イケメン

宮沢氷魚とゲイカップルに。藤原季節が放つ存在感の裏にあるものって?

2020.02.01

2020年1月24日より公開の映画『his』が注目を集めている。再会したゲイカップルが、別れていた間に授かった子供の親権を求め、様々な社会の目と戦い、時に支えられ、大切なものは何かを認識していく物語。宮沢氷魚さんとのW主演で強烈な存在感を放っているのが、藤原季節さんだ。今年は連続ドラマで初主演を務めるなど、今、本格派俳優として成長著しい27歳は、どんな素顔の持ち主なのか。森栄喜氏のカメラが写し出す――。

MY CHARACTER
―趣味がない―

僕、趣味がないんですよ(苦笑)。やることがないから本を読んでいる感じで。趣味って精神と時間の余裕があって持てるものじゃないですか。僕はまだその領域に行けてなくて……。趣味を持ちたいんですけど、どうしても「どこかにお芝居のヒントがあるんじゃないか」という視点でしか世界を見れなくて。本を読むのも、そのヒントを探すためです。

だから休日もこれをするというものはなくて、まず寝ますね。寝るのが好きなんです。「時間を有効に使う」ということがよく言われますけど、スケジュールを黒く埋めるとそれだけ時間の加速度が増すじゃないですか。僕は加速させないようにしているんです。あえて退屈な時間を持っている。

3年ぐらい前まではまだあまり仕事もなくて、そうやって暇な時間をバネにしていたんです。だから少しずつ忙しくなってきた今も、その時間を失いたくないんですよね。友達と出かけることも、ほぼないです。ただ僕の部屋にはなぜか人が集まってくるので、ご飯を作ってあげて一緒に食べたりしています。そのときも生産性のある会話はあえてしないようにしていて。面白い動画とかダラダラ観て、あーだこーだ言ってるだけです。映画やドラマを観てくれるのは、そういった日常に生きている人たち。だからこうして日常の感覚をキープしていることが、自分の強みかなと思うんです。カッコいい俳優やオーラのある俳優は数えきれないほどいますから、何か強みがないと、ね……。

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AS AN ACTOR
―基本は何もしたくない―

小学校の頃から俳優になりたかったんですけど、親孝行もしたくて、一旦は東京の大学に進学したんです。そこで演劇を始めたら、あっという間にのめり込んで退学しちゃって。結果的に親不孝を倍返ししてしまいましたね。

もしタイムマシンがあって大学時代に戻ったら、絶対に両立の道を選びます。だって大学って学びたい人にとっては、いろいろ与えてくれる場所じゃないですか。そこに気づくのに10年かかった。今学びたいことが山のようにあるので、辞めたことを1週間に1回の頻度で後悔しています(笑)。

ありがたいことに昨年は映画のお仕事を多くいただいて、1つの役をしっかり演じさせていただくことができました。そうして気づいたのが、一人の人間をしっかり演じると、自分自身の感覚もアップデートされていくということ。1月公開の映画『his』は、とても優しい映画で。そこで演じていたら「これって何気なくやってるけど傷つく人がいるだろ!」ということに敏感になりました。あらためて役者ってすごいなーと思いましたね。

僕は、基本的には何もしたくない人間なんですよ。だけど生きていく中で、自分の中にあるものを表現したくなる時があって。本当は、そのタイミングで出す(演じる)のがベストだと思っているんです。もちろん今の僕がそんなことをしたら職を失いますけど、いつかそれができるポジションに行くことが目標ですね。

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ABOUT MY BODY
―高級なお腹―

スポーツは、6歳から高校まで剣道をやっていました。今は呼吸に興味があって、先輩にシステマっていうロシアの軍隊格闘技を教えてもらいました。システマは呼吸を止めないことが特徴で、それはどんなに傷ついてもとにかく生き残ることを目標としているから。たとえば大勢の敵に押さえつけられたときも、呼吸を止めずに考え続けていると、何かしら逃げる術が見つかるんですよ。精神と深く結びついた格闘技ですよね。

ブルース・リーが始めたジークンドーも習っていたんですけど、それも「水になったように反応する」という究極のフリースタイルの格闘技。どこか、マインド強化を教えてくれるスポーツが好きなのかもしれません。

体作りといえば、今は、役のために太ったり痩せたりしやすいラインを維持しているんですけど、憧れだけで言えば北野武さんのお腹になりたい。北野武さん主演の『血と骨』という映画があるんですけど、そのときのお腹がすごいんです。大きくて、張っている。僕のおじいちゃんは漁師だったんですけど、やはりあんなお腹をしていて、ボヨンボヨンじゃないんです。それって筋肉といい脂肪がついているから。大トロとか高級な脂を食べてきたからこそなれるお腹なんです。北野さんは後輩にお腹をからかわれて、「バカヤロー、この腹に何億かかったと思っているんだ!」と言ってましたけど、本当になかなかたどり着けないお腹。あれをいつか手に入れたいです。

スウェット¥21000(エンハーモニック タヴァーン)、リング¥17000(ミラ)/スタジオ ファブワーク パンツ¥33000/ポステレガント

PROFILE
藤原季節(ふじわらきせつ) 1993年1月18日生まれ。北海道出身。2014年に映画『人狼ゲーム ビーストサイド』で本格的に俳優活動をスタート。以後、映画、ドラマ、舞台で着実に実績を積み重ね、’19年にU-NEXTオリジナル配信ドラマ『すじぼり』で初主演を務める。昨年、好評を博したドラマ『監察医 朝顔』(CX)に鑑識役でレギュラー出演し、注目を集めた。公開待機作に映画『のさりの島』等がある。

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Photos:Eiki Mori Styling:Hironori Yagi Hair&Make-up:Tomoya Nakamura Interview&Text:Naoko Yamamoto