人には聞きづらい“女子の保健室的なお悩み”に、お医者さんにしっかり取材をして信用できるアドバイスをもらおう!という企画『ViVi保健室』(毎週金曜日更新)。
瞳を大きく見せて美人度アップを叶える女子の最終兵器、カラコン。最近はネットで買えたり、値段もけっこう安くてますます使いやすくなってきたけれど……。実はいろんなトラブルが発生中! そこで眼科の先生にどんな危険があるのか教えてもらいました。

Q.カラコンで失明したコがいるって噂で聞いて怖くなりました。実は私も最近、眼がゴロゴロしたり充血したり。。ワンデーを1カ月使い続けてたり、2枚重ねしたせいかな?

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A.視力低下や感染症、そして失明。間違った使い方を続けていると眼に壊滅的なダメージを受けることが!
決められた使用期間や装着時間、レンズのケア方法を守らないと、コンタクトレンズは汚染されてしまいます。それを続けていると、眼に傷がついたり細菌に感染するなど、さまざまなトラブルが!
例えば角膜が傷ついたままコンタクトレンズを使い続けると、細菌に感染して角膜潰瘍などの障害を起こすことがあります。これが重症化すると視力が低下したり、ひどい場合は失明することも。薄くて洗浄に不向きなワンデータイプを2日以上使用することは非常に危険なのです。
また、長時間の装着にも危険がいっぱい。角膜の酸素不足で角膜に傷がついたり、酸欠を解消するために血管が角膜に侵入してくる角膜浸潤を起こしたりとトラブルが発生しやすくなります。2枚重ねなんてもってのほか! 眼が酸欠状態になるので絶対にダメ!
安いからって飛びついてはダメ。カラコンは国に承認されたものを
最近は、医療機関を通さずに、インターネットやディスカウントストアでカラコンを購入する人がほとんど。そこで売られているカラコンの中には、粗悪なものも少なからずあります。
例えば、本来、カラコンの着色部分(カラコン内の色がついた部分)の色素は、眼に直接触れないようにコンタクトレンズの内部に埋め込まれていなければならないのですが、安価なものだと色素が露出したままになっている場合があります。その刺激が角膜にやまぶたの裏を傷つけたり、炎症を引き起こしたりするのです。
また、レンズのベースカーブやサイズにも注意が必要。眼球の形状は人それぞれ。眼球の形状に合わないレンズを無理に装着すると、眼に過剰な負荷がかかり、そのために酸素不足に陥りやすいのです。また、酸素透過性が低い粗悪な素材が使われている場合もあります。
“安全なカラコン”の見極めは、一般の人には難しいもの。だから、眼科を受診し、処方を受けた上で、厚労省に承認された製品を選ぶことを心がけましょう。海外の未承認カラコンを個人輸入する人もいるようですが、安全性を考えるとおすすめできません。
先生からのアドバイス
カラコンは一種の医療機器。購入前には眼科を受診し、定期検診もきちんと受けて、正しく使用すること。そして少しでも異常を感じたら、すぐに眼科を受診しましょう!

コンタクトは使い捨てできても目は使い捨てできないのヨッ!
illustration/ Pantovisco