映画『HiGH&LOW THE WORST』で、再び不良高校の番長を演じることになった山田裕貴さん。俳優としての人気を押し上げたキャラへの熱い思いを語ってくれました。
『HiGH&LOW』シリーズは、俳優として育ててくれた作品。
「私情で恐縮なんですけど……」という前置きの後、堰を切ったように胸の内を語り始める。映画『HiGH&LOW THE WORST』は、山田裕貴さんが並々ならぬ愛情を注いで挑んだ作品だ。
「『HiGH&LOW』シリーズは、僕を俳優として育ててくれた作品。劇中で演じてきた村山（良樹）は、自分の分身だと言えるくらい思い入れが強いキャラクターです。
一方、『クローズ』や『WORST』も学生時代に映画や漫画を通して大きな影響を受けた作品。喧嘩シーンを真似して、友達と河原で撮影会をしていたほどで。今回は両作がクロスオーバーした映画なので、出演できることがめちゃくちゃ嬉しかったですね。
そして、今回は下級生の覇権争いにもスポットが当てられているから、後輩たちの葛藤を見守る立場として、村山がどんどん大人になっていくんです。下がどんどん育ってきて少し寂しい気もするけど、そんな成長した村山に見合うよう、僕も持ち前の雑草魂を燃やして頑張ったので（笑）、そこを見てもらえればと思います。」
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体力的には俳優人生でいちばん辛かった
『HiGH&LOW』シリーズの醍醐味であるアクションシーンでは、圧倒的な実力と経験をいかんなく発揮している。
「アクションはどんどん難易度が上がっていくので、体力的には俳優人生でいちばん辛かったですね。頭に巻いたバンダナから汗がしたたり落ちるくらいハードでした。ただ、いろんな経験を経て、村山も成長しているし、今回は見守るような感覚で後輩たちと接しています。だから僕も、いつまでも『HiGH&LOW』にすがっていないで、前を向いて動き出さなければいけないなと。」
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“てっぺん”を取るためにもっと仲間を増やしたいな
根本的に負けず嫌いだけど、ひねくれ者ではない。飾らない言葉で自身の葛藤を語るような“人間臭さ”や“素直”な一面は、山田さんが村山を演じるうえで大切にしてきた部分でもある。
「一度喧嘩に負けたことで“強さ”とは何かを考えて、ちゃんと仲間の大切さに気づくことができた。その素直さが、村山の魅力なんじゃないかな。
僕自身も、この世界で“てっぺん”を取りたいという野望は持っているけど、まずは『誰よりも仲間を増やす』ことなんじゃないかと思っています。結局、どんなに演技力を磨いても、俳優は一人じゃ何もできませんから。村山に負けないように、出会う人々を全員味方にしていきたいな。」
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最近は一人で飲みに行くことが増えた
有言実行。最近は、プライベートでも仲間を増やしているのだとか。
「僕も28歳の大人なので、最近は一人で飲みに行くことが増えたんですよ。で、その場にいるお客さんと仲良くなっちゃって、一緒にBBQに行ったりすることもあります。介護士や営業マンなど、俳優以外の仲間が増えてきました（笑）。」
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読者の皆さんも僕と友達になってください（笑）
今年は“朝ドラ”でも存在感を放っており、俳優として本格的にブレイク。今後の目標は“村山”でも“雪次郎”でもなく、自身の名前を世に広めること。
「これまでは役のことを好きになってもらうことが多かったのですが、30代は山田裕貴という俳優を深く知ってもらうことを目指したいですね。僕、歴史に名を残す偉人になりたいんですよ。一度きりの人生で、せっかく人間に生まれたのだから、たくさんの人に知ってもらわないともったいないというか。誰かの記憶に残って死んでいきたい。その人数をどんどん増やしたいから、読者の皆さんも僕と友達になってください（笑）。」
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Photo：Kazushi Toyota Hair＆make：Junko Kobayashi Stylist：Akiyoshi Morita Text：Satoshi Asahara
