昨年末は紅白歌合戦に出場し、武道館のワンマンライブも無事終了。ツアーも全公演完売、追加公演が決まるなど、快進撃を続けるあいみょんが、約半年ぶりにViViに登場。注目のアニメ映画『空の青さを知る人よ』の楽曲を手がける彼女に、新曲、映画のこと、そして、最近気になるアレコレをおしゃべりしてもらいました!
高校時代はラグビー部の先輩に憧れていました(笑)
新曲を引っさげ、登場したあいみょん。今回はアニメ映画『空の青さを知る人よ』の劇中主題歌、エンディング曲を手がける。
「『あの花』(アニメ映画『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』)は世代なんで、プレッシャーもありましたけど、完成した映画を見ながら、『ええ曲かけてよかったな』と思いました。」
今回の曲作りのイメージは?
「台本をがっつり読み込むというよりは、ワードを拾う感じで、『空の青さ』をキーワードに。同時に、この曲は劇中でとても重要な曲になるので、ダサさとかっこ悪さを入れたかった。青い感じがいいなって。冒頭の〈全然好きじゃなかった ホラー映画とキャラメル味のキス〉ってフレーズがとくに気に入っています。」

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ベースを弾く女のコが主人公と聞いて、作品を楽しみにしていたと話すあいみょん。映画を見た感想は?
「私のきょうだいは上3人が年子で同い年みたいな感覚だったのでまたちょっと違うけど、あかねと葵の姉妹愛にはぐっときました。きょうだいが多くて良かったと思うのって、助け合えるときで、この2人はずっと助け合いをしていたんだなと。私たちきょうだいは、クラスにおる嫌いな女の子同士って感じでしたけどね(笑)。思いもよらなかった場面と曲がリンクしたりしていて。そういうのがあると嬉しくて、親みたいな感じで見ていましたね。」
10代の青春が描かれているこの作品。当時はどんな大人になりたかった?
「私の高校時代は、なぞにラグビー部の先輩に憧れていました(笑)。そのときは、ずっと地元にいると思っていましたし、結婚して若いお母さんになって、しゃれたカフェでお茶して。そんな感じになるんだろうなと思っていたけど、気づいたらまったく違う方向にきていた。人生思った風にいかないから面白いですね。」

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ドラム式の洗濯機を買った途端に、めっちゃ曲が作れるようになった
デビューしてわずか3年目で紅白出場。大きな舞台を経て、着実に前に進んでいくあいみょん。現状に不安になることはあるのだろうか。
「ツアーもおかげさまで完売しましたが、いまだに、世の中に私のこと知られていないって思っています。よくある、消えたらどうしようみたいな悩みもあるけど、それはそうなったら仕方ないみたいな感じなので、特に気にしてない。今は泥棒とか、不慮の事故にあったらどうしようとかって思うぐらいです(笑)」
変わったこと、変わらないことは?
「つねに音楽のことを考えているのは変わらないですね。変化は、最近は自分のペースで動けるようになりました。どたばたしてないし、オフもとりすぎなんちゃうかっていうくらい。この間も、東京国立近代美術館の高畑勲展に一人でフラフラ行ったり。あとはずっと家にこもって映画や海外ドラマを見ています。」

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ヒット曲を連発していますが、スランプになることはないんですか?
「最近新しいドラム式の洗濯機を買ったんですね。そしたら買い換えた途端に、めっちゃ曲が作れるようになっちゃって(笑)。外に出ることが少なくなっていたんですけど、洗濯機がきたことで家にいるだけでも音楽に関するインプットはできるなと確信しました。ふわーっと柔軟剤のいい香りがし始めると曲作りがはかどる。実際は違うけど、そこに元彼が立っていたなとか嘘エピソードを貼り付けるんですよ。もう、洗濯機だけで何曲も作れます(笑)」
最近は、映画等への書き下ろしの曲も増えていますが、自分自身の曲と違うところはありますか?
「書き下ろしは何かしらテーマが与えられるので、自分の新しい引き出しがみつけられるし、思ってもみない曲が生まれることもあります。今回作ってみて、あ、私、夏っぽい曲が好きなんだなと気づきました。」

ハイネック¥29000/ヌビアン 上野(パム) パンツ¥27000/O⦆代官山(カイコー) スニーカー¥8500/ジャックポット(ヴァンズ) リング/本人私物
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秋は金髪のベリーショートにしたい!?
最後に、最近ハマっていること、秋やりたいことを教えてください!
「最近はえげつないほど靴下を買っています。あと、土鍋を買い直したので、大根のミルフィーユ鍋をめっちゃ作っています。気になる人はりんごちゃん! 可愛いですよね。
本は、今村夏子さんや本谷有希子さんなどの女性作家さんを読んでいますね。秋になったら何をしたいか……、金髪にしたいな、ベリーショート。なかなかタイミングがないんですけどね。いつか金髪でみなさんに会いたいです!
あと、普段、会う機会がない人と喋ってみたいなと思います。言葉が生まれるときって人との会話じゃないですか? 小さい頃からなんかうまいこと言うのが好きなんです。尊敬するのは小説家とラッパーなので、会話で上手く返せるようになりたいと思っています。」
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Photos:Mariko Kobayashi Hair&Make-up:Hitomi Kanto Styling:Masataka Hattori Interview&Text:Nirai Ikeshi ro