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私たちのライブは「処女自殺」と同じかも。何かを得るためには何かを失わなければならない【佐藤ノア コネクト#31 】

2019.12.02

Instagram、Twitter、YouTube、TikTok。全方位に多数のフォロワーをもち、若い女性から圧倒的支持を集める超人気インフルエンサー、佐藤ノア。連載スタートから早くも半年を迎え、今回からプチリニューアル。映画やドラマ、音楽などの作品を取り上げ、それにまつわる佐藤ノアちゃん自身のエピソードを掘り下げていきます。記念すべき第1作目は、12月4日発売のフルアルバムにも同じタイトルを付けている映画『ヴァージン・スーサイズ』(1999)。ノアちゃんにとってどんな作品なのでしょうか?【佐藤ノア コネクト#31 】

前回の記事はこちら

SNSをやめたくなるほど周りに見下されていた。インフルエンサーの自分を邪魔だと思った瞬間【佐藤ノア コネクト#30 】

まだ見たことのない場所に自ら飛び込む、って行為が「処女自殺」って言葉にすごくハマった

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『ヴァージン・スーサイズ』と『The Virgin Suicides

映画『ヴァージン・スーサイズ』を最初に観たのは中学生の時。
その後にもう一度観たくなって、高校生の時に2回目を観たのかな。もう何年も前に観たきりだから細かい描写までは覚えていないけど、ソフィア・コッポラ監督の作品はどれも映像がきれいだし音楽もおしゃれだし、あと、あんまりハッピーエンドにならないから好き。最近観たのだと『ビガイルド 欲望のめざめ』(2017)もよかったな。

私が所属するバンド、suga/esの企画ライブのタイトル『The Virgin Suicides』もこの作品から取っているんだけど、今回、私たちの4年間を詰めこんだフルアルバムにも、同じ『The Virgin Suicides』というタイトルを付けました。

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初めてのライブハウスは恐怖

企画ライブのタイトルにした時はとくに理由もなく、「なんとなく語感がいい」くらいのほぼ直感で選んでいたのだけど、じゃあ“virgin suicides”ってどんな意味なんだろうって改めて考えた時に、びっくりするほど私たちのコンセプトにぴったりだったんだよね。

私たちのライブに来てくれるお客さんは、それまでライブハウスには一度も来たことないって子がほとんどだけど、その子たちにとってライブハウスは“なんとなく怖い場所”らしい。

私はそんな風に思ったことなかったけど、言われてみれば急に爆音で音楽鳴り始めるし、いかつい人多いし(笑)、たしかに怖いかもな、って。

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自ら知らない世界に飛び込むということ

そういう怖い場所、まだ見たことのない場所に自分から飛び込んでいく行為が、「virgin suicides」を直訳した「処女自殺」って言葉に、私の中ですごくハマったんです。
知らない世界に自ら飛び込むことで、それまでの「知らなかった自分」を喪失する。何かを失うことでまた別の何かを得る、っていう。

だから“自殺”っていう本来の意味とは少し違っているけれど、私はこういうふうに言葉に自分の中のイメージを重ねたり、意味を置き換えて使うのもいいなって思うんだよね。

直訳だと、どうしても言葉だけが目立ってしまうから、今回のアルバムでも映画のタイトルをそのまま借りたけど、私たちなりにいろんな気持ちを込めたつもりです。

(次週へ続く)

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今日のオフショット

撮影の休憩中

Text:Noah Sato Photo:Kenji Nakazato Styling:Hitomi Imamura(io) Hair&Make-up:Naya Composition:Megumi Yamazaki ArtDirection:Mayuko Kobayashi

PROFILE
佐藤ノア(ViVi creator)
Birth:1997年7月9日生まれ
City:北海道出身
Instagram、Twitter、YouTube、TikTok。全方位に多数のフォロワーをもち、若い女性から圧倒的支持を集める超人気インフルエンサー。2016年にバンド『suga/es(シュガレス)』を結成。裏表のないキッパリした発言でも話題に。

ドレス(参考商品)/Dramatica カチューシャ/スタイリスト私物

佐藤ノア『コネクト』連載一覧