多様なBLドラマを届け人気を博している、MBS（毎日放送）の木曜深夜枠「ドラマシャワー」。同枠で2／16日から放送がスタートした『ジャックフロスト』は、初のオリジナルラブストーリーとなります。別れた直後に恋人が交通事故に遭い記憶を失ったら、アナタは何も告げずその恋をゼロからリスタートさせますか？ それとも……。そんな苦しくも美しい葛藤を描いたこの作品で、主演を務めているのが職人肌イケメン・鈴木康介さん。演じているキャラクターのこと、作品への思い、そして相手役・本田響矢さんとのキュン♡な関係性についても伺いました！
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律になった響矢くんを見た瞬間、愛おしさを感じた
ViVi 出演中のドラマは、鈴木さん演じる池上郁哉と本田響矢さん演じる奥沢律が破局するところからスタートします。ケンカの後に会ったときには律の郁哉に関する記憶が全て失くなってしまいます。同じ部屋でゼロからスタートした二人は再び恋をするものの、郁哉は律に真実を伝えられず……という切ないストーリーですが、鈴木さんは郁哉というキャラクターをどのような思いで演じられたのでしょう？
鈴木 郁哉は思っていることを言えずに溜め込む性格で、すごく面倒見がいいんです。いい意味で普通で、知り合いに一人はいる、みたいなヤツだと思います。だからこそ人間味をどう出すか、という点で演じるのがすごく難しかったです。
ViVi 実際どのように役作りをされたんですか？
鈴木 郁哉は料理から掃除まで、家事は何でもできる人なんですよ。僕も一通りの家事はしますけど、人に見せられるレベルではなくて。だから郁哉に寄せていくために、徹底的に練習しました。洋服はノールックで畳めるようにしたり、料理慣れしているような手つきで塩を振ったり。郁哉はあの部屋でずっと律と暮らしてきているわけですから、塩とかさっと取ってさっと振れないと、見る人に小さな違和感を与えてしまうと思いました。
ViVi 洗濯物をノールックで畳むシーンは圧巻でした！
オファーが来たときはどうでしたか？
鈴木 相手役の本田響矢くんは共演作品はあるものの、一緒にお芝居をしたことはなかったので、よく知っているわけではないけど一応知り合いという一番気恥ずかしい感じ（笑）。なのでリハーサルで響矢くんから「好き」と言われたときは、恥ずかしくてうまく演技ができるか不安もありました。でも衣装を着てメイクをして“律”として完成した響矢くんの姿を見たら、「あ、律だ」と一瞬で愛おしさを覚えたんです。そこからは、その気持ちを大事にして演じていきました。
ViVi 今やBL作品の人気はすごいことになっており、一大人気ジャンルとして確立していますが、これまでの作品との違いは感じられましたか？
鈴木 以前からＢＬ作品の勢いがすごいなというのは感じていたんですけど、今回自分が演じてみて驚いたのは、日本だけでなく韓国、中国、インドネシアなど世界中の方からメッセージがたくさん寄せられたことです。だから英語だったりハングル文字だったりで新鮮だったのと同時に、あらためてＢＬ作品の人気を目の当たりにした気がしました。
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実際の僕たちの関係性はドラマとは逆かも
ViVi ドラマではしっかり者の郁哉に対して甘えん坊の律、という印象ですが、実際のお二人の関係性はどんな感じなんですか？ ドラマと同じ？
鈴木 どちらかというと僕のほうが響矢くんにツッコまれていたかも！ いつも僕がフザけたことを言って、響矢君が「キモッ！」みたいな（笑）。ドラマではしっかり者の郁哉が律にツッコむ関係ですが、実際は逆かもしれないです。
ViVi 実際は逆なんですね！ 今作はキスシーンを含むラブシーンもすごく丁寧に、美しく描かれています。演じるうえで本田さんと打合せはされたのですか？
鈴木 響矢くんとは軽く打合せした程度です。安川監督が、カットを入れずカメラを回し続けて一連のシーンを撮影する“長回し”という手法を取る方で、リハーサルで「このあたりで２，３回キスできたらいいね」など指示はもらっていましたが、作り込まれているよりもリアルな演技を大事にしていたので、ラブシーンはよりお互いの想いや緊張感が演技につながっていた気がします。そういう意味ではすごく助けられました。
ViVi 撮影の休憩時間中はどんな話をしていたんですか？
