は20余年にわたる壮大な愛の物語が描かれ、八木さんはヒロインである野口也英の10代〜20代前半を演じています。かなりの大作ですが、どんな準備をして撮影に臨みましたか?
オーディションを経て出演が決まったあと、コロナの影響で撮影が延期になってしまったんです。その分、台本を深く読み込んだり、ワークショップに参加させてもらったり、準備に費やす時間がたくさんありました。実生活でも也英の趣味に合わせて行動することを意識していたので、これまで苦手だったエビが食べられるようになったりして。北海道の寒さにはなかなか慣れませんでしたが(笑)
――現在の野口也英は満島ひかりさんが演じていますが、経験豊富な先輩と同一人物を演じることにプレッシャーもあったのでは?
そうですね。私はまだまだお芝居を始めたばかりなので、最初は不安も感じました。役作りや現場での立ち振る舞いについて考え込んでしまい、夜な夜な泣いていた時期も……。ただ、撮影中に満島さんとお話しする機会があり、私をリラックスさせてくれるようなお言葉をいただけたので。そうやって周りの方々に助けられて最後まで演じることができました。
――今作は宇多田ヒカルさんの名曲「First Love」と「初恋」にインスパイアされた物語ですが、八木さんにとって感情移入しやすい題材でしたか?
私は高校生の頃に初めて受けたオーディションがポカリスエットのCMで、歌唱審査で披露したのが宇多田さんの『traveling』だったんです。そこからお仕事で大きな一歩を踏み出すことができたので、私にとって宇多田さんはすごく思い入れの強い存在ですし、もちろん『First Love』と『初恋』も大好きで。撮影中も繰り返し聴いてパワーをもらっていました。楽曲に込められた相手を想う尊い気持ちや深い愛情が今回の物語にも反映されているので、たくさんの人に共感していただけると思います。

Page 2

Photo:Anna Miyoshi(TRON) Styiling:mie bon minagawa(the few) Hair:Tomoko Sato(mod’s hair) Make-up:NAO YOSHIDA(VOW-VOW) Composition&Text:Satoshi Asahara