イケメン

全力で走ってきた青春を振り返る【山下智久のP’s STYLE】

2018.10.03

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〝山P的なもの〞を発信していくViVi連載〝P’s STYLE〞。"カレッジスタイル"が基調のアイビールックにちなんで、山Pの学生時代を振り返ってもらった。山Pが「当時は部活気分だった」と語るジャニーズの活動では、KinKi Kidsのバックについていた頃がまさに"青春"だったそう。「今でもカラオケでKinKiを歌う?」と聞くと、「歌うよ、全力で!」と言って笑った。ちなみに山Pの全力定番曲は「夏の王様」。

今月のファッションポイント

♡ IVY ♡

IVYルックとは、アメリカ東海岸のエリート私立伝統校に通う学生たちのカレッジスタイルを、日本流に解釈したもの。今から50~60年前の日本で一大ブームを巻き起こした定番スタイルを、今年らしいビッグシルエットで。

インタビュー:Public&Private

ローファー履いたの、高校生のとき以来かも(笑)。アイビールックってものにオレ、ほとんど縁がなくて……。でもそうか。オレらも学生時代は、バーバリーのマフラーとかポロのニットとか身につけてたわけだし、知らず知らずのうちに、アメリカとかイギリスの伝統校のスタイルのいいトコ取りをしてたんだろうね。

そういえば好きだったな。ダボッとしたポロのワンポイントのニットにチェックのミニスカートっていう、当時のJKのコーディネート。今、あれ着てる人がいたらキュンとする(笑)。僕らにとってのパーフェクトコーディネートでしたよ。男子はね、ラルフのシャツに腰パン! オレは、カルバン・クラインのボクサーパンツをチラ見せしてた(笑)。こんなこと話してると、強烈に〝戻りてぇー〞って思っちゃうね。

青春ってやっぱり特別なんだよ。だってさ、学校から駅に向かう道を歩いているだけなのに、すごくウキウキしたじゃん? ただ家に帰るだけなのに、猛烈に楽しかった。たとえば、オレらの時代はまだスマホがなかったから、MD(ミニディスク)っていうCDよりももっとちっちゃい音楽メディアに、好きな曲を録音して、友達同士で交換したりとかさ。ちょっと気になってる子に貸したりとかして、それがまたちょっとしたドラマを生むんだよね……(遠い目)。

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オレの高校時代にスマホはまだなかったけど、だからこそ、不自由な時代ならではの面白さがあった気がする。テクノロジーの発展に立ち会って思うのは、新しい何かが生まれると、必ず何かしら失われるものがあるってこと。それは絶対なんだよね。アナログな世界だからこそ強かった人間的な結びつきが、デジタルでは希薄になったりするでしょ? 動画でなんでもチェックできちゃう今でも、直接好きなアーティストと触れ合えるライヴに熱狂するっていうのも、便利さや手軽さの反動だと思うしね。

ジャニーズでのレッスンも部活みたいなノリだったし、公私の区別とか考えたこともなかったから、全部一緒。いつかデビューしたいとは思ってたけど、当時の原動力は、「あいつに負けたくない!」とか、ただ負けず嫌いの血が騒いでただけ(笑)。仕事を通して、どんな影響を与えていきたいかとか、どう社会と繋がっていきたいかとか、一切考えてなかった。むしろ、社会とは隔離されたオレたちだけの世界を、ただ夢中で生きてた。そこは無法地帯で、オレは怖いもの知らずで、何でもできるはずだと思い込んでた。

でも、明らかに不完全で、いいものも悪いものも何でも吸収しちゃう時期のパワーもすごいものがあってさ。向こう見ずの子供だからこそ発揮できるエネルギーっていうのは、大人の想像を軽く超えてくる。今オレの生きている世界は、世の中と隔絶された狭い世界から、社会と繋がった大きなフィールドへと変わって、オレ自身の表現活動も〝部活〞から〝仕事〞になったけど、一つ言えることは、子供時代に満喫した狭い世界も、大人になってから広がる一方のリアルなこの世界も、どっちも刺激的だってこと。あとは、今回のお題〝PUBLIC&PRIVATE〞に絡めていえば、オレはもともと公私の区別がないタイプ……かもしれない。

自慢するわけじゃないけど、オレ、ジャニーズの後輩から割と慕われてるんですよ。ふふ、光栄なことに。だから夏は、何年か連続で後輩を連れてバーベキューに行ったこともあるし、去年は、SexyZoneのメンバーのソロライヴにお邪魔したりもしてて。そういうとき、「これ、プライベートなんだよなぁ」とか考えないもんね。人付き合いに関しては、公私の別なく、上下関係も気にせずに、気持ちよく付き合いたいと思う。

バーベキューのときのオレの役回り? 火起こしかな。何てったって、あれが一番タイヘンだからね(笑)。

今月のオフショット


スカイツリー。外国の友達を連れて行ってきた!

夏の夕陽がきれいだった。^^

ツアーパンフレット撮影のとき、俺が撮った風景をポスターにして使ったのを撮ってみた
PROFILE
山下智久
1985年4月9日生まれ。千葉県出身。主演映画「劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-」がメガヒット中。2年ぶりの全国ツアーは、9月21日に地元千葉からスタートしたばかり。10月以降、大阪、神奈川、福岡、北海道、兵庫、京都、広島、静岡、滋賀、石川、宮城はホール、大阪、名古屋、横浜はアリーナ規模の会場で、エンターティナー山下智久の愛が炸裂。オリジナルアルバムは11月28日(水)発売決定

【ViVi2018年11月号掲載分より(9月23日発売)】

撮影/大辻隆広(go relax E more) ヘアメイク/平笑美子 スタイリスト/高橋正典 取材・文/菊地陽子 デザイン/ma-hgra