鈴木 響矢くんも律の弟を演じた森愁斗くんも服が好きなので、３人でファッションの話をすることが多かったですね。森くんはアメカジ好き、響矢くんは古着好き、僕はプロパーなブランド好きとそれぞれ得意ジャンルは違うのでお互いに情報交換ができて楽しかったです。あとはドラマで脱ぐシーンがあったので、どう体を絞っているか話をすることもありました。僕も響矢くんも炭水化物を控えていたので、どうしても糖質が欲しいときはラムネを分けあったりして支え合って乗り越えていました。響矢くんはもう完全に、戦友です！
ViVi 撮影が終わった今、本田さんと連絡は取られたりしているのですか？
鈴木 飲みに行ったり、焼肉に行ったり、仲良しです。二人ともお酒好き、お喋り好きで永遠に語り合っています（笑）。今振り返ると、本当に相手役が響矢くんで良かったなと思います。
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二人が暮らす部屋の裏設定も注目どころ
ViVi このドラマは、郁哉と律のファッションや、二人が暮らすインテリアなど、世界観の演出にもすごくこだわりを感じました。鈴木さんもファッション好きとのことですが、普段はどんな洋服を着られることが多いんですか？
鈴木 僕はsacaiとかISSEY MIYAKEとか、日本のブランドが好きです。作っている人へのリスペクトが強いので、デザインや色に一目惚れするというよりはバックグラウンドに注目します。デザイナーの考え方などを調べて、このプリーツはどういう思いから生まれたんだろう、とか。だからネットでついポチッと……とかは、あまりないですね。
ViVi 郁哉と律が暮らす部屋もすごくかわいくて、見ていて「住みたい！」と思った人も多いと思います。
鈴木 あの部屋は、すごく裏設定にこだわって作られているんですよ。二人が住み始めてどのくらい経っているかとか、郁哉がマメだから一つ一つ物の置かれている位置に意味があったりとか。どの「物」もそこに置かれている意味があるので、そういうところも注目してもらえると楽しいと思います。
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もしやり直せるなら繰り返したくないことは……？
ViVi 郁哉の「愛を取り戻すために真実を言わない」という部分についても聞かせてください。鈴木さん自身は、なぜ郁哉は律に二人が恋人同士だったことを言わなかったんだと思いますか？
鈴木 僕が同じ状況なら、言うべきだと思うんですよ。でも郁哉は黙っておこうという選択をしたところに郁哉らしさを感じました。人の弱さが全面に出ていて、ある意味人間っぽいというところ。きっと幸せに過ごしていた過去を崩したくなかったんだと思います。
ViVi もし鈴木さんが同じ状況に陥ったらどうしますか？ 別れた直後の恋人が、記憶を失ったら……。
鈴木 僕は恋人関係だってことを言っちゃう気がします。エゴだとは思うけど、やっぱり幸せに過ごしていた時代に戻れるかも、という気持ちは無視しきれないんじゃないかなと思うんです。郁哉がいつ本当のことが律にバレるかとドキドキしている様子も僕には耐えられない（笑）。
ViVi 一方でこのドラマは「同じことを繰り返さない」ということもテーマになっている気がします。もし恋愛面でやり直せるなら、自分のこういうところは繰り返さないようにしたい、というものってありますか？
鈴木 僕は恋愛面だけじゃないかもしれないですが、自分の好きなものを共有したがるところがありますね……。たとえば自分が面白いと思った映画は、相手が見ても面白いはず、とか。今だと野球にハマっているから、僕がこんなに野球を愛しているんだから相手だってハマってくれるはず、と押しつけちゃう気がします（笑）。それで相手に否定されると落ち込んで冷めてしまう……。つい自分基準で考えてしまいがちなので、そこは直したいなと思います。
ViVi 最後に、ドラマの今後の見どころを教えてください！
鈴木 一度見ていただければ、BLドラマ好きな人はもちろん、そうでない人も、ドラマの世界観とか二人の切ない関係性とか、絶対ハマってもらえると思います。そして沼に落ちていただけたら嬉しいです。今後の展開としては郁哉が真実を告げないことで、二人の間には新たな問題が生じてくるのでどう乗り越えるのか見どころです。そこまでの経緯は、見逃し配信で是非チェックしていただければと思います！
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