「友達と温泉旅行のはずが、生理に……」「でもタンポンを使うのはなんだか不安」なんて人に、今回は産婦人科医が正しいタンポンの使い方と知識を教えてくださいました。これで急に生理になっても安心してお風呂に入るはず! 人には聞きづらい“女子の保健室的なお悩み”について、専門家にしっかり取材をして信頼できるアドバイスをもらおう!という企画『ViVi保健室』
Q.今度の週末、楽しみにしていた温泉旅行です。なのに生理が始まってしまいました。せっかくだから、温泉を楽しみたいけど、タンポンをまだ使ったことがなくて、いろいろ不安なんです……。

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A-1:ムリに使うものではないけど、使えると便利!
A-2:痛いのは、奥まで入っていないから
A-3:糸が切れる心配はほぼほぼゼロ。怖いのは、取り忘れ!
A-1:ムリに使うものではないけど、使えると便利!
以前、とある調査で、“温泉に入るとき、生理になったらどうしますか?”と女性たちにたずねたところ、1番目は“温泉に入らない。もしくは部屋の内風呂に入る”で、“タンポンを使って入る”というのは2番目に多い答えだったとか。“何もしないでそのまま入る”というチャレンジャーな回答もあったようで、日本におけるタンポンの普及率の低さにあらためて驚いたのを記憶しています。
もちろんムリにタンポンを使うくらいなら温泉を諦めるという選択肢もありますが、タンポンは使えると何かと便利だと思います。皆さんもご存知のように水泳部のコなどは小中学生のときから使っているケースも多数。きっと部活の先輩や先生の教えもあって抵抗がないのでしょう。慣れてしまえば、小中学生でも十分に使いこなせるものなのです。
ただ、ふだんの生活も、タンポンだけで過ごせるかというと、ナプキンを併用したほうが◎。膣口のまわりに経血をつけることなくタンポンの交換をするのはなかなか難しいですし、タンポンの糸を伝って経血が下着についてしまうことも。軽い日用のナプキンでいいので、念のため併用するのがオススメです。
A-2:痛いのは、奥まで入っていないから
初めて使うなら、軽い日用などの小さめサイズで挿入が簡単にできるアプリケーターつきがオススメ。経血量が多い日の方がすべりがよくて入れやすいので、まずは2日目など多い日に試してみて。
もし、入れて痛みや違和感があるなら、入れる位置が浅い可能性大。膣の入り口は痛みを感じやすいので、それよりもしっかりと奥に入れること。子宮口の近くは無感覚ゾーンになるので痛みがありません。
力んでいると挿入しづらくなるので、息を吐きながらリラックスして指で奥に入るように押し込んでみましょう。それでも痛みや違和感があるならもう一度、タンポンの説明書を見ながら新しいものを入れ直してみてください。
また、いくら吸収率がイイからといって、一日中入れっぱなしというのはNG。もともと健康な膣内は菌が繁殖しにくい場所ではありますが、それでも疲れや寝不足などで免疫力が下がっていると菌が繁殖して思わぬトラブルにつながることも。必ず説明書に記載されている交換の目安に従うようにしましょう。
A-3:糸が切れる心配はほぼほぼゼロ。怖いのは、取り忘れ!
タンポンを交換するときは、タンポンにくっついている糸を引っ張って取り出します。“この糸が切れて取り出せなくなったらどうしよう”と不安に思う人も多いとか。でも大丈夫。今まで、私のところにきた方でそういうケースはありませんでした。
逆によく驚かされるのが、“取り忘れ”。入れていることさえ、忘れているケース。タンポンを入れたまま、新しいタンポンを入れて、前に入れていたモノをぐっと奥まで押し込んでしまったり、タンポンを入れているのを忘れてセックスをしてしまったり。
こういう方の場合、取り忘れたこと自体を忘れているので、“なんだかすごく臭くて”という相談でクリニックにいらっしゃいます。実際、診察してみると、膣の奥の方に異臭を放つ、タンポンの姿が……。
まずは自分がタンポンをつけていること、時間がきたら交換することを意識して正しく使っていれば、大丈夫です!
先生からのアドバイス
せっかくの温泉なら、そのときだけでもタンポンをつけて楽しんでみては。正しく使えば、違和感もなく快適に過ごせるはずです。
※施設によっては生理中の入浴がダメなところもあるので、施設に確認してください。

私は異性に裸を見せるのは良いけれども逆に同性に見せるのは恥ずかしいのよネ~。異性に裸を見せるのは良いけれど。最近見せてないけど。
illustration/ Pantovisco