「この村に、喰われる。」身震いするようなコピーが添えられたドラマが誕生! 圧倒的な演技力で原作の世界観を再現した2人が『ガンニバル』の魅力を語ってくれました。
緊張感が漂う撮影期間中お互いの可愛さにほっこり!?
――『ガンニバル』は「人が喰われているらしい」と噂される村が舞台のヴィレッジ・サイコスリラーですが、まずは原作漫画を読んだ印象を教えてください。
柳楽 人が喰われる……それを映像にするの⁉と、ビクビクしながら原作を読みましたが、人間の本質がリアルに描かれていて、サスペンスとしての面白さもあり、怖いだけじゃなくて。あらゆる要素が盛り込まれているところに魅力を感じました。
笠松 僕も漫画の表紙を見た段階で『めっちゃ強そう……嫌だな』って思ったんですけど、1日で一気読みするくらいハマりました。突然、意外な人物が狂気を見せたりして、“捨てキャラ”がいない。ドラマでも最後までドキドキしてもらえると思います。
――お芝居でこだわったポイントは?
柳楽 僕が演じる阿川大悟は、ある事件をきっかけに妻と娘を連れて物語の舞台である村に移り住むことになります。家族との繋がりを重んじる男であることを念頭に置くことで、彼の行動や村人たちとの対立に説得力が生まれればいいなと。
笠松 よそ者として村に入ってきた大悟とは対照的に、僕が演じた後藤恵介は村を牛耳る中心人物の一人。内面に葛藤を抱えているのですが、それを表現するさじ加減に僕も悩んでしまって。精神的に追い込まれてしまったのですが、今回はあえて役と一緒に迷いながら撮影に挑みました。
――緊張感が漂うシリアスなシーンの連続ですが、撮影中に癒やされた出来事はありましたか?
柳楽 ロケが終わった後に立ち寄った焼き肉屋さんで、笠松君とバッタリ会ったんですよ。彼は一人だったんだけど、どうやら注文する量を間違えたみたいで、テーブルが肉だらけになっていて(笑)。それでも頑張って食べているところが可愛くて、緊張感がほぐれてほっこりさせてもらいました。
笠松 僕も柳楽さんにほっこりさせてもらいましたよ。ロケ先のホテルでじっくりお話しする機会があったのですが、すごく親身に僕の話を聞いてくれるし、ご自身の考えも語ってくれたりするのに、会話中に絶対に片耳のイヤホンを外さないんですよ。理由を聞いてみたら、『音楽を聴いていると楽しいじゃん』と。ちょっと意味が分からなくて、先輩ながら可愛いと思ってしまいました(笑)。でも、撮影現場では近寄りがたいくらいの圧倒的な凄みがありました。絶対的に尊敬できる存在です。
柳楽 笠松君の熱量も凄かった。銃口を向けられるシーンとか、本当に怖かったもん。
笠松 いやいや、柳楽さんはずっと顔が怖かったです(笑)! そこもドラマの見どころじゃないかな。
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衣装/ジョルジオ アルマーニ ●商品情報はViVi2023年1月号のものです。


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1992年11月4日生まれ。2020年『花と雨』で長編映画初主演を果たし、ドラマ『君と世界が終わる日に』、NHK大河ドラマ『青天を衝け』などで注目を集める。2022年は主演映画『リング・ワンダリング』などに出演。
Photo:Asuka Ito Styiling:Tetsuro Nagase(Yagira) Keisuke Shibahara(Kasamatsu) Hair&Make-up:Asako Sato(VITAMINS)(Yagira) MIZUHO(VITAMINS)(Kasamatsu) Composition&Text:Satoshi Asahara