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ベタつく夏こそ保湿が鍵。美容皮膚科医が教える夏の乾燥対策

2023.08.30

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高温多湿の夏。いつものように保湿するとベタつくし、保湿しなければしないで肌の調子が悪くなる……。この時期の保湿って、本当に難しい! そこで、美容皮膚科医の髙瀬聡子先生に、夏の保湿について聞いてみました。夏肌のベタつきを防いで、しっとりサラサラ&トラブルレスに保つ秘訣を、しっかりチェックして!

教えてくれたのは・・・
ViVi’s美肌ドクター美容皮膚科医 髙瀬聡子先生ウォブクリニック中目黒総院長。ViViのスキンケア連載の監修を務めるほか、雑誌やTVなど多くのメディアに出演。わかりやすい解説と取り入れやすいスキンケアアドバイスが人気で、美容関係者からの信頼も厚い。
https://wove.jp

1.ベタつく夏でも保湿が必要な理由

今年も猛暑が予想される日本の夏。湿度も高くて空気はムシムシ、肌はベタベタしっぱなし。そんな状態なのに、保湿って本当に必要なの……? まずは、ベタつきがちな夏の肌にも保湿が必要なワケを解説!

ベタベタしている要因は汗や皮脂だけではありません。
「ベタつくから保湿をしない」→ベタベタも乾燥も進むことに!

夏は暑さで汗や皮脂の量が増えることで肌がベタつく、というのはイメージしやすいと思いますが、夏のベタつきの原因はそれだけではありません。ベタつきを気にして保湿をサボってしまうと、潤いの蒸発を防ぐ皮脂膜が不十分な状態になり、肌の内側の潤いが流出して乾燥が進みます。また、肌を守るためにもっと皮脂を出さなきゃ!と皮脂分泌が促されるため、ベタつきも加速してしまいます(髙瀬先生)

ベタベタしているのは表面だけ。肌の内側はカラカラ状態かも!

暑さや乾燥で皮脂量が過剰になると肌がベタつきやすくなりますが、それは潤っている状態とは異なります。ベタつきを潤いだと勘違いして保湿をサボってしまうと、肌の中から水分がどんどん蒸発してしまい、外はベタベタだけど内側はカラカラなインナードライ状態に。肌にベタつきやテカリはあるけれどハリ感や弾力がない場合は、インナードライに陥っている可能性あり(髙瀬先生)

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2.夏の乾燥と冬の乾燥の違い

夏でも肌は乾燥する。ならば、今まで通りに保湿すればOKかというと、それは間違い。夏には夏特有の乾燥があり、保湿で優先すべきことも変わってくるんです!

夏の乾燥と冬の乾燥、その大きな違いとは?

冬は気温も湿度も低く、特にオイリー肌ということでなければ、肌の表面も内側も乾燥します。一方、夏は肌の表面はベタつくけれど内側は乾燥している状態。同じ乾燥でも、季節や環境によってその状態は違ってきます(髙瀬先生)

冬の肌は、外気が乾燥することで表面の皮脂膜が不十分になり肌表面が乾燥。同時に肌の内側の水分や潤い成分も蒸発してしまい、肌の外も中もカラカラに。夏の肌は過剰な皮脂や蒸発せずに残った汗のベタつきが表面を覆っている反面、肌の内側は潤い不足に陥り、外がベタベタ、中はカラカラ状態に。

保湿しすぎも保湿不足も、様々な肌トラブルの原因に!

夏と冬では肌の乾燥状態が違うので、冬の乾燥対策のようなリッチな保湿を夏にすると、油分過多になり毛穴詰まりやニキビのリスクが増えます。逆に、化粧水だけ、パックだけなど保湿を軽くしすぎても、保湿不足で乾燥が進んだり過剰な皮脂分泌を招いたりします。夏も保湿はマストですが、保湿の仕方がとても重要なんです(髙瀬先生)

夏は水分重視の保湿ケアにスイッチ! 

夏は、肌タイプを問わずインナードライになっているという前提でスキンケアに取り組むのがいいと思います。肌の内側が乾燥している状態なので、内側に水分をたっぷり入れ込むことを最優先してスキンケアを組み立てるのがおすすめです(髙瀬先生)

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3.夏の快適なスキンケアテクニック

内側に水分を入れ込むことが重要な夏の保湿。では、具体的にどのようにケアをしたらいいのか、おすすめの保湿テクを紹介します!

夏でも水分+油分の基本保湿を守る!
油分は肌状態に合わせてアイテムを選ぶと良し!

まずは水分補給として、化粧水をじっくり入れ込んでいくことが何より大事。パパッとなじませて終わりにせず、手のひらで押し込むように、時間をかけてじっくり&たっぷり入れるようにしましょう。化粧水の後は、せっかく入れ込んだ水分が蒸発しないよう、必ず油分でフタを。オイリー気味の肌ならオイルフリーなど軽い使用感のジェル、乾燥気味ならしっとり整える乳液など、油分の加減やテクスチャーが自分の肌状態に合っているものを選んでください(髙瀬先生)

STEP1<水分補給重視の保湿>

化粧水を何度も何度も肌がしっとりするまで重ねづけ。コットンパックも◎。
肌になじみやすいシャバシャバ系~とろみの弱い化粧水を、肌にたっぷりなじませて。一度にたっぷりつけるとなじみにくいので、何回かに分けて少しずつ重ねづけするのがおすすめ。また、コットンに化粧水をしみこませてパックするのも効果的。その際、コットンに乾いた部分があると、肌の潤いを持っていかれてしまうので、端や裏までヒタヒタに化粧水を含ませること!

STEP2<油分で蒸発防止>

肌状態によってアイテムを使い分けて!
肌がオイリーぎみな場合
使用感が軽いジェルやさっぱりタイプの乳液など、油分の配合料が少なめのアイテムをチョイス。ニキビができやすい人はオイルフリーのアイテムでもOK

肌がドライぎみな場合
真冬の保湿に使うような油分リッチなものでなくていいけれど、必ず油分が配合されているものを選んで。しっとりタイプの乳液や軽いテクスチャーのクリームなどがおすすめ。

ベタつくからと過剰に洗顔したり、洗顔後から保湿するまでの時間をあけないこと!

ベタつきをとりたくてゴシゴシこするように洗ったり、1日に何度も洗顔したり、週12回の使用を推奨されているスクラブやクレイを毎日使うなど、過剰に洗顔するのはNG。肌へのダメージが大きいうえ、皮脂を取りすぎてしまい、乾燥や過剰な皮脂分泌の原因に。また、洗顔後の肌は皮脂膜がない状態なので、放置すればするほどどんどん潤いが蒸発して乾燥が進みます。洗顔したらすぐに保湿するように心がけましょう(髙瀬先生)

日中もベタつきオフだけで終わらせないこと。オフしたら保湿を!

日中に肌がベタついたら、一度きれいに拭き取るのが理想ですが、メイクも落ちてしまうのでティッシュで軽く抑えるのでもOKです。ただし、オフしただけでは乾燥や更なる皮脂分泌を招くので、オイルインミストや美容液スティックなどの携帯できる保湿アイテムで、必ず潤い補給してください(髙瀬先生)

なんとなくケアしていたり、思い込みでケアしていると、夏の肌はどんどんバテてしまいます。夏仕様のスキンケアに今すぐ切り替えて、ベタつきも乾燥も気にならない、うるうるサラサラの快適肌で夏を乗り切りましょう!

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TextHiroe Miyashita CompositionMasami Oguma