昨年発表したアルバム「Shade」が各方面から高評価を得ているiriが、待望の新譜をリリース。彼女自身の葛藤を綴ったというタイトル曲「24-25」について話を聞いた。
自分と向き合っていく中で生まれるものを届けたい
ニューシングルのタイトル曲「24-25」は、25歳を迎えたiri自身の心境を歌詞に綴ったという。
「22歳でデビューしてから今まで、目まぐるしく時間が過ぎていって、立ち止まって何かを深く考えたりすることがあまりできずにいたんですけど、25歳になると友達が結婚したり、中には子供がいる子もいたり、周囲の環境も徐々に変わり始めて、仕事に限らずプライベートでもいろんなことを考えさせられる一年になりました。
今自分が本当にやりたいことは何なのかとか、今後どうしていきたいのかを改めて見つめ直すようになって、『24-25』では、そんな心境を歌詞にしました。自分の中で考えを整理したことに加えて、色んなライブやフェスに出演して他のミュージシャンの方と関わる中で、徐々に物事を俯瞰で見られるようになってきて、次はこうしていこうというのがようやく見えてきた感じがしています」

デビューして3年、立ち止まって考えてみたことで、曲作りを楽しむという、忘れかけていた感覚を取り戻すことができたという。
「曲作りを始めた頃は、ギターを弾きながら自然に出てきた言葉が徐々に曲になっていたのが、デビューしてからは、だんだんと周りの期待や、アーティストイメージが強くなっているのを感じるようになって、“新しいサウンドで、力強くてかっこいい楽曲”っていうイメージに応え続けなきゃいけないような気がしていました。それまでは感覚で作っていたものを、頭で考えながら作るようになっていることにすごく悩んでいたんです。
もともとは、“かっこいい音楽を作りたい”とか、“女性の背中を押したい”とか、そんなことを意識しながら曲を作っていたわけじゃないので、周囲のイメージや期待を意識してしまうと曲を作ること自体がだんだんしんどくなってきてしまって……。
今もレコーディング中なんですけど、どうやったらまた最初の頃みたいに楽しく曲作りができるのかを改めて考えてみて、結局、誰かに求められるものを意識せずに、自分と向き合っていく中で生まれるものを純粋に届けるという原点に立ち戻りました」
自分と向き合いつづける一年を経て、今年はどんな年にしたいのだろうか。
「昨年は楽曲制作もライブも、たくさん悩んで見えてくるものがあったので、今年はそれを生かしていきたいです。アルバムのリリースや全国ツアーも控えているので、周りからの期待や反応に惑わされずに、やりたいことを追求する一年にできたらと思っています。もしプライベートで時間が取れたら、海外に行きたいですね。行ったことがない国がまだまだたくさんあるので。昨年はchelmicoのmamikoちゃんとNYに行ったんですが、これからも年1でどこかに行けたらいいねと話しています」


『24-25』
c/wには「Wonderland(Seiho Remix)」と、AbemaTV「恋愛ドラマな恋がしたい~Kiss to survive~」の主題歌「SUMMER END」を収録。完全生産限定盤(Tシャツ付き)¥4100、通常盤¥1100、7インチアナログ「24-25/ SUMMER END」¥2000 絶賛発売中。
Photos:Mirei Kuno Hair&Make-up:Megumi Kuji(LUCK HAIR) Styling:Yoko Irie(TRON)