【第3話】彼の口から出た思いがけない言葉『うみんちゅとデコネイル』

2020.08.05

『恋する❤︎週末ホームステイ』で出会った男子参加メンバー・レン。口数が少なくて不愛想……でも、そんな彼のことがなぜか気になってしまうナツキ。そんなレンと買い出しに出かける機会があり、色々話しているうちに彼の意外な一面に驚き、“面白い人だな”と思うようになる。そう思った矢先に「…あのさ。初めて会った時から思ってたんだけど…おまえのその爪、すごいな」と言われてしまい……。『うみんちゅとデコネイル』マイクロコンテンツ第3話をお届けします
※「AbemaTV『恋する❤︎週末ホームステイ』 短編ノベル・イラストコンテスト」受賞作品です。

私はネイルが好きだ。
特に派手にデコったネイルが大好き。
指先が綺麗で、きらきらしているだけでふふって笑いたくなるくらい、嬉しい。
ずっと見ていたいし、いつまでもデコっていたい。

でも、デコったネイルって、……ウケが悪いんだな。
親や大人や男子だけじゃなくて、学校の女子にまで。
いわく、
家庭的に見えない
派手過ぎる
料理して欲しくない
ひっかかれそう……etc
出るわ、出るわ。
不評のオンパレード。

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さっきも言ったけどさ。
結局は外見もそれ相応にしないと世間は内面も見てくれないんだよね。

だからネイルのデコは週末だけで、普段はベースとトップコートだけ。
学校は結構校則が緩くて、ネイルは派手でなければOKって感じなんだけど、オフにしてる事が多い。

でも恋ステに出演が決まった時は、恋しに行くんだから自分の好きなものを押し出していきたい!
って思って、いつもは週末しかしないネイルのデコを最初の週はかなり気合をいれた。

だけどこの日、メンバーや番組のメイクさんにデコネイルは控えめの方が良いよ、なんてアドバイスされちゃって。
かなりへこんでたんだ。

そこにレンの一言。
逆に興ざめしたっていうか、レンもそうなんだ……っていうか。
ちょっとがっかりしたのを覚えてる。

この後にくる言葉はどうせ「派手」だの「学校は大丈夫なの」とか。
戸惑い、否定、拒否……そんな負の感情が織り交じった言葉をかけてくるのに決まってる。

でも。
「これ、おまえが自分でしたのか。凄いな。……でも、大変だろ。こんなに綺麗にメンテナンスするの」
レンから出たのは思いがけない言葉だった。

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凄い? 綺麗?

「…派手だとか、やり過ぎたとか思わないの? つか、こういうのって苦手って男子多いけど」
私の言葉に首をかしげるレン。

「苦手? 俺は爪を自分でやるつもりはないぞ」
「いやそうじゃなくてさ、女の子がこういうのイヤじゃない?」
「なんで? それはおまえが好きでやってるんだろ? 男のためにやってるわけ?」
「はあ? 男のためとか馬鹿言わないで。私は私が可愛くしたいからネイルしてんのっ!」

そう言った時、ハッと気付いたんだ。
そう、私はネイルが好きだからしてるんだって。
誰かのためじゃなくて、私のためのネイル。

デコるのは週末だけって決めて日曜の夜にはキレイのオフするのだって、私の好きなネイルの印象を悪くしたくないから。
バイトをしてお小遣いを貯めたり、プチプラグッズのチェックを欠かさなかったり、ネイルスクールに通ったり……それは全部ネイルのため。

周りのウケなんて関係ない。
私はデコメイルを愛してる!
そう気付かせてくれたのはレンで、そして 好意的にネイルを褒めてくれる男の子は初めてだったんだ。

「だったら、良いじゃないか」
レンはふっと笑った。
「おまえが好きなら良いじゃないか。それに……俺も好きだ。ネイルとかよくわからないが、おまえらしい爪だなって、思う」

だから、レンが褒めてくれたってわかった瞬間、ちょっと……いやかなりときめいた。

▶︎【第4話】は8月6日13:00更新!

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作者:イトウアユム