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性にはすごくオープン♡朝井リョウからkemioへ“セルフなぞなぞ”のすすめ

2020.01.18

kemio不定期連載『ハウス オブ ハイビスカス』では、kemioが会ってみたい人、化学反応が面白そうな人とガンガン、セッションしていきます! 今回は、自身のラジオ番組やインタビューでもkemioのファンだと語る、作家の朝井リョウさんをゲストに街ブラ! テキトーに喋りながら、ただ歩くだけのあげ散歩に付き合ってくれました!

HOUSE OF HIBISCUSって一体なんなのさ?

『家族』とか『仲間』的な意味で、友達とテキトーに作った言葉。何がいいかなーって考えてた時、目の前にハイビスカスが咲いてたの。ハイビスカスって可愛いでしょ?

賞や権威なんて心底どうでも良さそうなニュージェネレーション

お兄系の朝井リョウさんから見た、kemio&ViVi世代の印象は?

朝井リョウ(以下朝)私の世代を含め上の世代って、歴史ある権威や“ナントカ賞”っていうものへの「すごいんだ!」って感覚が、全然剥がれ落ちていないというか、色濃く残っている気がするんです。でもkemioさん世代って、賞を目指すとか権威とか、どうでも良さそうですよね。

音楽業界も“レコード大賞”や“メジャーデビュー”にこだわる時代じゃない。私が20歳で小説家デビューした時は、とにかく“新人賞”に投稿して、受賞する道しかなかった。何か大きな権威的なものの力に引っ張り上げてもらうしかなかった。実際、私は“直木賞”というものにここまで引き上げてもらったという実感が強いんですね。

でも今一番読者に届くニュースって直木賞ではなかったりする。映画でいうと、私はkemio&ViVi世代にとっての悪役になってきている……きっと、駆逐される既得権益側なんだろうなと感じます。

今自分が二十歳とかで、今の時代に自由に作品を発表できるってなったら、私は誰かに見つけてもらえるのかな? 私の小説って、もしかしたら既得権益側に好かれるタイプだったりして、という恐怖を感じます。

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いつの間にか“聖人君子”になる怖さ

好きなことを思うままに発信していたら、常にグッドアンサーを求められる若者代表に。

kemio(以下k)僕の動画って、お金を掛けて頑張った企画モノはコケることが多くて(笑)。あんまり考えずに作った動画の方が反応いいんですよね。その中で質問コーナーも結構反響あるんですが、答えが降りてこないこともあるんです。自分が答えられる!って思えるには、生活の中でインプットする時間がすごく必要なんです。だから質問コーナーって、そんなに頻繁にできなくて。

質問返しとか人生相談をやりすぎると、聖↗人君子になっちゃうから、私はkemioさんはそうなりすぎない方がいいと思うんです。倫理的に正しい、新時代の神様のように崇めている人も中にはいますよね。でも、そうなりすぎるのって危険。

そうなんです。あくまでただのギャルなんです。

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「スキピとセックスしたい」ってツイートしたら……

本当の自分と世間が思う自分。そのギャップを味わったkemioへ朝井さんから、あえて本当のことは明かさないセルフなぞなぞのすすめ。

朝井さんて作品ができたら、お嫁さんに見せたりするんですか?

特にそういう文化はないですが、性描写が激しい作品ほど、義理の両親を含めた家族に読んでもらいたい、とか思います。こういうことしてるのかな、思ってるのかなって、想像してもらいたい。性描写関係なく、「これって実体験なんですか?」みたいな質問にニヤニヤするのが好きなんです。

セルフでなぞなぞしろよ! みたいな感じですね。

そう、セルフなぞなぞを身近な人にもしちゃうんです。「この話、家族に読まれても大丈夫なの?」って、周りが思うような作品ほど読ませたい。これは多分、癖だと思います。

それは癖ですね。でもいい癖だと思います。

例えばkemioさんがすごく暗い歌詞を書いたら、周りはびっくりしますよね。普段、明るい印象だからこそ。その時にみんな、勘違いするがいい! って、思っちゃうんですよね。本当はどうなのかも絶対に言わない。

この前、「スキピとセックスしたい」ってつぶやいたら、DMで「誰?」「セックスしたいとか言うんだ」「スキピは人ですか?」とかめっちゃきましたよ(笑)。僕、性にはすごくオープンなんですけど、世間的には僕って性のことには一切触れない天の上の妖精みたいなイメージがあるらしくて。ギャップがあったみたいで、みなさん驚かれてましたね。

そういう時こそそれ以上答え合わせをしない方がいいんですよね。だから私は、あゆのあの本を読みながら「なぞなぞは解けないまま ずっとずっと魅力的だった」と歌う宇多田ヒカルを聴きました。あゆの本は発売日に2冊買いましたけど(笑)。

【Ryo】シャツ¥1850、パンツ¥27500/roundabout その他/スタイリスト私物、【kemio】ニット ¥35000、パンツ ¥38000、シューズ ¥59000/Acne Studios Aoyama (Acne Studios)

PROFILE
kemio/1995年生まれ。東京都出身。YouTubeやSNSなどで発信するクリエイター。2016年より拠点をアメリカに移し活動。最近ルームメイトのマイルズと共にLAからNYへ引っ越したばかり。最近覚えた言葉は『造詣が深い』。LINEスタンプも好評発売中。
朝井リョウ/1989年生まれ、岐阜県出身。小説家。早稲田大学在学中の2009年に「桐島、部活やめるってよ」で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年「何者」で直木賞を、2014年「世界地図の下書き」で坪田譲治文学賞を受賞。最新刊は「どうしても生きてる」。もともとハロプロが好きだが、TWICEやX1などK-POPも勉強中。

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Photo:Kodai Ikemitsu(TRON) Styling:Sora Murai Hair & Make-up:Itatsu Model:Ryo Asai,kemio Composition&Text:Yumiko Ito