「お尻に出来物ができた」「吹き出物が痛い。椅子に座れない!」「脚の付け根のしこり、にきびがとにかく治らない」などなど、人には聞きづらいお尻トラブルの直し方を、皮膚科の先生にこっそり&単刀直入に聞いてきました! ポイントは”保湿”、”下着パンツの見直し”、”潰さない”、”粉瘤を疑え”にあり!? 【こっそり相談。ViVi保健室】
Q.ある日気づいたら、お尻にできものがあったんです。脚の付け根、ちょうどパンツのゴムがあたるあたりに。触るとコリコリしてて、最初は痛くなかったのにだんだん痛くなってきたし、なんだか大きくなった気がするんです。心配でたまらないけど、場所的に親にも友達にも見せられないし……。誰か助けて!
A-1:気になっても触るのはNG!重症化の危険も……
A-2:痛みやしこりの有無や色などで、種類は違います
A-3:お尻の保湿を心がけ、下着は締め付けないものを
A-1:気になっても触るのはNG!重症化の危険も……
気になるとは思いますが、まずやめて欲しいのが触ること。とくに爪で押して中身を無理に絞り出そうとするのは絶対にやめましょう。
炎症を起こしたり、重症化する危険がありますから。清潔に保つことも大切ですが、ゴシゴシこすると皮膚を刺激して悪化させる可能性があるので、手などで優しく洗い、石鹸が残らないようにきちんと洗い流しましょう。
また、通気性の良い下着を選ぶ、汗をかいたら下着を替えるなど、蒸れないようにすることも大切です。
A-2:痛みやしこりの有無や色などで、種類は違います
まず考えられるのはニキビ。白っぽい状態であれば、清潔を心がけつつ様子を見ておくだけで問題なし。ただ、痛みや赤みが出てきたり、腫れてきた場合にはすぐ病院へ。
早めの受診をおすすめしたいのが、赤く腫れ、だんだんと患部が熱を帯び、痛みが出てくる毛嚢炎(もうのうえん)、触るとコリコリしたしこりがあり、徐々に痛みが出て大きくなってしまう粉瘤(アテローム)、そしてこれは今回の相談者さんには当てはまらないかもしれませんが、はじめはニキビのような状態で、うみが溜まって赤く腫れ、触ると痛むようになったり、腫れた部分が破裂してうみが出る化膿性汗腺炎。これらは症状によって抗生剤の塗り薬やビタミン剤、漢方などを処方します。市販薬もいろいろありますが、自己判断は難しいのでおすすめしません。
いずれにせよ、お尻のできものは放っておくと、症状が悪化する可能性があり、治ったとしても色素沈着の原因になるため、早めに対処することをおすすめします。
A-3:お尻の保湿を心がけ、下着は締め付けないものを
実はお尻は乾燥しやすい部位。乾燥すると皮膚が硬くなったり、揺らいで炎症を引き起こすことがあるため、日頃からボディローションなどで保湿を心がけましょう。
さらに、下着の締め付けによる血行不良やこすれも、お尻のできものの原因になることがあります。締め付けないもの、ゴム部分がこすれにくいものを選んで。下着の形状を何種類か揃え、毎日同じ形のものをつけないことも予防に有効です。また、カミソリによる脱毛は皮膚が傷ついて雑菌が入りやすくなるので、避けたほうがベターです。
先生のアドバイス
夏は蒸れやすく、お尻のできものができやすくなる季節。規則正しい生活習慣を心がけ、予防もぬかりなく行いましょう。また、赤みが出てしまったら、なるべく早く病院へ行くのが悪化させないコツです。

「ヘイしり!おできの治し方教えて!」
しり「しりません。」
illustration/Pantovisco