金髪ヤンキーの次はアフロ! 数々のコメディ作品で強烈な存在感を放ってきた賀来賢人さんが、人気コミックが原作の脱力系青春ドラマで主演を務めることに。自身の過去を振り返りながら、見どころを力説してくれました。
男って、本当にバカなんです。そこも含めて愛してほしい!
「じつは僕もかなりの天パでして、寝起きは身長が2メートル以上あるんじゃないかな」と、「アフロ田中」の主人公である田中広との共通点を語る賀来賢人さん。特殊な髪質だけじゃなくて、ちょっとおバカな内面にも親近感を抱かずにはいられなかったという。
「頭の中が女性に対する妄想でいっぱいだったり、モテない先輩に教わった恋愛テクを鵜呑みにしたり、田中の行動には共感しかありません。僕も男子校に通っていたから、当時は恥ずかしい失敗をたくさんしましたよ。『クールな男がモテる』という噂を信じて、初デートで一言も喋らなかったり(笑)」
今回のドラマも"空回り"を連発する田中の恋愛模様が主軸になる。そんな彼を見て初めは爆笑しつつ、次第に母性本能を刺激されてしまうかも!?
「田中は常に一生懸命だし、純粋でいいヤツなんですよ。なかなか関係が進展しないもどかしい恋愛を繰り広げますが、ViVi読者の方々には親心を持って見ていただけると嬉しいですね。そもそも、本当に思春期の男ってバカなことばかり考えているんですよ。このドラマで男の生態を学んで、もっと周囲の男たちを温かい目で見てあげてください。バカな一面も含めて愛しいと思ってもらえると、男は頑張れます!」
賀来さんはコメディ作品で三枚目キャラを演じることが多いものの、素顔はバリバリのイケメン。同じアフロでも田中と違って、学生時代はモテたんじゃ?
「う〜ん……僕はヘアアイロンという秘密道具を持っていたので、田中よりはモテたんじゃないかな(笑)。ただ、男子校時代に慕っていた先輩から『男は"モテる"か"モテない"かじゃなくて、"行く"か"行かない"かだ』と教わって。女子から好いてもらえるのも嬉しいけど、自分の好きなコと付き合うことだけを目指して頑張っていました。そのスタンスは、大人になった今も変わりませんね。好きになったら、とにかく押して押して押しまくる!」
仕事においても、ひたむきに"好き"を追求することで俳優としてのアイデンティティを確立した。
「やっぱりコメディは僕がいちばん大事にしてきたものだし、これからもやり続けたいジャンルです。日本のエンターテインメントシーンに、気軽に笑いながら楽しめる作品をもっと増やしたいな。ただ、去年は17歳の高校生で、今年は童貞を演じたので、次は大人な一面を見せれるような作品にも挑戦していきたいです(笑)」


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Photo:Ryosuke Yuasa Hair&Make-up:Toshihiko Nimiya(VRAI Inc.) Styling:Shinichi Sakagami(白山事務所) Interview&Text:Satoshi Asahara